(TOKYO MX 2018年11月15日)
トップ画像は昨年3月、東京都目黒区で起きた児童虐待死事件を報道したもの。
「もう、おねがい、ゆるしてください。」
昨年3月に発生したこの事件、ところが日本マスコミは、6月になってから、これを大々的に報道した。時はまさにモリカケ国会の真っ最中で、「目くらまし」の効果は充分だった。
悲惨な事件を利用した連中が、この国の中枢にいる。
さらにだ…。
(TOKYO MX 2018年11月15日)
「香川県と東京都の引継ぎが問題だよね~」
東京都が立ち上げた検証部会で、有識者の連中(どーせコイツらも厚労省の手先だろう)が作成した報告書は、「引継ぎの問題」としてこの件を片付けた。
… 本当に、そうなのか…??
僕は疑問を抱いていた。が、これ以降、この事件に関して何かが報道される事はなかった。
§§§
そして今年、また同じような事件が起きてしまった。
「2017年の厚労省方針」
前回のブログでは、この方針が野田市の児童虐待死に深く影響していることを取り上げた。
… じゃ、目黒の件はどうなんだろう…?
そう思って検索すると、興味深い記事が見つかった。
(朝日新聞 2018年6月6日)
都や一家が以前住んでいた香川県などによると、結愛ちゃんは同県で2016年と17年に計2回、県の児童相談所で一時保護された。2回目の保護が解除された後の同年8月末には、病院から「こめかみ付近と太ももにあざがある」と児相に通報があり、結愛ちゃんは「パパに蹴られた」と話したが、県は一時保護の必要はないと判断していた。
話を時系列でまとめると…。
2016年 香川県の児童相談所が一時保護(解除時は不明)
2017年 再度 児童相談所が一時保護(解除は8月以前か)
ここで…
2017年7月31日 厚労省方針が出される
2017年8月末 病院から連絡あるも、一時保護せず
「ええっ、これ、どういうこと…??」
香川県の児童相談所は、船戸結愛ちゃんを2016年、2017年の2回、一時保護していた。
ところが、厚労省方針が出された後の8月末に、一転して「一時保護の必要はない」と判断を変えたのだ。
それも、病院は「あざがある」と報告し、本人が「パパに蹴られた」と訴えているにもかかわらず、保護しなかったのだ。
過去2度も一時保護を受けている状況で、これだけの訴えがありながら、児童相談所が一時保護しなかった理由は、その判断基準が変わったからだとしか考えられない。
2017年の厚労省方針がそうさせたのだ。
職員の単なるボーンヘッドじゃないんだよ、これ!
その後、一家は東京都目黒区に転居する。
香川県で一度「一時保護の必要なし」と判断されたケース、それを東京都が重要視するだろうか?
「2回の一時保護」から「保護の必要なし」に判断が変わった記録を見て、「親子関係が改善したのだろう」と東京都が思っても何の不思議もない。
その間にも虐待は続き、5歳の女児の命は失われた。
(毎日新聞 2017年7月31日)
<つづく>