どうやら始まってしまったみたいだ…。⑱ | 追憶の骨 (bones)

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音楽や映像だけでは残せない、あの時の僕たち。




「日本はいつ標的になったのか ⑨」


■ 「PMC JAPAN」は何をしていたのだろう?

◆事業の目的
世界情勢が変化する中、わが社は国際的視野に立ち、アジアを始め世界へ渡航する方々が安全に行き来でき、危険な地域への警護を行い家族の元へ無事に帰国させる様、人名を守ると言う特別な事業を日本で初めて、始めた次第でございます。
(「PMC Co.Ltdのブログ」より転載(誤字もそのまま))

どうやらこの民間軍事会社というのは、紛争地帯での要人警護をする会社のようだ。戦争やテロが頻発する地帯で、そこに滞在する政府の要人や企業の幹部を警護するための、軍事に精通した民間人による特殊部隊なのだろう。

2014年4月2日)「♪HARUNAのブログ♪」より
うちの兵達は数名が日本人であとは外国人で構成されている。これはブログに書いても良いのかな?一応、国名は言えないがいよいよ!僕は近々に戦地に行く。

欧米にはこうした民間軍事会社が多数あって、実際に業務にあたっているのだろう。そこには当然、高額の費用が発生する。もし日本人による民間軍事会社を創れば、それは「大きなビジネスチャンス」という事なのだ。

右翼系団体、元外務官僚、そして名前のあがらない政治家たち…。


■ 国家安全保障局の創設

(政府インターネットテレビ 2014年1月7日)

2014年1月7日) 国家安全保障局が始動
外務省主導で70名前後の官僚を集めた国家安全保障局(J-NSA)が何をしているのか、これはさっぱりわからない。内容が公開されないからだ。

しかし「PMC JAPAN」とこの国家安全保障局の動きはリンクしている。紛争地帯の事情に精通し、現地の人脈を持ち、警護部隊を用意できる実働部隊として、この「PMC JAPAN」は創られたのではないだろうか。

何の実績もなく会社を立ち上げて、1か月で右翼関係団体に出入りし、国会議員や元外務官僚と飲みまわり、仕事で国会に出かけ、都内の好立地にオフィスを構え、外国を視察しているのだ、尋常な会社ではないのは明白だ。

思えば退職自衛官の再就職あっせん団体である「自衛隊援護協力会」の会員なのも不思議ではない。有能な退職自衛官を集めて現地で部隊を組織することが可能になる。

自衛隊を海外派遣して警備任務をさせるには法的問題が多すぎる。しかし、同じ能力を持つ退職自衛官を集めた民間軍事会社であれば、武器を持たせて戦闘になろうと法的には問題ないのだ。

そして大金が転がり込む。確かに「大きなビジネスチャンス」だ。


■ 極秘の使命とふたりのジャーナリスト

日本人による民間軍事会社の設立…、そんな極秘の使命を与えられた湯川さんが、よりによってISISに拘束されて、その存在が明るみに晒されることになってしまった。

「ユカワハルナって何者…?」「民間軍事会社って何…?」

そんな疑惑の火消し役として後藤さんはテレビに出演した。

(報道ステーション 2014年8月18日)

この時の後藤さんは、例えば原発事故の後に「放射能は問題ない」と言ってまわった学者みたいな、いかにも「役柄を与えられた」人物だった。

「湯川さんは個人で会社を興して、海外で頑張っている人」みたいな発言をテレビ各局で繰り返し、印象操作によって事件の全容を隠蔽してしまう役柄だったのだ。

そしてこの後、湯川さんに関する報道は一切なくなった。

完全な報道管制に間違いない。テログループに日本人が拘束されているのだ。以前であれば連日のように報道があり、湯川さんの親類縁者、仕事先までマスコミが押し掛け、小学校の作文までワイドショーで取り上げられていてもおかしくない事態だ。

それだけ、湯川さんを極秘にしたい人間がいるという事だ。

(「Mr. サンデー」 2014年9月14日)

ところが、そこに予期せぬ事態が起きた。

ISIS側から要請があって、ふたりの日本人、中田氏と常岡氏が湯川さんを救出する事になったのだ。これは「湯川さんを極秘にしたい人たち」からすれば想定外だっただろう。

一度は実現しなかった「湯川裁判」、しかし、一か月後には次がある。

常岡氏は2011年、アフガニスタンで政府軍に5か月間拘束され、解放された後、パキスタンで「日本政府の要請でパキスタン政府に拘束される」という経験のある人物だ。正直、日本政府と常岡氏の間に信頼関係があるとは思えない。むしろその逆だろう。

もし「湯川裁判」が行われれば、湯川さんが何の目的でシリアに来て、何をしていたのか、それが常岡氏にバレてしまう…。

常岡氏はジャーナリストだ。テログループに日本人が拘束されるという大事件、その裏にある「大きな動き」が知られれば、間違いなく公表されてしまうだろう。政府と信頼関係がない常岡氏が、その隠蔽に協力するとは考えられない。

… 何としても常岡氏と湯川さんを接触させてはならない!

その依頼に応じたのが公安警察外事三課、その課長は安倍晋三の友人だ。「北大生イスラム国事件」をでっち上げた張本人だろう。後に「日本版CIA」ができたなら、高いポストが用意されているに違いない。

僕はふと思った。

もしこの「北大生イスラム国事件」などなくて、10月に予定通り「湯川裁判」が行われ、常岡氏が湯川さんを救出していたら、シリア領内のどこかで二人とも暗殺されていたのではないだろうか…。

誰の手配なのか、想像するに難くないはずだ。



<⑲につづく>