史上最高の関連商品 | 追憶の骨 (bones)

追憶の骨 (bones)

音楽や映像だけでは残せない、あの時の僕たち。


基本的に冬が好きな僕にとって
最近の季節はどうもやる気が出ない。

これじゃ、いか~ん!!

と、いうわけで気合をこめてこれで。

This is a call / Foo Fighters  1995

This is a call to all my past resignations.
It's been too long.


 §

発売は、先日書いた Alanis Morissette と同じ1995年だ。
そして、この頃はCDショップが混んでいたのを思い出す。
試聴機や試聴システムがすっかり普及した頃かもしれない。

そういう僕も毎週のようにCDショップに通っていた。
行くと必ず何かがあって、毎週何枚ものCDを買っていた。

僕は音楽について、活字の情報をほとんど見ない。
基本的には、知っているアーティストのタイトルを買うか、
新しいものを試聴して買うか、そのどちらかだ。

Alanis にしても、この Foo Fighters にしても、
試聴システムに何気に置いてある1枚だった。

 §

「元ニルヴァーナのデイブ・グロールが…」と店員のコメント。

「ふーん。」 …すっかり期待していない。

「ご商売」の匂いがぷんぷんする。

…ところが、聴いてぶっとんだ。

試聴システムがなかったら、絶対に買わなかった1枚だ。

Kurt Cobain の件から1年ちょっと経った頃だった。

 §

過去にも何人かの「天才」と呼ばれた人たちが逝去している。
その後にリリースされる関連商品は、ほとんどが「ご商売」である。

もちろん、「ご商売」を批判しているのではない。ただそれは、
「もう二度と戻らないものが、本当に戻らないんだ」ということを
再確認させるだけのような気がしてならない。

日常に生き続ける僕にとっては、抱えてしまった内圧が
自然に退いていくのを待つしかないのだ。

 §

僕は Nirvana の心酔者ではない。
だが、そんな僕もかなりの内圧を抱えていたことに、
このアルバムを聴いて改めて気づかされた。

正確に言うと、僕はこれを聴いてすっきりしたのだ、と思う。

抱えこんでしまった内圧が一気に開放されて、
なんだか、ケリをつけてしまえるような気がしたからだ。

そして何より Dave Grohl 自身が
そうしたかったのではないだろうか。

もし、この映像のライブに居合わせていたなら
僕も率先してダイブしていたに違いない。

 §

もちろん Nirvana と Foo Fighters は違う音楽性のバンドだ。

だが、この1stアルバムだけは、
史上最高の関連商品だと思いたい。

「天才」の死にケリをつける。

「もう、前に進もうぜ!」

こんなアルバム、他にないのだ。


<おわり>