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ライスとファイターズ

$WILD BOARS FREAK-チカラをあわせる




ライスボウルも終わり、
日本のフットボールもネクストシーズンモードです。

今年のライスは面白かったですね。

いろんな面での楽しみ方はあったんだろうと思うんですが、

何といっても関学の準備力たるや、こりゃすごいといわざるをえないところが

なんとも面白かったポイントでした。


これは、選手もっさることながら、スタッフの力です。

特に、分析結果を元に、プランを絞り込んだ決断力がすごい。


反対に、シーガルズはパワーもスピードもアドバンテージがあったから、
木下を戦略的におとりにも使ってこなかった。

王者の戦略ですね。

往年の日大フェニックスがそうでした。

相手に合わせるんじゃなく、自分たちのフットボールで勝つんだという自信!!


これは相当覚悟がなくちゃできない。



でも、それよりも今回の関学はすごかった。
捨てる勇気を持った戦術選択。

選ぶことは捨てること。


捨てる勇気を持った鳥内ファイターズのスタッフと
それを徹底させた主将たち学生幹部のすばらしさ。

あらためて、アメフトは面白いと感じさせてもらった気がします。




チーム作りは意識づくりから

強いチームの条件は何かはてなマーク


パー私が思う答えは「時間を大切にできるかどうか」です。


チームに所属している理由や価値観は
各メンバーにより微妙に違っています。

その違いはあってもいいけれど、
その中でどれだけチームにかかわることを優先できるかどうか?


弱いチームの特徴は、
選手一人ひとりがチームの事情を優先するというよりは、
個人の事情を優先します。


学生なら
「授業で遅れました」
「バイトで遅れました」
「家の事情で・・・」

社会人なら
「仕事で遅れました」

などと遅刻する人が多くなります。

こういうチームは全員そろって練習を始められることは
めったにありません。


ちょっと古い話になりますが、
都内公立中学校で初の民間人校長の藤原さんの後、
同じくリクルート出身の代田さんが校長を務めています。
2008年から3年目を迎えていてちょうど今47歳だと思います。

この代田さん、昔リクルートシーガルズにいたフットボーラーです。

当時のシーガルズに大学時代に日本一を経験したフェニックスから
初めて3人の入部がありました。
ついにリクルートも日大から入部と話題になりました。


代田さんはこの3人の行動にちょっと興味をもちます。

この3名の選手は、練習の1時間前にはグランドに来て、
テーピングやストレッチングなどを始めていたそうです。

代田さんは練習のときに冗談交じりにこういったそうです。

「早くから来て、ほんとにアメフトが好きなんだなぁ」

するとその選手は、

「アメフトが好きだから早く来ているんじゃないですよ。
遅刻でもしたらチームには迷惑がかかるし、練習には各自がベストの状態で
のぞまなきゃいけないと思っているんです」

と言い返されたそうです目

この3人というのが、安部、松本、安部、根埼の3選手。
センターからTEにコンバートされ、今でもテレビで解説やっている
安部奈知は有名ですよね。


勝てないチームの所以はこんなところにあるんですよねアップ

強いチームと弱いチームの違いとは、

自分の事情を優先して、みんなの時間を大切にしない集団と、
自分の事情を犠牲にして、みんなの時間を大切にする集団の違い。

毎日がこの繰り返しですから、1年だと365倍の差が生まれます。
知らない間に大きな差ができてしまいます。


すべての人に平等に与えられたものが「時間」。

時間を守る、というルールがあるから従うのではなく、
時間を大切にする、というマナーを意識をもったチームは
「強さ」が違うんですねあせる


甲子園ボウル

昨日はクラブワールドカップでのメッシの活躍がありました。
でもそんなことより、やっぱり甲子園ボウルの方が面白いと思えてしまいます


今年の甲子園ボウルは、伝統の赤と青の対決。
否が応でも盛り上がるカードでしたが、
終わってみれば関西学院大学が日本大学を支配したといえるものに
なっちゃいました。

日大としては、持てる力の半分も出せていない内容なんじゃないかと。

日大をそういう風に支配したというのは、
つまりは、関学が日大の冷静さを失わせてしまったのですよね。

そういう環境に追い込んだポイントは、関学ディフェンスの徹底力。

スタートアップからスクリメージを支配し続けた関学ディフェンスは
まさに圧巻だったといえます。

あんなディフェンスされたら、オフェンスは恐怖です。
驚きを超えて、恐怖や絶望という感情をわき起こさせたんじゃないかと
思えてきます。

緻密な分析と対策、それを実行する徹底力。

関学にはそれがあったと思うんです。

もともと準備力には定評があるチームゆえに、
日大は過剰に反応しすぎたのかも知れないです。


それが試合であり、それが勝負なのですね。


チーム作りは組織作りから(選手編)

勝てるチームを作りたい。

これは誰しも思います。
願わくば、勝ち続けるチームでありたい。
これも思いますよね。


大学フットボールにおいて考えれば、
やっぱり甲子園ボウルにいきたい・・・ですね。

本気で甲子園ボウルを目指すとするなら、
毎年1部で戦っていなくてはなりません。

2部や3部にいたのでは、どんなに強くても甲子園にはいけません。


じゃあ、2部や3部にいるチームはどうすればいいのか?

答えはひとつじゃないんだと思うんですが、
まず、1部で戦える体制を作ることなんじゃないかと思うんですよね。

そうしないと、たまたま勝てて1部にいっても翌年には
とんぼ返りということになってしまいます。


一口に体制といってもいろいろありますが、
単純に選手層だけでみてみましょう。

今年甲子園に行く日大フェニックス。
オフィシャルサイトをみると選手は120人もいます。
4年生24人+3年生33人+2年生33人+1年生30人。
学年のバランス配分もいいですね。

もうひとつ、ぎりぎり1部残留した東海大学トライトンズ。
こちらは選手64人です。フェニックスの半分というところです。
4年生15+3年生11+2年生19+1年生19。
3年生が少ないですね。

乱暴な言い方をすれば、1部で戦うには、
TOPレベルでは100人体制が必要で、最低でも60人の選手層は
必要ということになります。
(専修大学のようにこれより少ないところもなくはないですが・・・)

少数精鋭はフットボールにはないと思うし、
結果的にそうなっていても、それを目指すものではないのは
練習環境を考えても異論はないと思います。

イメージでは、各学年に15人の選手がいて、
その規模の所帯を束ねるチームマネジメント力が養われている。
そういう中でリーダーシップが磨かれ、
またフォロワーシップも醸成されていることが必要なのだと思うんです。


これは選手だけの話ですから、
これにスタッフの学生も加え、コーチも必要になります。

甲子園の第一歩はこんなところから考えていかなくちゃいけないんでしょうね。

グリーンベイというシステム

パッカーズがNYジャイアンツを破り、全勝で12勝をあげました。

連覇が難しいといわれるNFLで前年のスーパー覇者がこれほど好調なのも珍しいです。





余談になりますが、このグリーンベイパッカーズというシステムを私はとても好きです。
フットボールチームとして好きなんじゃなくて、システムとして好きなんです。

グリーンベイという都市は、かなり小さな街で人口は10万人強。
日本のプロ球団広島カープの本拠地広島市に人口は、118万人強ですから、
その規模の小ささがわかると思います。

あんまりイメージわかないでしょうが、岩手県花巻市の人口と同じくらいです。

パッカーズのオーナーは11万人以上いて、
人口よりもホームチームの所有者が多いんです。

もちろんファンは市内だけでなく
郊外や州内のほかの街にもいるから、
州内外のファンまで含めてチームを支えています。

パッカーズの所有権は株式のようにして売買されていますが、
配当もなければ、値上がりもしません。
年に1回総会に出て、理事会メンバーを選ぶのに参加できる以外、
何の特権もありません。(これがいい!)

また、特定の誰かが権利を取得して大きな力をもたないように、
1人のオーナーが持つことができる所有権の量には制限が設けられています。

NFLのシステムはいくつかの変遷を経て、
今ではもうグリーンベイのようなチームシステムは作ることはできないのですが、
成功するチームのひとつとして、とても参考になります。

広島東洋カープも市民球団。
市民および全国のカープファンから愛されています。
そして、ほとんど赤字経営のプロ野球界にあって、
ちゃんと黒字経営を継続しています。

どんな環境にあろうとも、ちゃんと自分たちの足で立ち、
エースや4番バッターを失っても、
それを理由に腐ることなく戦ってきました。

そんな姿勢にファンは心を打たれ、また期待するのです。

あの、赤ヘル軍団として恐れられた時代の再来を・・・。


当時と違い、今やビジターゲームでも
異常なくらいファンが多いのがカープです。

レフトスタンドは本当ににぎやかです。

本当に見ていて楽しいです。

そんな魅力にあふれたチームっていいですよね。





ちなみにレイダースはマイアミに14-34で破れ、7勝5敗。
1勝差で地区2位だったデンバーが勝ったので、並ばれた格好です。。。

がんばれレイダース!

レイダースがAFC西地区1位を走る

NFLは12週を終え、あと5試合でレギュラーシーズンを終える。

今シーズンは何と言っても、NFC 北地区のグリーンベイが全勝しているということ。
次に西地区の49ersが9勝と好調なこと。

ですが、個人的には、49ers同じベイエリアに位置するオークランドレイダースに注目。

なんと7勝ながらTOPにいるのです!

ブロンコスに1勝差ながら、一番というのが気持ちいい。

アルデイビスへの追悼も含め、地区TOPを決めてほしいし、
ぜひ、スーパーに行って勝って欲しいですね。






チーム作りは心細げに

監督という役割はいつもリスクと背中合わせです。

リーグ戦を戦い、入れ替え戦や選手権を勝ち抜くために選手を集め、
強いチームをつくるための最適の練習を用意し、
ひとつひとつのゲームに勝つための戦略と戦術を練らなくてはならないからです。

チーム作りはとても長く、順調に進むことなんてありえないというのが私の持論です。
(本当はいい選手が揃って、着実に成長して、圧倒的に勝利するストーリーを作りたい)

だからこそ、そう思い込みたくなる心の隙間に悪魔がささやきかける。

「おいおい、今年はなんだかいい感じだ、今年こそいけるぞ!」ってね。



★準備で達成感を感じたら、落とし穴にはまったと思え

監督はリスクを最小限におさえたい。しかし、「準備は万全だ」などと勘違いしたら、それが最大のリスク要因になってしまうのがスポーツ。

「絶対」なんてありえない。そんな達成感を持ってしまったとしたら、それは既に大きな落とし穴に嵌っていると考えるべきだ。

「選手は育った」「意識も変った」「負ける要素は見当たらない」などと開幕前に評価を得たチームほど、「こんなはずではなかった」となるものである。

今シーズンのチームはどうだったか?

チーム作りの段階で順調だったり、今年はいけるという認識があったとしたらもうはまっていたのかもしれない。





苦しい時に踏ん張れない。いざというときにあわてる。
それは、帰る場所がないから。帰る場所があるチームは地に足が着いているので、
決して舞い上がったり、あわてたりしないものです。


★スタンダードをつくる

リスクをどうコントロールするかは監督の腕次第だ。リスクに目をつぶったり、逃げるのは愚かなことだ。目を背ける誘惑断ち切り、立ち向かう勇気が必要だ。

チーム作りでは特に自分たちの「スタンダード」を確立することが重要となる。よく強いチームの選手たちは「苦しい時でも俺たちには帰る場所がある」という。

スタンダードとは「コンセプト」。「優先順位」という意味です。

チームとしてやるべきことの優先順位を練習の段階から取り組んでいく。常に実戦を想定しながら「やってはいけないこと」「やらないといけないこと」を作り上げていく。


★スタンダードを浸透させる

失敗であれ、成功であれ、体験を積み重ねてスタンダードをつくったら、それをチームの「スタイル」にグレードアップさせていく。

スタンダードを浸透させるためには安易な妥協は許されない。それは内なる敵との戦いだ。選手への伝え方は監督の個性がにじみ出る。細かいことはアシスタントコーチに任せて自分はどっしり構えるタイプ、選手と個別にミーティングを重ねるタイプ、などなど。





人間的にも戦略的にの万全のコーチなんていない。
だからこそ、軸が必要になってくる。結果なんてわからない。
だからこそ、全てのことに「理由」が必要になるんです。


★勝負と成長

選手はコーチに対して「この人は自分を、チームを成長させてくれる人なのか」という目線で見ている。練習内容と試合で要求することにギャップがあるんじゃないかとコーチングスタッフに感じたり、自分やチームの成長を勝手に評価しながらやっているものだ。

もちろん対戦相手との力量を考えて自分たちのやり方を捨てることは十分あり得る。勝負と成長。細かなケースはとにかくとして、この2つが絡み合いながらチームは進んでいく。どちらかひとつが決定的に欠落するとチームマネジメントは破綻する。


★結果論から強いチームは生まれない

試合に勝った負けたとか、誰がよくて誰がわるいとか、あの時はこうしとけばよかったなどという議論は全く無意味だ。結果は結果であって、その結果にいたるプロセスをきちんと見なくてはならない。結果を議論するのは観客で、プロセスを議論するのがコーチや選手ということを肝に命じたい。しかし、結果に左右される指導者がどれだけ多いことか。

ヨコハマディーエヌエーベイスターズ

新生横浜ベイスターズが船出しますね。

正確には横浜DNAベイスターズですか。


少しずつ体制についての記事がちらほらしてきましたが、
もし、自分が球団経営者となったら、
チームを強くするために必要なものは何だと思いますか?

これはあくまでも私見ですが、

まずは、誰がみてもわかるくらい明確なチーム方針づくりが必要です。

これはトレードやFAなどがおきても、ぶれないものです。

次は、そのチーム方針にあった監督選定です。

監督でチームが変わるなんてことはありません。
実際にチームの行方を左右するのはフロントです。
いわゆるGMですね。今回の横浜は高田さんです。

この役割を誰がやるかが一番大切ナポイントです。
GMというのは現場ではありませんから、
GM兼監督というのはありえないです。

どうして、このポジションが大切なのかというと、
この役職は現場とフロントの狭間にはいる立場ですよね。
つまりどちらか一方に偏重しないバランスのとれた位置にいて、
最もチームを強くできる立場にあると思うんですよね。

結果がでないと現場の監督の責任に目が行きがちですが、
監督というのは、選手の状態を見極めて、
あとは「チームの方針」を基盤とした采配をすればいいだけです。

選手状態が見極められてない起用方法や
「チーム方針」とは違う采配をして負けたとき、
初めて監督責任が追求されるものだと思います。

経営学とチームマネジメント

もうすぐ甲子園ボウル。
最終代表は今週決まるわけですが、それ以外のチームはもう来期の準備の真っ最中。

どうやって強いチームを作るか?

本当に悩ましいテーマです。

チーム作りについて、明治大学経営学部の田中充洋先生が
経営学の視点から書かれていた内容に共感したので共有します。


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ラグビーチームを強くする数々のサポートとゲーム分析
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■強いチーム作りに必要な準備

スポーツで強いチームを作るためには何が必要でしょうか。
昔は名将と言われる監督の経験知で、
練習メニューや戦術などが組まれていましたが、
ここ20年ほどでスポーツチームを強くする方法は激変し、
多くの役割が必要になりました。

トレーニングやコーチングのメニュー考案、
戦術プランの構築、栄養面や心理学など医学的なサポート、
そして環境整備などです。

さらに、コンピュータで自分たちの試合や相手チームの分析を
することも重要です。

これらの役割のサポートを受けて、
勝つという目標のために何を準備したらいいかを膨大なデータをもとに考え、
適切なスケジュールで計画を進めて、
選手たちをグラウンドに送りだすのが監督やコーチなのです。

■ゲーム分析とは

例えばラグビーは1試合80分ですが、
映画に例えると90から100のカットに分かれています。
1カットは短いものだと10秒以内、長いもので2分程度です。
そのカットにはシナリオがあります。

強いチームほど長いシナリオを作り、
それが試合で実行できるように準備をしています。

もしも誰かがミスをしてそのカットが途中で切れ、
シナリオ通りに進まなかったら、次にできるようにするためには
どうしたらいいかを考えます。

準備をして計画を立てているからこそ、
現実の試合とのギャップがわかるのです。

しかも強いチームほど、準備を超えたことが起きたときの対応力もあります。
それが勝ち負けを左右することもあるのです。

■企業経営との共通点

スポーツのマネジメントは企業経営と共通している部分が多く、
上で述べたようなことも
経営学の「PDCA(計画、実行、チェック、行動)」というサイクルと同じです。

以前は企業がスポーツの世界にマネジメントのヒントを求めていましたが、
最近では企業経営の研究が進んで、スポーツ界が逆に経営論を
参考にすることもあります。

スポーツと企業経営の理論は相互に影響を与えあっているのです。

※引用元・・・ユメナビより

水野監督勇退の記事に想う

京都大学アメリカンフットボール部の水野監督が引退された。


もう一度甲子園ボウル、もう一度日本一を、
これは京大OB選手の願いでもあったと思うが、ついに叶わなかった。


何年か前に、赤坂のどこかのレストランで耳にしたことがある。

「水野さんの花道を作るためには、森さんに戻ってもらうしかないかも・・・」


結局、それも叶うはずもなく、最後の舞台を飾ることなく引退に至ったわけである。


かつて雌雄を決する戦いをした関学の武田さんは79歳、
日大の篠竹さんは既に故人となっている。

国立大学がチームスポーツで日本一。
このチームが果たした事件は、多くのアマチュアスポーツに勇気を与えた。

ギャングスターズのサイトのチーム理念には水野監督のフォトとともに、
こんなメッセージがある。(http://www.gangsters-web.com/team/)

全くもって、共感する素晴らしい考え方だと思う。



※以下京都大学ギャングスタース公式サイトより抜粋


スポーツで強いチームを作る王道は、条件を整える事。

しかし国立大学である京都大学では、私立大学と同じような条件整備はほぼ不可能である。我々の場合は、大学からの物理的支援は練習のためにグラウンドを使わせてもらえるだけである。

このような状況は昔もそうであったし、今も変わる所はない。その中で日本最多の4度の全日本一を勝ち取ったのは、人間その気になれば不可能と思われる事も可能になるという事の証左である。

アメリカンフットボールは個人競技ではなくチームスポーツである。さらには攻守交替制であるため、戦術が重要であることなども、他スポーツより京大に有利であるだろう。しかしそんな事は決定的な要因ではない。最も大切なのは、やる気なのである。だが、元々困難で厳しい挑戦であるから、それでもやる気になるというのは容易なことではない。肉体的な強さは人によって差があるように、精神・意志の強さにも違いがあるから誰もができる事ではない。

京大生の場合、入学時と比べて体重は1.3倍、筋力は3倍成長するというのは普通であるが、技術はそれ以上に向上する。さらには、精神的な成長は比較にならない。練習によって肉体を鍛え、技術を身に付ける以上に心を強くするのである。

我々は、アメリカンフットボールを楽しめと常々考えている。しかしここで勘違いしてはいけないのは、スポーツを楽しむということと、楽しくスポーツをするということとは全く意味が違うということである。本当に楽しいのはレベルの高いプレーをする事である。やりたいようにやっていたのでは上達は望めない。そこで重要なのが基本である。基本は長い間に培われた、優れた方法論である。だが、技というのはできて初めてわかるものである。繰り返し練習すると体が勝手にやってくれるようになる。そうなると意識を外に向けて行動できるようになる。初めて基本が生きてくるのである。もっと上達したいからより一層練習する、上達するからより一層やる。エスカレートしやめられなくなる。熱中するとかのめり込むというのはこの事で、こうなるとしんどくても辛くても関係ない。本当に楽しい事である。

今この国では良いイメージを持って前向きにチャレンジしようが主流である。しかし志が高ければ高いほど困難も大きいから、成功の見込みの少ないチャレンジはバカのする事というのである。これでは高い志は果たせない。その厳しさに耐えて挑戦し続けなければならない。これは逃げ出したくなる自分との闘いである。この闘いに勝つのは大変難しい。しかし、闘い切る事によって、自分は自分に負けなかったという自信が生まれる。自分には負けないという自信、これがあるから基本的に楽観主義になれるのである。

このように自己探求と同時に、チームスポーツの勝利はチームの勝利であることを忘れてはならない。選手は全員チームの勝利に貢献しなければならない。フォアザチーム、チームのために何ができるか、自分をどう生かすか。
貢献の仕方は皆違う。エースQB、オフェンスライン、基本習得中で強い相手との対戦にはまだ出られない者、さらにはマネージャーやトレーナー、監督もコーチも全員がチームの勝利のために存在するわけである。フィールドでは全員が自分の役割を果たす、あいつならやってくれる、あいつは逃げないという信頼があるから、自分のプレーに専念できる。そういう仲間と共にチームの勝利という共通の目標のために共同して努力をすることを通し、真の信頼を築く。このような仲間は一生の財産である。

たかがスポーツ、されどスポーツである。

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