[時間単位有給]
相談者は磐田署管内企業の総務担当であり、時間単位有給について問合せ。

先般朝1時間の遅刻をし、時間単位有給扱いを求めた社員が居る。
当社は時間単位有給の労使協定を締結していない旨を告げると、出社後の就労は続けたものの午前半日の有給休暇に出来ないかと申出た。
因みに彼の賃金は月給日給制となっている。

彼の申出に応じて有給休暇の半日付与とする事に問題は無いか。
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有給休暇は所定の就労免除の上でそこに賃金を支払うものであり、実労働のあった午前半日の有給休暇はあり得ない。

時間単位有給については、労使協定が無い場合使用者は労働者の請求に応ずる義務は無いが付与も可能。

また有給休暇の時季指定権行使は事前申請が前提であり、事後申請の場合は労働者の請求に応ずる義務は無い。
控除とするか応諾して有給休暇扱いとするかは使用者の裁量に委ねられる。
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日給制では働いた日数によって給与が決まり、日給月給制では基本になる月額が定まった 上で欠勤(遅刻・早退を含む)控除がなされて給与が決まる。
月給日給制では欠勤(遅刻・早退を含む)控除はなされるものの、月単位で支給される諸手当については日割控除されない。
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[平均賃金]
相談者は磐田署管内の人材会社企業の総務担当であり、平均賃金について問合せ。
今般雇用した派遣労働者が派遣先及び当社の事情で初日から派遣先での就労が無くなってしまった。
派遣元としては次の派遣先が定まる迄休業手当をする事となるが、この場合手当の前提となる平均賃金はどう捉えたら良いのか。
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労基則4条及び厚労省の労基コンメンタール12条の解説に沿い以下を教示。

入社日から休業の場合、は月の所定賃金に3を乗じた額を入社直前3ヶ月の暦日日数で除した値が平均賃金。
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[退職日変更]
相談者は磐田署管内企業の社員(正社員)であり、事情により退職の意向。

今般6月28日付での退職を届出たら会社から「うちは賃金の締め日が毎月20日だから、切りの良い6月20日付の退職にして呉れ。」と言われた。
この様な求めにどの程度強制力が有るのか。
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無期雇用ゆえ2週間以上の予告期間が有れば会社は相談者の意思を妨げる事は出来ず、今回は既に退職届により6月28日付の退職が決定済み。(民法627条)。

会社が退職日の前倒しを要請するは可能だがその諾否は相談者の意思次第。

また応じ方は諾否の2者択一以外に、何某かの代償措置を応諾の条件として示して交渉するやり方の有効。
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相談者は御前崎市内の企業の社員であり、先般より私傷病にて休職中。
健保の傷病手当を受給したいが、医師の診断書もあるのに勤務先が受給の手続きを進めて呉れなくて困っている。
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傷病手当は、通常雇用主の証明を要す事項が存在するゆえ雇用主主導で申請がなされるが、
本人が申請するも可能でありむしろそれこそ本来の姿。

そして雇用主が必要書類の提出を拒む場合は保険者(今回は健保協会)が雇用主にそれを
出させる事が出来る(健保法197条)ので、保険者に申出て雇用主への指導を求めるよう勧めた。
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