亀の研究で有名な、平山 廉氏の著書です。
存在はなんとなく聞いてはいたんですが、未読だったんで改めて読んでみましたよ。
最新といっても、この著書自体が1999年発行なので、それなり昔しの著書です。
ただ内容はかなり目からうろこ的内容で、古生物学好きを自称する小生をして、恥ずかしながらかなり衝撃的な内容でした。
正直なめてました。御免なさい(^^;A
衝撃的といっても、センセーショナルな内容って訳ではなく、アプローチが非常に理性的で、素人ながら非常に納得させられました。
恐竜に関する説って、割と自分の都合の良い証拠だけ集めて強引に導き出したようなものも珍しくないのですが、この本で解説されている内容は、ある意味日本人的なのか、また専門が亀学者ゆえなのか、非常に客観的な類推が積み重なっているので、読んでいてとっても好感がもてます。
色々解説しているのですが、面白かったのは、恐竜の恒温性についてと、哺乳類と恐竜との体を支える仕組みの違いの解説でしたね(さらにこの二つが関連しています)。
ちなみに氏曰く、恐竜の恒温性説には否定的な論理が展開されてます。
この点を脳の容量や生活様式、果ては骨格による巨体を支えるしくみなどなどから、むしろ恒温性は不要と判断できるというものでした。
さらに面白かったのは、マニラプトル類に代表される、かなり恒温性である事が確定的なものたちについては、あれはもはや恐竜ではなく鳥類に分類すべきじゃないかたという意見でした。
これだけ聞くと、恐竜は変温性であるという説を無理押しするためにマニラプトル類を除外したと思うかも知れませんが、むしろ逆で、マニラプトル類が如何に恐竜の中で特異な存在かが語られているのが興味深かったです。
確かに羽毛恐竜の中でもマニラプトル類の身体的特徴は、飛べるか飛べないかという点だけで、ほとんど鳥といって良いほどその他の恐竜とは一線隔す鳥類との共通点を持っているといわれますので、逆説的にはなりますが、鳥と同様の恒温性を獲得したものは鳥類と定義しても、違和感ない感じはしますよね。
まぁこんな感じで、小さいことから大きいことまで、色々わりと淡々と解説されていますが、間違いなく恐竜の解説本としては、名著の一つに数えられると思います。
この手の話が好きで未読の方は是非読んでみてください。
個人的には亀との比較とかしばしばされていて、面白かったです。
氏曰く、陸上動物の生存戦略としては、恐竜の戦略、哺乳類(と鳥類)の戦略、に匹敵するものとして、亀の戦略を三大戦略の一つとして挙げられています。。
亀の方の解説本も出されているで、そちらも是非どうぞ。
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