「手を出してほしかった?」
その言葉を聞いて、
怖くなって、逃げ帰った。
どうしてほしかったってわかんない。
でも。
兄じゃーない人と楽しかったのは本当。
ふわふわして居心地がよかったのも本当。
わんこの笑顔が好きなのも本当。
好き・・・?
高校の時から知っているニノ。
初対面のとき、いじわるされた。
ブラコンって言われた。
それから、みんなにブラコンの舞ちゃんって言われるようになって、
ニノを憎んだ。
そのニノと兄の話で盛り上がった。
尊敬しているって言ってくれてうれしかった。
わんこの笑顔は、最初っから変わらない。
女として見てもらえていないのは知っている。
櫻井翔の妹だから、ほっとけなかった。
そういわれても仕方がないこと。
でも、
胸の奥が痛くなった。
好きなの?
私。
遊び人のニノが?
ゲームばかりして、相手に会わせないニノが?
す・・き?
よくわからない。
でも。解ることは、居心地がよかったってこと。
安心して、酔って寝ちゃったってこと。
もーーーー。解んない!!
自分のことがわかんない。
エレベーターが閉まりかけたとき。
走ってくるニノが見えた。