海江田万里経産相の辞任示唆。九州電力玄海原発の再稼働の混乱で一連の対応を終えた後で辞任する考えを示唆した。菅内閣の混乱の象徴としてマスコミは報じているが、海江田経産相も菅首相ももう一度はっきりと話し合って、原発の安全に対して今後の筋道をつければいいだけのことだろう。

 そもそも、6月18日に海江田万里経産相が「安全宣言」したことが納得できない。経産省の大臣ということで、役人に急かされてやったことだろうが、原発の責任大臣としては福島第一事故への検証も終わってないのに、踏み切るのは早急すぎた。

 安全宣言のもとになった行動もあまりにお粗末だ。6月7日に保安院は原子炉の冷却ができなくなるような過酷事故に備えた5項目の対策を電力会社などに求めた。そして14日に報告を受け、15日、16日に原発の立入り検査を行いった。この報告をだけをもとに「OK」をだし、海江田経産相に「安全宣言」を出させたわけだ。初めに再稼働がありきの形だけのものだ。

 福島原発の事故の検証も終わってない。福島第一の1号機は津波に襲われる前に、地震で壊れていたと見られているだけに、保安院が「津波と電源喪失への対処」だけで再稼働を急ぐのがおかしいと感じるのが担当大臣の役割だろう。

 そもそも、菅首相もこの時点で「私も同じ理解だ」などと言うことも原発の安全性への思いが中途半端だったことを物語るだろう。

 ともあれ、海江田万里経産相は「安全宣言」を出したあと、6月20日はウィーンへ飛びIAEA閣僚級会談で演説もしている。IAEAは24日には議長総括を発表して「全ての加盟国が国際的に調和のとれた方法でストレステストを実施するよう勧告した」のである。

 すでに、この時点で、海江田万里経産相は、最初に出した国内的な「安全宣言」を撤回、あるいは別にストレステストを行うことを表明するのが筋であったろう。福島第一事故を受けて行われたIAEAの議長総括も経産省幹部は無視したわけだ。原因国だけに無視すること自体が許されざることではないのか。

 菅首相もこの時点で素早く対応しておけばよかっただけだ。再稼働へとドンドン進行する経済産業省のシナリオの中で、菅首相が巻き返して「ストレステスト」への流れとなるが、首相と経産相がしっかりとコミュニケーションしておれば、こんな馬鹿な事態にはならなかっただろう。

 ともあれ、大事なのは、閣内がいかに混乱しようと、原発を無理やり動かすことではない。しつこいまでの安全性の確保だろう。辞めようが辞めまいが、その1点の思いで動くことが現内閣の役割だろう。そこには、ポスト菅への思惑や妥協はあってはいけない。

 経産省・電力会社・経団連・マスコミなどの「原子力ムラ」の仕掛けを、国民は目を凝らしてチェックする必要がありそうだ。

 
必殺仕分け人蓮舫
 運転再開に安全性評価(ストレステスト)が行われることになった日本の原子力発電。当然と言えば、当然だろ。ましてや、福島第一が津波でやられる前に地震で壊れたと見られているのに、その検証も出ないうちに、原子力安全・保安院の判断だけで動かそうとしたこと自体が間違いだろう。
 
そしてなんと、原発賛成メールを下請け会社社員に送くるよう指示していた九州電力。安全を無視しても動かすとの目的だけが九電経営陣や幹部の頭に詰まっているのだ。そこには福島第一事故に対する恐れもなにもない。

 九州電力も電力が足りないと喧伝するが、その中身はどんなものになっているのか。

 6月28日に九州電力は「今夏の需要状況について」を発表している。それによると、玄海原子力2・3号機、川内原子力1号機の運転が再開できない場合、夏期ピーク時に供給予備率は3・5%まで低下するとしている。その時の供給力は1728万kw、最大需要を1669万kwと想定している数字だ。最大需要は去年並の高気温のときは1698万kwになるとも並記している(この時は供給予備率は1・8まで下がると見通す)。

 本当の供給能力はいくらあるのか。発電所許認可出力表によれば、水力327万kw、火力1157万kw、原子力は上記3基が止まっており動いているのは、玄海1号機57・7万kw、4号機118・9万kwと川内2号機の92・2万kwで合計で268・8万kwとなる。合計で1752万kwと九州電力の発表値とそう変わらない。

 だが、他社受電を見れば今年の4月でも233万kwの実績がある。昨年の実績を見れば、この他社受電は夏場になれば、東電などでは倍以上の実績があるのだが、九州電力ではあまり増えず255万kw。ともあれ、この他社受電を加えると九州電力の供給能力は1752万kw+255万kw=2007万kwとなる。最大需要がこの夏、昨年並の猛暑になっても、供給予備率は21%となる。加えて、全ての電力会社が隠している揚水発電の埋蔵電力も控えている。九州電力のこの夏の需要供給もつくられた数字でしかない。原発が動かなくても他社へ融通する能力さえあるのだ。

 なぜに、電力会社はこんなにもウソの情報を提供するのか。かつ、新聞もテレビも電力会社の発表をそのまま記事にしている。
「全国の原発の稼働が遅れれば、夏の供給力は厳しさを増す。九州電力は火力発電の稼働率を上げる一方、顧客への節電要請を迫られる見通し。玄海原発が再稼働しない場合ピーク需要に対する供給余力は1・6%と安定供給の目安とされる8%を大きく下回る」
 これは、今日の日本経済新聞の1面の記事だ。何ら検証することなく、九州電力の発表を垂れ流している。 

 関西電力にいたっては経済産業省も「電力使用制限令」にはあたらないと適用を見送っているのに、15%の節電の管内で呼びかけている。全くの使用者をバカにした情報操作だ。このままでは、この夏、日本のどこかで突然の停電が起きることを覚悟したほうがいいかもしれない。もちろん、電力会社、経産省の「陰謀」の下にです。


玄海原発は大丈夫か?~玄海原発から半径80km圏内に故郷を持つあなたへ~/「故郷と“地元”原発を考える」編集部


 7月1日から東北電力と東京電力管内で電力使用制限令が発動された。管内の大口利用者に15%の節電を求めるが、果たして、こんなものが必要なのか。もともと、25%の制限が検討されていたが、電力不足のウソキャンペーンが露呈して、政府内では、強制的節電は必要ないとの認識もあった。それを経済産業省が無理やり制限令を発動したものだ。そのため、節電の目標も昨年の猛暑の数字に対して15%削減の達成を求めるもので、その中身はごく自然に達成できる数字だ。
 
 要は、民間企業や家庭が「電力不足は大変だ」との意識を植えつけるためだけのものだ。脱原発に世論が走らないための経済産業省の苦肉の策だ。

 そもそも、東京電力の「でんき予報」が眉唾ものだ。本日の「ピーク時供給力」と「予想最大電力」。「ピーク時供給力」は東京電力が決めた供給力であり、「供給能力」とは別のものだ。本当の供給能力がいくらかを情報開示しないで、いかにも、今日は電力に余裕がしありませんよ言うのは、橋下大阪府知事じゃないけど、「霊感商法」だろう。

 7月1日に東電が発表した「この夏の需給見通し」では、供給力は5680万㌗と増やしてきている。需要予測が5500万Kwで予備力は少ない。だが、供給力の内訳が、火力、原子力、水力がいくらであるのかは開示されていない。

しかし、資源エネルギー庁の発電所認可出力表を見れば、水力は898万kw、火力3870万kwある。 原子力は柏崎刈羽原子力発電所の4基しか動いておらず、390万kw。この合計で5158万kwとなる。東電は1日の発表でば供給力の内訳は明らかにしていないものの、揚力発電を650万Kwを織り込んでいると別途注意書きしている。 だが、揚力発電は1000万kwの能力があることが、これまでの記者会見などで東電は認めている。

 さらに、東電は「他社受電」がいくらあるのかを発表していない。先程の資源エネルギー庁の資料では今年の4月の他社受電は577万Kwと表記している。この数字が反映されているかどうか。ちなみに、昨年の4月は711万kwkの実績があり、今年は他社受電をひかえている節もある。ちなみに、昨年7月の他社受電実績は1081万kwもあり、昨年並の他社受電の数字を加えると、今年の東電の供給能力は6239万kwは確保できる計算になる。さらなる揚力発電が加わるとすれば6500万kwの供給能力となる。経済産業省の電力使用制限令はまったくの「原発推進」キャンペーンの一環でしかない。
  
 ましてや、思い出して欲しい2003年の夏は東京電力の原発はすべて動かずとも、乗り切った。当時は、今よりも需要は大きかった。それでも乗り切れたことを忘れてはなるまい。

 ともあれ、東京電力、経済産業省、経団連などの「原子力ムラ」の論理には細心の警戒心を払う必要があろう。

日本中枢の崩壊/古賀 茂明
東京電力とその家来「経済産業省」の構図かクックリと浮かび上がる。ぜひ、一読したい本です。

6月21日、関西電力の八木社長が橋下大阪府知事を訪ね、「節電のお願い」をした。その議事録を大阪府が発表した。そのボリュームはA4用紙で15枚と大作だが、中身はお粗末。

橋下知事と八木社長の会談概要

とにかく、原発4基がこの夏動かないので大変だ。節電をお願いします。と八木社長は頭を下げるばかり。だが、そこへ至る情報は全くのブラックボックスなのだ。上記リンクの大阪府のホームページには関西電力の提供資料も提示されているので参照されたいが、その資料が噴飯もの。これで、よく橋下知事は納得したものかとビックリさせられた。

まず、関西電力の供給能力がいくら、いくらあるが、原発が動かないので、ここまでダウンするとかの数字の提示かあってしかるべきだろう。だが、供給能力の内訳は何もなく、8月の供給能力は2938万㌗だとの数字を見せるのみ。あわせて、八木社長は「この夏、原発4基が動かないので大変だ。それは300万㌗という大きな量でカバーするのは並大抵ではない」と言うのみ。

このブログでは、6月15日に「関電の15%節電のペテン」と題して、その中身のインチキを指摘したが、なんとその時、こっちも大きな間違いをしていた。5基が動かないと計算したのだが、実は1基は定期検査中にもかかわらず、調整運転と称して動いているようなのだ。つまりは、前回に計算した関電の供給能力は118万㌗も余裕が出ることになる。

ともあれ、関電の供給能力は3487万㌗ある。動かないのが、八木社長の言うところの300万㌗とすると3187万㌗は供給能力があるわけだ。そして、需要が昨年並と大幅修正したものが3138万㌗。ギリギリ大丈夫だが、このままでは予備が少なすぎるのは確か。

だが、自家発電などの他社受電(電力会社同士の融通とは違う)が昨年の最大実績では628万㌗もあるのだ。さらに、東電が揚水発電を隠していたように、関電も揚水発電量を開示していない。

3187万㌗+628万㌗=3815万㌗もの供給能力がある。こうした頑張りをすべて隠して供給力は2938㌗しかないと言うのみなのだ。ともあれ、予備率は20%を超える。こんな能力がありながら、節電をお願いし、企業の生産をダウンさせようとまでする関西電力の狙いがなになのか。

この他社受電が拡大すれば、発送電一体の電力会社の独占に穴があく。『週刊朝日』で広瀬隆氏が指摘した、このことが、東電に代わって電気事業連合会の会長企業となった関西電力の必死に守らなければならない生命線なのだろう。

昨日は、奈良県知事と会談して10%の節電に合意したという。最初の15%は一体なんなのか。閉店前のスーパーの割引じゃあるまいし、京都府とは5%とか、兵庫とは0%なんてこともあるのかしら。いずれにしても、売り上げを低く誘導する関電。株主にたいする背任は重大だ。


TOMYトミカ 関西電力電気自動車タカラトミー/タカラトミー


『週刊朝日』は原発事故以降、広瀬隆氏の「原発破局を阻止せよ」との連載を行っている。この連載のなかでは、各電力会社の電力供給能力から、原発がなくても各社の電力は足りているとの検証もおこなっている。

2011年の7月1日号ではさらに、電力会社の情報隠蔽の構造を指摘しつつ、メーカーなどの自家発電会社から買っている電力「他社受電」の秘密を浮き彫りにしている。(ちなみに、他社受電は電力各社が融通しあう融通電力とは異なる)

もちろん、一つは広瀬氏がかねてから主張している他社受電があれば、電力各社の供給能力は、原発なんぞ不要のレベルに達する。

さらに、恐ろしいことに他社受電の秘密を指摘している。それは、電力会社は「安い電気を民間企業から買い取って、高い電気料金でわれわれに売って利益を上げている暴利の構造」を隠蔽しているのだ。

もはや、ペテン師だ。危険な原発を推進し、その蔭で他社受電でも儲けている。この構造を隠して、「節電の協力」をおこなう事は、犯罪だ。かつ、売上を自ら低く誘導しているのだから、株主への完全なる背任行為でもある。

さぁ、やっぱり、株主代表訴訟だ。国内だけでなく、外国人株主にも呼びかけを開始する。

さらに、広瀬氏はこう書く。電力各社にとって福島原発事故を起こした今となっては、原発の確保より、送電線の確保のほうが、独占企業としての存在を保証するもっと重大な生命線であると看破する。


ちなみに、「他社受電」は昨年の実績では下記のようにある。
http://bit.ly/l2zBl5 資源エネルギー庁統計表一覧</a>の平成22年度の2-(3)最大3日平均電力(一般電気事業者)をクリックすると昨年度の各電力会社の他社受電量が分かる。


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