自虐日記16

  敵を間違えさせるために、問題をすり替えて、あらゆる言説・行為を金稼ぎのネタにしようと、意図的に曲解し捏造もし、ガセネタで味付けして、冷笑しつつ蝿のようにたかってくる魑魅魍魎たちばかりが跋扈しているのが〈ネット空間〉、ということなのだろうか? そう、この場で「ただただ消費」されてしまえさえすれば良いのだろう。構造的な問題の背後にぬくぬくとにやにや鎮座する敵、あるいはシステムにとっては痛くも痒くも無い。むしろ、自分たちの存在を脅かすものを、ことごとく排除・無視できる、それを簡単に、スピーディにその力を反転・消滅させることを可能にさせる空間、カネになる商標空間。プチ正義に値札が付く。そのときそれはすでに正義ではない。そのことを痛烈に感じる時、その渦はシニシズムやニヒリズムの温床とすらなってしまう。

首都圏にいて感じる「ガザ」と、ここ白石にいて感じる「ガザ」には大きな格差がある。(徹底的に考え抜き、アクションを起こし続けている)K君が、私の素朴に何気なく発語した「ガザ」について、かなり脱力・げんなりした表情で、一瞬応じた。その背景にあるものを私は何もわからなかった。そして、わからない自分に絶望的に、いや、呑気に?げんなりする。げんなりしつつ、甘いスイカを頬張る。