蔵王・不忘から七ケ宿ダムへ | ヤドリギ金子のブログ

蔵王・不忘から七ケ宿ダムへ

むせび泣きが続く

土地のペルソナへ

執拗なのは

雷鳴と暴風

森はきさまの歌など愛していない

愛するのは森に命をかけ、ついに鳥たちの餌食となる

あの小さな虫たちの屍の歌だ

 

ダム湖一面から立ちのぼってくる大気の中にいて

身をすますと

あざ笑うように草がなびく

そこから、ぽたぽたつたう粒のひかる地に

暗い声がたまっている

一隅で蟠る、

それは鳥の声によってぐちゃっとつぶされる

見て見ぬふりの棄却が跋扈する

この森にどんな脈動がそびえ立つというのか

匣のような行方不明の鳥、

夜でも鳥の声は熱い