連休中日の日曜日は、サントリーホールのこども定期演奏会に出かけてきました。


この日のテーマは鍵盤楽器のエポック。



全4回のシリーズで、回ごとにテーマがあり、今年は弦楽器、鍵盤楽器、管楽器、作曲に分かれています。


私は初めて出かけましたが、すごく良くできているプログラム!


子供(小学生から)が飽きないように考えられていて、司会者もいて、解説もあるので、すごくわかりやすいキラキラ


開演前に解説冊子を読みながらコーヒータイム。


舞台では、チェンバロの調弦をしていました。

チェンバロの右にチラッと写っているのがスピネット。


私は一般発売開始日にチケットを取ったのですが、時差もあり、販売開始時間(ウィーンでは夜中の3時💦)にはアクセスできず、母と下の子と3人分の並び席は取れず。


4回の通し券もリーズナブルなので、通しで取っていらっしゃる方も多いのだろうなぁ!


しかし、人気なのがわかる、とても面白いプログラムでした。


スピネット、チェレスタ、チェンバロ、ピアノ、オルガンと、様々な鍵盤楽器を大きさ順(?)に紹介するプログラム。


サントリーホールご自慢のパイプオルガンの音色とオーケストラとの競演は、鳥肌が立つような迫力キラキラ


指揮者でチェンバロも演奏された鈴木優人さんがピアノを、


「一台でオーケストラのような楽器」


と表現されていて、ピアニストの牛田智大さんも、


「ピアノは音のコントロールを自然に任せる部分(出した音がどのように消えていくかなど)も大きく、その神秘的なところが好き」


と魅力を語られていて、なるほどなーって、深く感銘を受けました。


私は初めて知ったのですが、ピアノの最低音はオーケストラのどの楽器も出せないくらい低く、最高音はピッコロの最高音よりも少し高い(=オーケストラの楽器全てを合わせたよりも音域が広い)のだとか。


そりゃあ、ピアノを習得するのがとても難しいわけですよね!


他にも牛田さんの、ピアノを弾く子へのアドバイスのようなコメントで、大縄跳びのエピソードがすごく印象に残って。


小学生の時からプロデビューした牛田さんは、学校の活動がとても苦手だったとおっしゃっていて、特に大縄跳びに苦労されたらしく、先生に怒られたりもしたらしいアセアセ


でもある日、少しずつできないことを乗り越えていくステップ、反復しながらすこしずつ前進していく過程が、ピアノと同じだと気付かれたというお話で。


楽器をやっていく上で自然と身につけていた課題に挑戦して乗り越えていく力が、他のことにも応用できると気づいたことで、大縄跳びの苦手意識も克服できたのだとか。


だから、楽器を学ぶことは人生の困難を乗り越える力にもなるという子供たちへのメッセージで、私の心にもガツンと響きました。


司会のアナウンサーの方が、「小さな目標を達成していくことが大切ということですね」っておっしゃっていたのですが、私は牛田さんが伝えたかったメッセージはそこじゃないと思ったんですよね。


楽器を学ぶことは、生きていく上での力になるよ!(無駄じゃないよ)っていう、楽器を習っている子供達へのエールだと思いました。


あと、すごく印象に残ったのは、鈴木優人さんのとっても楽しそうなご様子泣き笑い


音楽が好き! 子供が好き! コンサートが楽しくてたまらない!っていうお気持ちが全身から溢れ出していて、とっても微笑ましかったです。


チェンバロ曲も古楽ではなく、現代曲(フィリップ・グラスのチェンバロ協奏曲の第三楽章)だったのですが、まるでポップスみたいな曲調!



最初はクイーンの曲にありそうと思って聴いていたのですが、だんだんゲーム音楽にも聴こえてきて。


チャカチャカしたチェンバロの電子音っぽい音色が、シンセサイザーの音みたいなんですよね。


現代っ子の耳にも馴染む曲調だな、だからこの曲にしたのかな?って、選曲の妙も感じました。


他にも、シューマンのピアノ協奏曲イ短調を、「前奏がほぼ無く、すぐにピアノが鮮烈に入るところが、最近のJPopみたい」って紹介されていて、その視点も面白いって思いました。


鈴木優人さんご自身が本当に話術が巧みな方で、ご自分でお話しされたそうにソワソワなさっていたりもするので(笑)、もはや司会者いらないんじゃ?って感じでした泣き笑い


コンパクトにかいつまんだ贅沢なプログラムで、大人にも楽しい(むしろ大人の方が楽しめる?)、充実したコンサートでした。


日本に住んでいたら、通しで通いたかったなー!


コンサート後は、私はホテルオークラに行きたかったのですが、下の子のたっての希望で、ホテルニューオータニまで移動


下の子のお目当てはスイーツビュッフェ。



下の子は偏食なので、好きなものだけ食べられるビュッフェじゃないと、なかなかホテルでお食事ができないんです悲しい


昔から変わらない日本庭園を見下ろす落ち着いたガーデンラウンジ。


日本庭園を眺めながらお食事ができます。


スイーツビュッフェですが、お食事系も充実。


デザートには白玉もありましたキラキラ


しかし、偏食の下の子はケーキもあまり好きじゃなかったらしく(ショートケーキが有名みたいなのに)、結局フライドポテトばっかり食べていて意味なしアセアセ


私もスイーツはあまり食べない&母も超小食なので、ビュッフェの意味はなかったかも。


これだったら普通にアラカルトでラウンジを利用した方がいいなと思いました。


食後は日本庭園をお散歩してから帰りました。


立派な鯉


鯉に生まれ変わるとしたら、ニューオータニの池で飼われたい。


ホテル内には、父が好きで、やたらに通っていたトレーダーヴィックスというポリネシア料理のレストランがあるんですが、その創始者から友情の証に送られたという石碑まであった!



父に写真を見せたら、「まだ通ってるよ! またみんなで行こうか!」と言っていましたが、私は子供心に食べたいものがないとずっと思っていたレストランで、大人になってからも特に好きなわけでもないんですよね……。


父がこのレストランの何にそんなに魅了されているのか、興味深いです……。


昔から父はワーカーホリックで、休みをほとんど取らなかったので、都内のホテルに泊まるのがレジャーだった子供時代。


久々に訪れたニューオータニも懐かしく、昭和な面影もまだまだ残っていて、ノスタルジーに浸れました。