今朝は足指の脱臼の再再診の予約があり、救急外科病院に行ってきました。
なぜか、朝イチの時間を指定されたので(朝7:00〜8:00。多分、空いてるから?)、朝早くから出かけてきました。
体感では順調に治ってきている感じで、再診もいらないんじゃ?って思う感じ。
朝イチの病院は空いていて、いつもは受付にも長蛇の列なんですが、今日は誰もいない
わー、やっぱり朝イチはいいですね
受付の人からは「ギプス室2の前で待って」と言われ、(え? ギプスしてないのに?)とは思いつつも、(朝イチだから、診察もギプス室が兼務してるのかなー)って考えて、おとなしく指定されたギプス室の前で待って。
するとすぐに呼ばれたので、スタスタと呼んだ技師の前に歩いて行ったら、「あれ? ギプスはどこ?」って聞かれた。
「え? ギプス無いですよ」って答えたら、「え? じゃあ、僕からは治療完了ってことで、帰っていいですよ」って冗談を言う明るい技師さん
声も大きいから、目立つ目立つ。
思うに、この再再診って、通常は骨折した人向けの診療なのかも。
ギプスを外して、レントゲン撮って、医師の診察を受けるルーティンの流れがあるみたいな感じ。
「僕の作業は完了だけど、あとはレントゲン撮って、またここに戻ってきて」
と言われ、レントゲン室の前で待っていたらすぐに呼ばれ、レントゲンを撮り、また診察待ち。
通常、ここから数時間待つんですが、今日はこれまたあっという間に呼ばれ。
診察室ではなく、ギプス室の片隅で、レントゲン写真を見ながら、「何も問題ないよ」って、足を見ることもなく立ち話で終了。
「幅の狭い靴を履いたり、サッカーはしないでね」って、これまた冗談を言うお医者様
みんなもうすぐ夏休みだから、やたらに機嫌がいいのかな〜。
それとも朝イチでまだ元気だからなのかな。
「じゃあ、これで帰っていいですか?」っていう意味合いのつもりで、「Dann werde ich jetzt entlassen?」って聞いたら、なんかハッとした顔をしたお医者様。
(クマみたいな感じの優しそうなおじさま)
「足指の怪我は治るのが遅いから、完治までは10週間くらいかかるよ。痛みもあるかもしれないけれど、正常だから」
って、焦った顔で、いろいろと親切に追加の説明をしてくれた
別にクレームのつもりは全くなかったんだけど、「これで終わりぃ?」みたいに聞こえたのかな
最後まで優しく、「Alles Gute!(お大事に)」って見送ってくれました。
ここはいつも感じがいいなぁと思いますが、今日は特に、門番も受付もレントゲン技師もお医者様もみんな優しくて、朝イチってみんなまだ余裕があっていいのかもしれない。
そして帰りのバスに乗っていたら、発車しようとした運転手さんが、通りを渡ってバスに乗りたそうな中年女性をみつけて、ドアを開けてずーっと待っていてあげて。
さらに、その女性が着席するまで、発車しないで待ったので、信号がもう3回くらい変わって。
こういう余裕と人の優しさって、東京にはなかなかない(東京のバスの運転手さんは、定刻運行するためにストレスを抱えて、余裕がなく見える)、ウィーンの良さだなぁって思います。
「別に遅れたって俺のせいじゃない精神」って、バスの運転手さんの精神衛生にもいい気がする
さらにバスを降りて、トラムに乗り換えるために歩こうとしたら、遠くからバスに乗りたくて走ってくる若い女の子がいて。
(どうしよう。バスのドアを開けて、待っていてあげようかな。でも発車を妨げたら怒られるかな)
って迷っていたら、通りかかった若い男の子がサッとドアを開けて、乗り口に足をかけて、ドアが閉まらないようにしてあげていて。
走ってきていたのはヒジャブを被ったムスリマの女の子で、ドアを開けていてあげたのは金髪にヘッドフォンの一見チャラい男の子。
女の子がバスに間に合ったら、男の子はバスには乗らず、さっさと歩き去っていました。
うわー、みんな優しいなぁ
ウィーンでは、私もこういう親切をよく受けるし、よく見かけます。
その分、働き方がいい加減だったりすることもありますが(笑)、こういう余裕がある社会っていいなぁって思います。
そういえば、去年の夏、泊まりがけで日本のディズニーに行ったとき、格安ホテルでも若い子やファミリーのマナーが良くて、びっくりしたんですよね。
人気アトラクションのソアリンでも、広間に集まって映像を見る部分があるんですが、前にいた若いカップルが、後ろに立っていた下の子が見えるかどうか気遣ってくれて、ずっと中腰にしてくれていたり。
落とし物もすぐ誰かが届けてくれてすぐに見つかるし、人が優しくて民度が高くて、本当にびっくり。
自分が大金払って楽しみに来ている場で、若い人が他の人のことも気遣ってくれるなんて、立派すぎますよね。
日本でもウィーンでも、余裕がある場所には優しさが宿りますね
写真は格調高いブルク劇場。
関係者の逝去に際して、服喪の意を表す黒い旗が掲げられていました。