先日は、夕方からものすごい雷雨の中、ウィーンフィルのコンサートに行ってきました。
プログラムはこちら。
同じプログラムをMusikverein(ムジークフェライン、楽友協会)でも公演していましたが、私が行ったのはKonzerthaus(コンツェルトハウス)での公演。
あまりの雨に、タクシーで向かいましたが、例のアウトレットぼったくり疑惑タクシーの値段の半額以下
距離は同じくらいなので、やっぱりぼられた可能性が高いですね
正面に到着すると、すぐ横の楽屋口前に、パリッとした燕尾服姿のウィーンフィルの団員が数人集まって談笑していました。
一般のお客さんがドヤドヤ入ってくる中、その真横が楽屋口で、そこに出演者が普通に立ってるのって面白いですよね
わー、かっこいいって、ミーハー心を炸裂させながら、中へと急ぎました。
この公演は、私はチェリストのゴーティエ・カピュソンがお目当て
ヴァイオリニストのルノー・カピュソンと兄弟で、兄弟揃って推してます
イケメンすぎる兄弟
でも、聞いてください!
わたしがカピュソン兄弟にハマったのは、音からなんです!(←弁明(笑))
昔、今のようにお笑いにハマる前は、家事の時や飛行機の中では、もっぱらクラシックを聴いていて。
知らない曲に出会いたいので、ラジオや飛行機の機内プログラムのクラシックステーションを良く聴いていたんです。
その中で、私が少し聴くなり虜になったのが、このアルバム!
すぐにCDを買い求め、何回も聴き、友達にもプレゼントするくらい気に入りました
ちなみに、ゴーティエとウィーンフィルとネルソンス(指揮者)は、シェーンブルン宮殿でのサマーナイトコンサートでも共演してます
最近、音楽のサブスクをAmazonミュージックからAppleミュージックに変えたんですが、ものすごく満足
Apple Musicにはクラシック音楽専用のアプリ(Apple Music Classic)があってこれが楽しいんです
Apple Musicではサマーナイトコンサートの動画も見られるので、ゴーティエ氏の演奏の様子を貼っておきますが、サブスク会員じゃないと見られないでしょうか
って、前置きが長くなりましたが、肝心のコンサート!
今回の私のお席は、平土間に横向きに並んでいるエストラーデの最後列。
このグレーの価格帯のお席で、カテゴリーとしては下から3番目のカテゴリー6。
私、今回のこのお席、とってもお得だと思いました!
ずっと首を捻るのが大変と言えば大変かもしれませんが、私は特に気にならず。
段差もあるし、横に向くので、端の席が取れれば前の人も気にならない。
ちょっとカメラを構えた位置が低いのですが、何にも遮られず、舞台全体が見えます。
正面(を見ることはあまりありませんが笑)は、こんな感じ。
初めて生で拝見したゴーティエさんは、とってもダンディで、でも思ったよりずっと小柄!
私は素晴らしい演奏だと思いましたが、ブラボーが全く出なかったのが、ちょっと気になる……。
私のお席の周りは、ご挨拶なさってる顔見知りの方たちばかりで、おそらくコンツェルトハウスの定期チケット(テーマに合わせて、何種類かある)を買われている方たち。
数回分のコンサートを、少しお得に買えて、席も毎回同じ座席が割り当てられるので、なんとなく顔見知りになる感じ。
始まってすぐに帰られる方もいらして、あれー? お気に召さなかったのかな?って気になる〜!
ゴーティエ氏はアンコールでは、紙に書いたドイツ語を読みながら、「ウィーンフィルのチェリストの一員として、ショスタコーヴィチを演奏します」ってドイツ語で言って、とってもサービス精神が旺盛
そしてチェロ全員とその他数挺の弦楽器で弾いたこのショスタコーヴィチの曲、なんと去年の発表会で上の子が弾いたヴァイオリンのデュオ曲だったんです!
その時の話
いま、改めて読み返してみて、上の子の前の先生の態度にドン引き……。
上の子も最初はかなり意地悪なことを言われていたけど、よくめげずに頑張ったなと、改めて親バカ心が蘇ってきたり
この曲、とっても好きなので、美しいチェロのバージョンに編曲された演奏が聴けて最高でした
2つのバイオリンとピアノのための5つの小品
ゴーティエ氏は、私が勝手にイメージするザ・フランス男!って感じで、カーテンコールで団員が差し出した手をグッと掴んで引き寄せて、頬にキスをしたり、情熱的
男性陣も、差し出した手をぐっと引き寄せられて、何人もハグされてました
さらに、アンコールを弾いたメンバーに身振りで後ろを向いてって促して、舞台裏のお客様にもご挨拶して。
クールでちょっと硬いゲルマンっぽい団員の様子と、愛想を振り撒くゴーティエ氏のラテンっぽい様子との対比が面白かったです。
そしてこのお席の素晴らしかったところは、ドアのすぐ横なので、幕間もパッと外に出られるところ!
ほぼ一番乗りに近い形で、ワインバーに到着
オーストリア産のブラウフレンキッシュ(と言うブドウの種類)、美味しかった
そして、もうすぐ開幕を知らせるベルが何回か鳴っていましたが、周りに人がたくさんいたので、全く気にせず、次のシベリウスの予習をしていて。
でも、お隣のモーツァルトザールもちょうど幕間だったようで、あれ? これひょっとして、モーツァルトザールの人たち?って、ようやく気がついて
慌てて席に戻って、滑り込みセーフでした! 端っこの席で良かった。
私のお隣の老紳士はとっても感じが良くて、私が席を立ったり座ったりするたびに、ニコッとしてくださるんです。
私もその度に紳士にご挨拶をお返ししつつ、お隣の奥様にも目をやって、奥様にも笑顔でご挨拶するのですが、毎回厳しいお顔で睨みつけてきて、全く挨拶を返さない……。
あれ、なんか、怒ってる……?
もしかして旦那様が浮気性とか、アジア人好きとか、そういうの……?
最初は気のせいかな?って思ったんですが、さすがに毎回だと怖い!
それに気づいてからは、私も前か舞台のみ向いて、ご夫婦の方は見ないように気をつけました
シベリウスは、途中なんだかちょっとバラバラっとして不思議な感じで、ど素人なのでよくわからないのですが、ネルソンス(指揮者)の腕を振るタイミングもなんだか不思議で、あれ? これ、これで合ってるの? こういう曲?みたいな、不思議な感じ。
(素人の勝手な感想です)
もちろん、本当に豊かで深くて柔らかくてとにかく整っている弦楽器のハーモニーと、日頃私はうるさいと感じてしまうか、あんまり聴こえないか、どっちかの極端な感想しか持てない苦手な管楽器の音も本当に美しくて、「ああ、やっぱり生で一流の音楽を聴くと、CDとは全然違うなぁ!」ってハッとさせられた瞬間もたくさんあったんです。
でも私の中ではなんとなく「ハテナ?」って感じで終わったのですが、最後のブラボーの少なさ、観客のクールな反応から、やっぱりあんまり出来が良くなかったのかな?とも思ったり。
おや?という気持ちと、前半のショスタコーヴィチだけ聞いたほうが幸せ気分だったかもななんて思いながら、さっさと出口に向かったら、なんとこんなお化粧品のサンプルを配っていた!
使い方を調べようとググったら、なんと1つ150ユーロもするフェイスマスクのサンプルでした
オーストリア産なのだそうです。
そして出口にはクルーズ船の団体バスが何台も停まってお迎えに来ていて!
あー、団体の観光客も多かったから、ブラボーが少なかったのかな?
演奏が悪かったわけではないのかも
真相は不明ですが、やっぱりウィーンフィルの音色って綺麗だな、また聴きに行きたいなと、贅沢だった一夜を噛み締めました