いつも愛読しているイギリス在住ブロガーさんたちがこぞって絶賛していた是枝裕和監督の映画『怪物』。
日本では去年の夏に公開されていたようなのですが、私は全く意識していなくて、気づいてもおらず。
日本だとわざわざ邦画を見に行ったりもしないのですが、こちらだと邦画が上映されたら、それだけで見に行きたくなる。
ましてや、信頼できるブロ友さんたちが高評価を下していたとなったら、これは絶対に見たい!
調べたらウィーンではVotiv KinoとTop Kinoの2館で上映していて。
Votiv Kino
Top Kino
時間の都合が合うのがTop Kinoだったので、初めて行ってきました。
夫と映画館で待ち合わせしていたのですが、私が向かっている途中、大勢の自転車でデモする集団(おそらくグレタさんが始めた環境デモ、Fridays for Future?)にかち合ってしまい、交通機関はストップ
なら、歩いて行こうと下車したはいいものの、待っても待ってもデモ列が途切れないので、歩きでも道路を渡れない
どうしよう、映画に遅れちゃう(Top Kinoは座席指定制ではなく自由席)って、焦る私
他にも多くの人が長い時間、道路を渡れなくて困っていたら、1人の勇敢な男性(見た目アル中かホームレスに近い)が道路に飛び出して、「歩行者を通してあげてー!」って、腕を広げてデモ隊をストップしてくれた
この勇敢な男性のおかげで、道路を横切ることができて、徒歩で行っても映画に無事間に合いました〜
この男性はデモを守る警官からめっちゃ怒られてたけど
デモ隊は特に旗を掲げたりもしてなくて、私の目から見たら、大集団で街中横断サイクリングを楽しむ、ただの迷惑集団
デモが通り過ぎるのを待っていたら確実に遅刻していたので、こんな迷惑行為をする環境団体の言うことなんて、むしろ聞きたくないと思っちゃう。
映画館は、バーが一体化した、いわゆるオルタナティブ、サブカル的な雰囲気の場所。
小ぢんまりしていて、レトロな雰囲気。
映画のポスター。
ドイツ語題は「Die Unschuld」(無罪とか無垢という意味)。
(私はこのドイツ語タイトルも訳しすぎちゃっていて(原題にあえて含んでいないニュアンスを入れちゃってて)良くないと思う。
でも邦画でモンスターってタイトルだと、ホラー映画か漫画かと誤解されちゃって集客に響くのかな?)
映画自体はまーったく何の予備知識も入れずに見たので、ものすごく楽しめました!
え? え? そうなの?って、次々と細かい伏線が回収されていく気持ちのいいストーリー展開と、どうなるの、これ?というサスペンス感。
とにかく俳優さんたちに邦画にありがちなクサさがなくて(途中、母親がコミカルさを強調している箇所が、ちょっと演技感はあったけど、その演技も含めて楽しかった!)、子役たちもすごく頑張っていて、邦画を見ているとたまにある「ゾゾゾー」っていうわざとらしさ、恥ずかしさは皆無でした。
日本人なら特に何気ないシーン(学校での背景に流れる音とか、お茶の間のテレビで流れるバラエティ番組とか)の細かい伏線も、あとで「そういうことか!」って回収できるので、すごく楽しめると思います。
私は序盤のシリアスなシーンで号泣したのですが、それが実は……っていうストーリー展開で、私の涙はいったい……ってとこも含めて、すごく面白かったです。
これは全くなんの予備知識も入れず(なんの賞を受賞したかも調べたらダメ!)、フラットな状態で鑑賞されることをお勧めします。
映画館ももっとガラガラかなーと思いきや、かなり人(アジア人は私だけだった)が入っていました!
いやー、最後まで緊張感のあるストーリー展開と、爽やかだけど考えさせられもするラストで、久々に気持ちの良い映画鑑賞体験でした。
しかし、先生がイケメンすぎ!
こんなかっこいい先生、なかなかいないでしょ〜(&いたら保護者にも生徒にも大人気でしょ)と思いながら見てました
そういえば、かっこいい先生といえば、上の子からは日本の学校の体育の先生がかっこいいと、隠し撮り写真が送られてきてたっけ(笑)
この日は下の子がお友達の家にお泊まりさせてもらっていたので、私も夫は珍しくフリー
映画館近くの韓国料理屋さんで食事をしてから帰りました。
すごい人気店なので、予約しておいた方がいいです。
私たちは21:00から予約していたのに(その前の時間帯は満席で予約も取れなかったけれど、映画の時間的にもちょうど良かった)、相席になっちゃって
さらに、そんな時間なのに次々とお客さんがやってきて、私たちの相席相手も2回転したくらい大人気。
でも客層としては、オーストリア人に人気って感じだったので、韓国の人が行くもっと本格的なお店は別にあるのかも
そんなわけであまり落ち着かず、お食事の写真も撮れず、乾杯前の写真だけ
海鮮のチヂミがとっても美味しくて、相席相手の方たちから「それなに? 美味しい?」って聞かれたくらい、見た目も美味しそうでした。
近くにはこれまたオルタナティブ&サブカルの牙城のような有名カフェPhilがあります。
でもお向かいはウィーンの伝統的な有名カフェ、Sperl。
サブカルとアジア文化(ナッシュマルクトという市場が近いので、美味しいアジア料理屋さんがたくさんある)とウィーンの伝統文化が入り混じる素敵なエリアです