さて、肝心の工場見学の感想。
まず最初に行って来たのは、コカ・コーラの多摩工場。
東京とは言え、思いのほか遠くて、電車とバスで2時間近くかかりました。
でも、バスも本数ありますし、最寄りのバス停から工場まで歩いてすぐなので、アクセスは良かったです
オーストリアに住んだりスイスによく行って感じることなのですが、日本っていわゆる「田舎」ってあんまりないですよね?
スイスはチューリッヒから少し電車に乗ると、たちまち牧草地になって牛がいたりするのですが、日本って電車に乗っても、どこまで行っても街や住宅地が続いているイメージ。
コカ・コーラ工場の周りも、飲食店やお店がたくさんあって、いわゆる「工場エリア」みたいな雰囲気は全くない
普通に、街の日常の延長みたいな場所に、こんなに大きな工場があるのってすごいな〜
工場の正門前には守衛さんが立っておられて、私たちが近づいていくと「ご見学ですか? お待ちしておりました〜!」って温かく迎えてくださって、「あ〜、みんなが礼儀正しい。あ〜、日本!」って、ホーム感を噛み締めました
工場の見学ルートの入り口
見学は、まずは資料館兼ホールのような場所からスタート。
一人に1本飲み物(瓶入りコーラ、QOO、綾鷹、ジョージアコーヒーの中から選べます)と、パンフレット、ハンドタオルをいただいて、着席します。
ホールはこんな感じ
ここでコーラの歴史や多摩工場についての映像を見て、学んでから、工場の見学ルートを回ります。
この日は、瓶入りコーラの製造ラインが動いていました
多摩工場で作られた製品は、キャップにTの文字が印字されているそう。
多摩工場で作られる製品の一覧
ペットボトル飲料の製造ライン、アルミ缶ボトルの製造ライン、瓶の製造ラインと、容器別に製造ラインが異なって、日によって違う飲料を数種類製造してるんだって。
この日の午前中は、3種類の製造ラインが動いていたそう。
その日の製造数が決まっていて、製造し終わるとそのラインは止まるので、午後は瓶のコーラの製造ラインだけが動いていたみたい。
ラインは容器の形状別で、製品別ではないので、味が混ざってしまわないように、機械をかなり念入りに洗浄しないといけないのだとか。
とにかく案内の職員の方がお話上手で、テキパキと上手に説明してくださるので、色々な「へぇー!」体験が。
製品チェックは、機械で5回、目視で2回(だったかな?)行われるらしいのですが、目視の検査員は専門職なんだって。
まずは動体視力がいいこと、次に、落ち着きのある人じゃないとなれないのだとか
ベテランがいいとも限らず、適性があるみたい。
案内の職員の方は「私は落ち着きがないからダメなんです」っておっしゃってました
トレーニングルームがあって、そこで目視のトレーニングを積み、試験に合格しないと、目視検査員にはなれないのだって!
そして晴れて合格しても、半年ごとに試験を受けて、資格を更新し続けないといけないんだとか。
15分交代と言っていましたが、高速で流れてくる製品をじっと見つめて、一日中集中して検査する仕事って、心身ともにすごく疲れそう。
でも、案内の方が面白くて、
「私がこうやってお客様をご案内している時に、検査員がこちらを見ていたりして、ダメでしょ〜!って時もあります」
って、ぶっちゃけトークも
さらに、「お客様に『従業員のユニフォームも清潔感を大切にしています』って説明してるそばから、ドロドロの制服を着た職員が出てきたこともあって、『引っ込んでて〜!』って思った」
とかまで教えてくださり、オープンで明るい社風が好印象
色々な質問に楽しく答えてくださり、とにかく案内のスタッフの方が素晴らしくて、楽しかったです
見学時間も賞味30分くらいかな?って感じなので(最初の集合とフィルム鑑賞で30分、見学30分、見学後のお話と写真撮影などで30分っていうイメージ)、体力のない私の母も無理なく楽しめていました
映像資料は、歴史や製造方法の話より、「いかに環境に配慮して製造しているか」という話が多くて、そんなところにも昭和の工場見学との違いを感じる〜。
コカ・コーラの多摩工場は、案内の方や守衛さんのコミュ力がすごく高くて(皆さん、わざわざ話しかけに来てくださったり、どことなくアメリカっぽい笑)、みなさん楽しそうで、風通しの良い社風を感じました