友人の子を預かることになった秋休み初日。
前から行きたいな〜と思っていた、スペイン乗馬学校のガイドツアーに参加してきました。
ここは王宮の中にある、当時の貴族の子弟のための乗馬学校で、その歴史は16世紀に遡ります。
リピッツァーナーという、オーストリアで特別に交配された白馬だけを使うのが特徴。
(でも100年に一度くらい、帰先遺伝で茶色い馬が生まれて、「幸運のシンボル」として大事にされるんだって🐎)
リピッツァーナーは、今はスロヴェニア(夏休みに行ったピランの近く)、当時はオーストリア=ハンガリー二重帝国だったリピッツァ(今のスロヴェニアのリピカ)で交配された、スペイン(アンダルシア)原種の馬。
スペイン原種の馬を使っている乗馬学校なので、スペイン乗馬学校という名称なんです。
当時、オーストリアではリピッツァーナーを最高の軍馬として繁殖していたというわけです。
スペイン乗馬学校では、朝の訓練の模様や、音楽に合わせたショーも見られますが、今回私たちが参加したのはガイドツアー。
朝の訓練やショーは見たことがありましたが、ガイドツアーは初めて
乗馬学校の向かいの街中に厩舎があって、外からは見られますが、中に入ったことはなくて。
この中に入れるのが、ガイドツアーの一番の目玉。
この厩舎、東京で言ったら、銀座みたいな、皇居のすぐそば、一頭地のショッピングエリアにある立地なんです。
そんな街中に馬がいるのって、すごいことですよね
厩舎はこんな感じ。誰でも外から見られます。
厩舎内は撮影禁止ですが、中庭は撮影OK
厩舎内でも本当に間近に馬が見られて、説明が受けられて、すごく楽しい
馬具の部屋も素敵〜
ゼッケンと鞍をかけるパーツは馬の彫刻🐴
単なる飾りではなくて、各馬具がちゃんと使い込まれていて、騎手や馬の名前も書いてある。
騎手の衣装。
普段ショーを行ったり、訓練をする屋内の馬場はバロック様式。
これでも充分豪華ですが、バロック様式にしては、色彩や装飾が抑えられているのは、馬のパフォーマンス(馬術)を注視してほしいという、皇帝のリクエストがあったからなんだって
しかし、都会で飼われている馬の悲哀を感じたのは(郊外で過ごす休暇も与えられるようですが)、この中庭の運動施設
夏(気候の良い時)にしか使われないとのことでしたが、なんと、馬を歩かせる機械
このゴムの仕切りの間に馬を入れて、歩かせるのだそう。
しかし、こんな街中の宮殿の一部に馬の運動施設があるのもすごいな〜。
(都会に住む人間が、フィットネスクラブで走ってるみたいな感じですよね)
でも厩舎で見る馬は、飼育員さんたちに懐いて甘えていて、穏やかで幸せそうに見えました。
厩務員としてのお仕事は、朝の5:30から昼の1:30までなんですって。
ガイドさんは、
「だから私は厩務員を志望しなかったんです。厩務員の同僚はみんな毎朝4:30起きです」
だって
でも朝早くからお仕事して、午後は丸々空いている生活も悪くはなさそう。
ユーモアたっぷりでお話が上手なガイドさんからいろいろなお話が聞けて、とても楽しいガイドツアーでした。