根本的に間違ってる | スパークル ジャーニー

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人生は『きらめき続ける旅』。自由・気ままに、思った事を書き綴ります。
大好きなミュージシャンの曲名でもあります。

山口県は「男性公務員の1か月以上の育休取得率が全国ワースト」だそうで、村岡知事は「不退転の決意でこれを100%に押し上げる」とした。

知事いわく、「全国でもトップクラスの少子高齢化の原因はここにある」と見ているのだそう。

 

 

 

ええっ!?

 

一県民の率直な意見を述べさせていただくと…

 

根本的に間違ってる!!

 

 

 

 

山口県に約50年

福岡県に2年

神奈川県に2年

住んだ私に言わせると、山口県で加速度的に進む「少子高齢化」の主な原因は以下の4つ。

 

 

 

1.大手(中小も含めて)企業が少ない

2.魅力的な中核都市がない(=魅力的な商業施設がない)

3.リピート来訪したい観光地がない

4.公共交通機関が衰退しており不便(マイカー抜きの生活は考えられない)

 

この4点に尽きる。

 

 

 

百歩譲って、知事の言われた「育休取得率を上げる事」も多少は少子高齢化の改善につながるのかもしれない。

しかし、子育て以前に出産の絶対数が少ないという部分に注視しないと根源的な問題は改善しない。

育休取得うんぬん以前に、<働く職場が少ない⇒若者の県外流出⇒結婚する若者が少ない> という方程式を県民なら誰しも理解しているはずなのに、なぜこの点を主張しないのか。

何らかへの忖度?

だとしたら、その忖度によってこの県は消滅するだろう。

 

 

もっと企業誘致に本腰を入れるべきだ。

山口県は地震が少ないという利点があるのだから、そこを大きくアピールして多くの企業を呼び込んでほしい。

それが(皆さんがお好きな)「サステナブルな未来に繋がる」という事だと思う。

山口県は土地もたくさん余っているし、空き家も非常に多く存在している。

そういった資源を再活用するのも(皆さんの大好きな)SDGsの一環ではないだろうか。

一般市民がどれほど恩恵を受けているのか不明慮で、何年か後に大量の中華製パネルゴミが発生する太陽光発電なんかよりも、よっぽど有効だろう。

 

呼び込む企業はものづくりを基盤にした企業が良い。

事務系の仕事やホワイトカラーの仕事は将来AIにとって換えられる可能性があるからだ。

国内や世界に誇れるものを作る企業を呼び込む。

それは働く人たちの意識や意欲を向上させ、「ここで働いて良かった」「ここに住んで良かった」という想いにつながるはずだ。

 

良い例が新潟県長岡市。

「モノづくりの街」として世界的な企業が多い。

ん?二番煎じ?

地方都市として生きていくためには誰に何を言われても出来る事は何でもやる!という気概が必要だろう。

 

 

企業が増え、そこで働く人が増えたら税収が増える。

税収が増えてきたら、官民一致団結して(中規模程度で良いので)魅力的な街作りに全力を注ぐ。

肝心なのは、県民の買い物を県内で完結できるような中核都市を山口県内に作る事。

今のように、岩国市民の多くは週末に広島方面へ出かけ、県西部の人たちは週末に福岡方面へ出かけ…では論外だ。

 

 

公共交通機関の廃線は何としてでも食い止めてほしい。

公共交通機関の衰退=地方都市の衰退 に他ならないからだ。

むしろ、廃線どころか増線を目指してほしい。

今後、マイカーの値段が高騰し、電気自動車+自動運転が標準 という事態になれば、車を所有する喜びが大きく損なわれるだろう。

車がなくても少し待てばバスや電車がある となれば、各家庭ごとに複数台、車を所有する必要がなくなる。

車の税金や燃料費などの維持費を貯蓄に回せたり、買い物に使えるので、家計にも余裕が出てくるはず。

現状の(田舎あるある)「マイカーは一人一台所有」という無意識な異常事態を変えていこう。

 

 

「リピート来訪したい観光地がない」

これも現状におんぶにだっこだから、変わらない典型的な例である。

県民の多くは錦帯橋にせよ、秋吉台にせよ、一度訪れたら同じ場所は長期間訪れない。

中には一度っきりで二度と訪れないという方も多いのではないだろうか。

なぜだろう?

それは極めてシンプルで「何度も訪れたい」という魅力がないからである。

国内の観光地に必要な要素は「グルメ・〇〇映えする景色・神社仏閣・伝統体験」だと思う。

 

まず、飲食店が日曜日&祝日にお休みなのは論外。

冬なのに名物がソフトクリームだけ というのも論外。

山口県は三方を海に囲まれ、山や川も多いので、趣向を凝らせばもっと美味しい地元特有のグルメが生まれるはず。

若い人の意見を積極的に取り入れ、ここでなくては食べられない/何度でも食べたい といった地元グルメを増やすべきだ。

元乃隅稲荷神社のような〇〇映えする景色やスポットも増やし、参道も含めた神社仏閣周りを再整備し、古来より伝わる伝承・伝統を体験できるイベントを増やしていけばいい。

 

要職にご年配の方がいつまでも居座っていてはダメだ。

未来に生きる若い人たちにその席を譲り、自分たちでこの故郷を今後どう発展させていくのかを自由に考えさせ、好きなように行動してもらえばいい。

もちろん、ここ一番という時はそのお知恵を拝借させていただく。

しかし主役はあくまでも若い人たち。

思い切って未来を託そう。

 

 

 

最後になったが、私からもう一点。

「最初からこれを言いたかったのでは?」と勘ぐられるかもしれないが、このブログを書いている最中、偶然思い浮かんだ。

 

「サイクル県やまぐち」の復活。

 

村岡知事が何年か前に大々的にアピールしたと思うが、コロナの影響もあってか、ここ数年間はこのキャッチフレーズをほとんど聞かなくなっていた

 

山口県は田舎である。

それも結構なレベルの田舎だ。

ここを逆手にとって「自転車で日本一走りやすい県」を目指すというのはどうだろう。

 

自転車の大会をもっと多く開催し、全国から多くの参加者に来てもらう事は言うまでもない。

それに加えて、一般の方や観光で来られた人たちが何十年も変わらない田舎の景色を楽しみながら、安全に気持ち良く自転車を走らせて目的地をめぐる事ができるというのは、それだけで大いに魅力的である。

そのためには道路の再整備が不可欠。

国道はもちろん、主要な県道すべてに広めの自転車レーンを設置する。

お金はかかるが、「自転車で日本一走りやすい県」というキャッチフレーズはとても魅力的で世界にアピールできるものだと確信している。

 

自転車はスポーツバイク乗りの人たちだけの物ではない。

軽快車も、ママチャリも、子供用の自転車も、乗れば即サイクリストである。

さまざまな人たちが安全に気持ち良く自転車を走らせる事ができる県。

考えただけでもワクワクする。

しかも自転車は乗るだけで心肺機能が高まり、足腰が鍛えられ、カロリーを消費し、成人病の予防にも繋がる。

それが「薬いらず」や「病院いらず」となり、長寿に繋がれば言う事はない。

 

え?「しまなみ海道」の二番煎じ?

地方都市として生きていくためには誰に何を言われようと出来る事は何でもやる!という気概が必要なのである。