吉見いちごが危機的な状況 | 横田農園

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農園日記

先日、吉見町の苺の会議がありました。

JAの山苗(いちごの苗)の生産が怪しくなってきているようです。

 

苗の病気が蔓延し、思うような生産ができなくなっているとのこと。

もう、辞めたいと言ってきています。

 

高齢農家のほとんどは苗をJAから購入していて、その数およそ30万本。

この供給が止まれば、8割の農家は苺の栽培を辞めてしまいます。

 

当園では、苗を自分で育てられる技術が確立しているので大丈夫ですが、

この技術をもっと伝えて広げていくべきだと痛感しています。

 

また、多くの地域で問題となっていますが、

吉見町でも農家の高齢化が顕著になっており、現在農家の平均年齢は75歳。

 

特に元気な中心農家が70歳を超えてきました。

時折、息子さんが戻ってきて農業を継いだというのを聞きますが、2年に1名程度の割合です。

 

こんな状況から、あと5年で限界がきそうです。

この危機的な状況に県も町も焦っています。

 

後継者が育たず高齢化が進んだのは、農業所得が低いことが原因なのですが、それがわからないような仕組みです。

なぜか農家は経営者でありながら、経営感覚が無いからです。

 

当地域の農家も、ほとんどの方が若いときは会社に勤務していました。

労働者として給料も年間300万円以上はもらっていたと思います。

時給にして¥1400位です。

 

これに「雇用保険+住民税+社会保険料+その他」を乗せた金額が会社が稼がないといけない時給になるので、

この給料を払うため会社が負担しないといけない額は、時給¥2000です。

 

経営者の感覚なら「1時間¥2000」は最低の金額ですが、

労働者の感覚では時給¥2000は高いです。

 

こういった労働者の感覚を持ったままの人が、農業を始めているケースが多々あります。

そうすると、時給¥1400稼げれば、農業も悪くないみたいな感覚になってしまいます。

 

しかし続けているうちに徐々に貯蓄が減っていくのです。

意外と手元に残っていません。

 

なので農機具の更新や作業場の修繕費用が全く出ません。

ここにきて初めて農業は儲からないということに気づきます。

 

こうなると、当然息子には農業は勧めません農業以外が良い、ということになります。

親の儲かっていない姿を見ると子供もやる気はおきませんね。

 

これが、農業の高齢化が進んだ大きな原因だと思います。

 

サラリーマンの平均所得は、40歳くらいなら年間400万位でしょうか。

1日8時間×1月22日x12ヶ月 = 2112時間(約2000時間)年間

 

1年間で、約2100時間です。これが週休2日の働き方ですね。

400万÷2100=¥1,905円/時給となります。

 

これに、「雇用保険+住民税+社会保険料+その他」を乗せた額が会社が稼がないといけない時給になります。

つまり¥3000になります。

 
農業を事業として成り立たせるためには、まず時給¥3000を目指すべきことを農家が気づく必要があります。
 
吉見町の農業を、吉見いちごを守るために、横田農園として何ができるのか、
日々自問自答しています。