そう、僕はすっかり忘れていました。
解禁日の奥多摩が餌釣り師達の巣窟となって、釣り堀状態になってしまうことを・・・
既に沢山の人が放流場所を陣取っていたので、人気のない所まで歩くことにしました。

川をジャブジャブと横切り、腰までの水深の川を腰をくねらせて渡り、人がいない所までテクテクと歩き続けました。
兎に角、誰も居ない川でひとりで釣竿を振りたかったので、放流場所から距離を取ることにしました。
途中には誰も居ない川でふたりの愛を確かめたい、確かめたがり屋なカップルなどもいらっしゃいました。
僕は良さそうな淵のあるポイントで歩みを止めて、腰を下ろしてお昼をとることにしました。
やはり『自社開発』のラーメンスープは食べる人を最高の気分にさせてくれると僕は感心しました。

けれどもラーメンって、スープは自家製が当たり前なんじゃないかとも思いました。

僕がラーメンをもっこすしていると、何処からともなくもっこすしていない年輩の釣り師の方が現れて、僕が狙っていた淵の辺りを眺めながらもっこすしようとしていました。
僕はまさかもっこすしてしまうのではないのかと、もっこすしかけたラーメンを自家製スープに戻してもっこし加減を微調整しました。
すると年輩の釣り師の方が少しはにかむようにゴシゴシともっこすし始めました。
年輩の釣り師の方は実に美味そうに煙草を口に咥え、「今日の為に特エサの川虫を用意してきた。」と僕に向けて言葉を放ちました。

もう少し大人になったら、もっともっと逞しくもっこすできれば良いなと僕は思いました。
このように奥多摩の解禁日は皆が楽しそうにもっこす、もっこすとしていましたとさ・・・
もっこす もっこす♪
もっこす♪ こすこす・・・♪♫
(おしまい🐾)











