The Guardian, Fri 28 Jun 2024

It’s risky, but Joe Biden needs to give way to someone who can beat Donald Trump

Jonathan Freedland

 

最悪の瞬間はいつだったか。ジョー・バイデンの特に支離滅裂な一文が、民主党が大切に守っている公共サービスの敵であるかのように「我々はついにメディケアを打ち負かした」とつぶやき、混乱した宣言で終わったときかもしれない。大統領が話していないときだったかもしれないが、カメラは彼が口を緩めて開けたまま、ぼんやりと空を見つめているのを映していた。それとも、彼が話しているときだったのか。言葉自体は意味をなしていても、視聴者の注意を引くことのできない、か細く、甲高いささやき声で話していたときだろうか。

 

米国の将来、そしてその比類のない国力のおかげで世界の将来を気にかける人にとって、見ていて苦痛だった。人道的理由だけでも、時計が終​​わりになることを切望し、ますます頻繁に時計を見た。目に見えて弱々しい男に、このような試練を強いるのは残酷に思えた。

 

トランプ氏のこの選挙戦の構図は、強者対弱者という構図そのものだった。トランプ氏は、ますます危険になる世界で米国を率いて守るには弱すぎる相手に対して、自らを強者として売り込んでいる。

 

バイデン氏が明確で分かりやすい発言をすることができなかったため、ドナルド・トランプ氏の嘘は反論されなかった。そして、嘘に次ぐ嘘があまりにも多かった。トランプ氏は、たとえそれが出生後に赤ちゃんを殺すことを意味しても、民主党は9か月での中絶を支持していると主張した。トランプ氏は、1月6日の連邦議会襲撃の真犯人は自分ではなく、民主党の元下院議長ナンシー・ペロシ氏だと主張した。インスリンの価格を下げたのは自分だと主張した。それをしたのはバイデン氏だった。

 

討論会後、元オバマ政権高官のヴァン・ジョーンズが述べたように、これは「老人対詐欺師」の戦いだが、前者の弱さが後者の勝利を許している。

 

民主党が同意する点が一つある。ジョー・バイデン氏は善良でまともな人物であり、予想外に影響力のある大統領である。しかし、コミュニケーションは統治の重要な部分であり、バイデン氏はその能力をほとんど失っている。