大阪で2025年の万博開催が決まった、というのを歓迎するニュースが流れていました。しかし、大阪人はケチです。本当に、価値があると納得しないなら、この先も万博を歓迎するでしょうか? 維新の会の知事・市長は、中身のない安売りをしたと思います。
1970年の万博を見た記憶はほとんどないのですが、先日、万博公園の太陽の塔を観てきました。広大な会場跡の公園が、大きな無駄に見えたのは、2025年を予感させます。そして、なるほど、太陽の塔は面白かったです。
私の印象では、ウルトラマンやウルトラQの世界でした。手作りの仮想現実空間で、生命の樹が伸びています。次の大阪万博も、つかの間の饗宴だけで、誰もすぐに忘れ去るのではないか、と思います。
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「出入国管理法改正案」に反対する野党の姿勢には疑問があると思いました。移民を排斥する欧米のナショナリストや右翼の議論を野党が行い、おそらくは財界の要請を受けて、自民党がそれを避け、移民は排除するが外国人労働者を正式に受け入れる、という姿勢を示したことに不満を感じたのです。
外国人雇用の柔軟化、医療や年金、社会保障システムとの関係を明確にすることは、与野党ともに真剣に取り組むべき課題だと思います。
太陽の塔を観て、その帰りに、ちょろちょろする子供をあやしながら、若いお母さん2人が楽しそうに歩いているのを観ました。私も妻も小さな子供が大好きです。おそらく、日本人の多くがそうでしょう。外国人労働者ではなく、子供がたくさんいる家族、たくさん育ててくれる若い夫婦を歓迎してはどうでしょうか?
日本で育つ子供たちは、全くの日本人です(M. Wolfの “Home” の定義を読んでください)。隔離されたゲット-の形成や、親たちの失業・貧困、学校での差別など、欧米で観られる深刻な諸問題を日本側が積極的に解決する姿勢を示すなら、きっと素晴らしい日本人になるでしょう。
自分たちが歳を取って、老人ばかりが住む施設で暮らすことの寂しさを、ふと考えてしまいます。子供がいないなんて、面白くない、楽しい話題もない、いびつな社会です。
1.日本語の習得。
2.超高齢化。
3.日本型資本主義の再生と拡大。
ロナルド・ドーアが亡くなり、改めて日本型資本主義を考えました。ドーアがその遺著ともなる『幻滅』を書いたことが、とても残念です(これもReviewの訃報を参照)。
ゴーンなど経営者の高報酬を正当化し、株主利益を強調するより、女性や外国人にも開かれた形で「日本的雇用システム」を再生し、諸外国にまで拡大するなら、移民の受け入れや子供を育てる労働者家族の数が増えるでしょう。
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入管法改正案をネットで検索する中で、BLOGOS「議会の自殺行為を与党が繰り返していることを危惧している」という枝野代表の国会内定例記者会見を読みました(動画もあります)。https://blogos.com/article/342040/
The Economistの記事(Macron’s lomg march)に、フランスのマクロン大統領が、毛沢東の長征にも似た、ヨーロッパ議会における自党派の結集を試みている記述があります。その記事の冒頭に、第1次世界大戦の銃声が止んだ11月11日を記念した、マクロンの演説が引用されます。睨み付けるトランプ大統領や感情を表に出さないプーチン大統領など、世界の指導者たちを前に、「これ(われわれが記念式典に集まったこと)は諸国民間の平和が続くシンボルなのか?」 あるいは、「世界は新しい無秩序に向けて暗黒に落ち込む最後の瞬間にあるのか?」と問いかけた、と書きます。これこそ、マクロンがヨーロッパ議会選挙を意識したアピールでした。
ヨーロッパ政治の再編を目指し、トランプもプーチンも利用するマクロンの豪胆さとともに、私は枝野幸男(立憲民主党代表)の的確な発言、前向きな姿勢に、新鮮な感動を覚えました。日本の政治は貧困ではない、日本は変わる、と私は思います。
外国人観光客ではなく、移民家族の子どもたちが日本に活気をもたらし、アジア諸国にも日本型資本主義の平等な豊かさ、社会的公平性がもたらされる。