長期政権の下で、政治は貧しくなったと思います。安倍首相は、議会における絶対多数を得たことにより、自分が信じる目的であれば、権力を維持するために何でもできる、という強権指導者の慢心に侵され、正邪の感覚がマヒしているのではないでしょうか?

 

正しい治療薬は、Facebookの疑惑を晴らす対応と同じだ、と思いました。すなわち、1.(加計学園の獣医学部開設、森友学園の国有地買収に関する)独立した機関による、疑惑の完全な解明。2.(政府・内閣府、官僚の把握する)情報や記録を、安全に、かつ、方法として確実に、公開すること。

 

たとえ機密資料や、そのときには交渉の過程を公開できないものでも、必ず事後に、すべてを公開する。それをだれが、どのような理由で機密に指定したのか、非公開の期間を決めたのか、明確にし、国民が納得できる基準を示すことです。

 

権力の側の疑惑であれば、野党やジャーナリストが、捜査機関や究明作業に、また、基準作りに、参加することは当然です。すでに官僚に自殺者が出ており、検察の捜査も始まっているのです。国会は国民に対して明確な姿勢を示すべきでしょう。

 

こうした姿勢を政権も支持し、安倍首相は疑惑を生んだ言動を深く反省するとともに、行政を歪めはしなかった、と独立機関によって証明されるなら、今後、官僚に対する適切な距離を保って、彼らの能力を十分に生かすことができると思います。

 

憲法改正、北朝鮮核危機、さらにはアジア安全保障体制の構築に向けて、日本が担う役割は非常に重要です。それは、安倍首相1人の政治的信念を超えたものであり、国民の総意を反映する民主的な権力の基礎を問い直す過程であると思います。

 

そうした重要な論争が充実するためには、おそらく、アベノミクス第2ステージ、「働き方改革」についても、国民が望むような中身を実現できるか、政府に問うべきでしょう。なんでも自分の名前に結びつける愚劣なキャンペーンを無視すれば、私はこうした改革に期待しています。

 

過労死、長時間労働、ワーク・ライフ・バランスといった政府の掛け声は、労働者の声を代表しているのでしょうか?

 

介護にしても、年金・社会保障にしても、望ましい姿になるにはまだまだ改革が必要でしょう。その前に、財政赤字と国債累積の末、パニックが起きて大幅に削減される時が来るかもしれません。

 

労働者がもっと自由に兼業、副業を持ち、職場を移れるのは、それを積極的な形で、組織や制度の改革、新しい合意形成に結び付けるなら、小さな企業や地方も、若者や退職者も、社会を活性化できると思います。労働組合があることで労働者の権利を守り、賃金や労働条件を改善してきた歴史的システムが、さまざまな形で侵食され、解体しています。それに代わる制度や法律、労働者自身の声を吸収し、具体化する仕組みが欠かせません。

 

日本の安全保障、労働、子育て、社会保障を、若者たちも、高齢者も、職場で仕事に追われる大人たちも、語り合う時間がもっと必要です。