SHOT Show 2019で登場したCZ Bren 2 Msはハンドガン扱い | ジャック天野のガンダイジェスト

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スモールアームズ(小火器)に関するエッセイです。同じアメブロで書いていたブログを継続して、不定期で更新して行きます。

今年のSHOT Show 2019に登場した銃器で注目されたのはチェコのCZ(チェスカー・ズブロヨフカ)の米国法人であるCZ USAが開発したセミオートの「ハンドガン」です。しかし、実態は8インチ銃身のアサルトライフルと言っていいでしょう。5.56X45mm(AR-15互換)または7.62X39mm(AK互換)の銃身で、STANAGマガジンまたは専用マガジンに30発を装てんできるからです。もともとはCZがチェコ軍制式アサルトライフルとしてCz806 Bren 2があり、それをセミオート専用にして、銃身を短くしたものだからです。このCz806 Bren 2はフランスの国家憲兵隊(ジャンダルムリ)の特殊部隊であるGIGNが7.62X39mmタイプの11インチ銃身のものを採用しています。ショートストロークピストン方式の作動はそのままCZ Bren 2 Msにも受け継がれていて、フルオートにすれば特殊部隊用として最適とも言えます。このBren 2 Msを「ハンドガン」に分類するのはアサルトライフルを禁じた法律を回避するためかも知れません。

 

米軍は制式にはどの軍種でも採用していませんが、フルオートタイプにした改良型を特殊部隊用としてテストないしは使用している可能性もあります。セミオートのAR-15クローンがさまざまな乱射事件で使われていますが、このCZ Bren 2 Msも犯罪やテロに使われないことを祈るばかりです。