.22ウィンチェスターマグナムリムファイアー弾モデルもあるルガーLCR | ジャック天野のガンダイジェスト

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スモールアームズ(小火器)に関するエッセイです。同じアメブロで書いていたブログを継続して、不定期で更新して行きます。

ルガーLCRは2010年に発売された新しい世代のリボルバーです。LCRとは「ライトウエイト・コンパクト・リボルバー」で、従来の同社製リボルバーに比べて、50%も軽量化されているということです。それは、このリボルバーがグリップやトリガーガードにポリマーを使い、フレームにステンレスを使用しているからです。そして、このリボルバーは.38スペシャル+P(.38スペシャルの強化タイプ)弾、.357マグナム弾、.22LR(ロングライフル)弾のほかに、珍しく.22WMR(ウインチェスターマグナムリムファイア)弾も使えるリボルバーです。

.22WMRとは.22LRに比べて大幅に薬莢が長く、そのために高速で威力の高い.22口径弾です。そして、ふつうの弾薬はセンターファイアと言って、雷管(プライマー)が薬莢底部の中央にあるのに対して、周辺部にあるため「リムファイア」と呼ばれるのです。.22WMRは.22LRでは威力不足の有害獣などを退治するプリンキングガンの一種として、ライフルに使用されてきました。それをリボルバーに使ったのがスターム・ルガーであり、S&Wであるのですが、その最新モデルがこのLCRというわけです。

そして、このLCRはハンマーを完全に隠してしまい、トリガーを引くだけのダブルアクションオンリーのリボルバーです。ダブルアクションオンリーのリボルバーは珍しくはないのですが、このリボルバーは独特のトリガーメカニズムを持っていて、いつも一定のトリガープルが得られるようになっています。なお、.22LRおよび.22WMRのモデルは8発をシリンダーに装填できます。

テレビドラマなどには出ているようですが、発売が新しいせいか、映画には登場していないようです。


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