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☆まけうまブログ★

徒然なるままに日暮らしスマホに向かひて心に浮かぶよしなしごとを競べ馬の有様とともに書きつらねる自己満ブログ。
前半はよしなしごと、後半はレース回顧。
競馬道は一にも二にも検証の積み重ね。怠ればハズレ馬券が山と成す。

ブログネタ:紅茶とコーヒー、どっちが好き? 参加中

眼を覚ますと4:30。
外はまだ闇の中。
何かサラサラと音を立てて雨音は続いていた。

起き出して、窓を開け、濡れた庭を眺める。

庭を濡らす雨音は心地よく、その心地よさを堪能し切れていない自分にどこかで気付く。

日常にも心地よい風景は存在する。
心の内側に心地よい風を運ぶ心地よい風景を、ずっと自分はいくつもストックしていた。
いつしか、それが正常に機能しなくなってしまった。
そういうすべての風景は粉々に踏み荒らされ、手垢のついた瓦礫の山になった。

自分にとって目障りなものは、すべて破壊し尽くさなければ気が済まない人間。
事実として、そういう生き物が存在する。


着替えて階段を降りると、静まり返った別の庭が拡がっている。
禅寺で座禅体験しようと思って来た訳ではないのだが…
とりあえず朝の謹行には参加しようと思っていた。
正座しながら読経を聞き、線香の匂いの中で手を合わせていると、余計なことを考えず空っぽになれる気がする。

5時になっても、障子戸が閉まったまま静まり返っていて、一向に始まる気配はなかった。

床板を軋ませながら、庭を眺めて歩く。
部屋に戻ってのんびりするかと、階段の方に向かって、ふと脚が止まる。
何だか妙な声がする。
上ずった甲高い女声。
つまりその…[あれ]の声ってことなんだけど★
しかし、いくら何でもこれほど似つかわしくない場所や時間があるか?
しかし、どう聴いてもやっぱり…。
何だか頭に薄気味悪く黄色信号が点滅する。

再びふとんに潜り込みボーッとしてると、突然どこかから鐘の音がして、続けてチーンと荘厳な音が鳴り響いた。
急いで降りて行くと、さっきの広間から読経が聞こえてくる。
ふと廊下にカメラをぶら下げた若い男女二人が立っていた。
顔を見合わせ、苦笑い。

[これ見学できますか?]

明らかに日本人とは思えない質問の仕方だ。
頷いて、ついて来い!とばかりに歩き出す。
といって自分もよくわかってないのだが★
とりあえずここが入口だと思われる場所の障子を開け、一礼で合掌して入ってゆくと、アジアン♂♀ユニットもそれを真似て一緒に入って来た。
そして適当な場所に正座して、読経に耳を傾ける。

明け方の冷たい畳、いい感じで足がしびれて来るが、隣の二人の国には正座なんて習慣がないのか、表情に早くも七転八倒の苦悶が滲み出していた。

静謐な朝に読経は続く。

お兄さんの方はたまらず正座を崩してケツをスライドさせ、お姉さんの方は能面のように口元を引き締めて正座に耐えている。

人当たりの良さげなお兄さんだが、自分は今にもぶら下げたカメラで読経の風景の写真でも撮り始めるんじゃないかと気が気ではなく、頭を真っ白にして読経に向かう心境などとは到底程遠い★

やがて謹行が止み…

[どうぞ足をお楽になさって下さい]

とご住職の声が。
それじゃお言葉に甘えて♪とさっそく足を崩すのも日本の作法としてどうかと思うので、15秒くらいもったいつけてから、隣と眼を合わせて胡座をかくと、二人は救われた顔で半笑いして脚を崩す。

[なかなかこの…言葉が通じないというのは、難しいものでして]

ご住職は、言い澱んだまましばし沈黙が続く。
どう説法してよいものか悩んでおられるようだ。

[どうぞこちらへ]

我々は仏壇の前の中央に集められ、ご住職の秘蔵と思われるお香を拝見する。
そして一粒ずつ手に取り、赤く燃えた香炉に焼香してゆく。

[これは、この一粒で千円するんだよ]

すごっ★とこっちはびっくりだが…
隣の二人にどう伝えるべきかと思案しながら、ご住職は自分の方を一瞥。

[ヒトツブ、センエン]

とまるで翻訳になってない言葉で話し掛けるが、当然伝わる気配はない。

[まぁ言葉も通じないことですし、今日は終わりにします]

ご住職の一言で朝の謹行は解散となった★


夜が白み、気付くと朝食の時間。
食事場所を覗くと、おばちゃんがいた。

[今お支度できましたから、さぁどうぞ]

もちろん禅寺の朝餉だから質素な精進料理。
味噌汁とご飯はおかわり出来る。
飯を盛っていると、さっきの二人が入って来た。
飯を食いながら会話すると、二人は台湾から旅行に来たのだと判明。

[あなたは韓国?中国?]

[いや日本だってば!]

[えっ?日本の人が一人で京都を旅行しているのですか?]

何で日本人が日本にいてびっくりされなきゃいけないのか完全に謎だが★
彼女の方は日本語はわからず、やり取りを彼氏が通訳している。

そこで財布から野口英世を一枚出して、さっきの一粒千円の説明してみる。

OH~!と二人は声を上げた。それだけ。

[ここの大きいお寺は何時から見学できますか?]

[わかんないけどお寺はだいたい9時位じゃないかな?]

後で見たら、妙心寺の見学施設は10時オープンだった。ゴメンね。

しかし彼女、よく食べるなぁ。
飯櫃からおわかりしては一心不乱にかき込む。
日本の女子からは想像もつかない見事な食べっぷりだ。

そういえば○×牧場にいた頃の自分も、夜明けに起きて一仕事した後、毎朝3杯は食ってたな…

………………。

もしかしてこの二人、さっきまで本当に[一仕事]してたんじゃないのか?★


雨が上がる頃合いに、お世話になった大心院に別れを告げ、妙心寺駅に向かって歩く。
通り抜け自由の妙心寺境内、地元と思しき人々が大量に歩く中を普通に車が走って来たりする。
この辺りが他の京都の寺院と違う妙心寺の魅力でもある。

これから大阪に向かう。
昨日近鉄京都駅で交換して来た[スルッとKANSAI 2DAYチケット]を財布から取り出す。

これをネットで発見した時の衝撃は忘れ難い。
簡単に言えば、この一枚で関西エリアのJR以外の電車とバスがほとんどすべて乗り放題。

この切符がどの位最強のアイテムかは、この先道々わかるはずだ。

JR以外で大阪に向かうとなると、普通はバスで四条河原町や三条京阪に出て、阪急か京阪の特急に乗るのが王道。
しかし、旅を彩るために普通考えないようなルートを通ってみた。

妙心寺駅から2DAYチケットの使える嵐電に乗って帷子ノ辻に向かう。
嵐電は半分チンチン電車みたいなものだから、運賃は後払い。
そのまま乗り込み、御室辺りの枯れた風景を眺めながら電車に揺られる。
北野白梅町から来た電車が妙心寺を通って帷子ノ辻で終点になり、ここで四条大宮や嵐山方面に乗換が出来る。

そういえば昔修学旅行の自由行動で、ぼったくられ野郎他2名と嵐電に乗ったら、電車がいきなりジャスコの一階に吸い込まれて、何だここは?と思ったのが帷子ノ辻駅だった。
今はジャスコではなくなったらしく…残念。

四条大宮ゆきのホームはかなり混んでいる。
そっちは天神川で地下鉄、大宮で阪急に乗換できるのだが、自分はあえて嵐山ゆきのホームへ。
こっちは空いている。

嵐電の風景は心地よい。
車折神社に着いた時は、雨に濡れた竹林の風情に、思わずここで降りたくなったほどだ。
しかし先を急ぐ今日は諦めて嵐山まで乗り通す。

ここの改札で初めて2DAYチケットを通す。
普通は自動改札や運賃箱に通すと日付が裏に印字されて使用開始となるのだが、嵐電嵐山駅は特殊なので駅員さんが操作して印字してくれる。

駅前に出て、雨に濡れた街路を歩き出す。
目的地は桂川の対岸の阪急嵐山駅。
朝の渡月橋を歩いて渡りたい…それだけの理由で阪急への乗換を嵐山にしたのだった。

渡月橋に来ると、雨上がりの桂川は水量豊かで、間近で靄の掛かった山並みは水墨画のように黒く潤っている。
正直、嵐電から阪急までの距離は結構ある。
それを散策に変えてしまえば、観光客のいない朝の嵐山はとても魅力的な散歩道だ。

ぬかるんだ公園を抜けてようやく阪急駅前へ。
駅前のミニップでコーヒーを買い、煙草に火をつける。
やはり朝はコーヒーだ。
聖と俗の対比する奇妙な世界から日常に戻って来た感覚とともに、ブラックの苦味が細胞に滲み渡る。

桂川沿いにのろのろと走る電車、終点の桂で梅田ゆきの特急に乗換。
いくらJRの新快速が速いと言っても、乗ってみると阪急もなかなか速い♪
梅田までせいぜい10分ちょっとの差だろう。

長岡天神に止まり、やがて明智光秀が豊臣秀吉に討たれた山崎の合戦で知られる大山崎を豪快に通過。
JR山崎駅からは京都競馬場に行くバスが出ているが、それとは別の理由で無性にここで降りてみたい衝動に駆られる。

谷崎潤一郎の[葦刈]という小説がある。
谷崎と思しき作家が正宗の酒瓶をぶら下げて大山崎にやって来て、淀川の中洲で月見酒をしていると、一人の男が現れ、奇妙で幻想的な物語を始める。
自分はこの作品が大好きで、正月にこたつで冷や酒を引っかけながら、ふと気付くと岩波版の『吉野葛・葦刈』を読み返す。

対岸に樟葉辺りの風景が拡がる淀川を眺めていると、いつか酒瓶片手に[葦刈ごっこ]をしてみたいと思う。

高槻市、茨木市と停まって、次の淡路で特急を降り、向かいのホームに来た地下鉄堺筋線直通の天下茶屋ゆきに乗る。
南海電車に乗るには、このルートで天下茶屋に行くのが最速。

そして自分は高野山を目指して進んだ。



真っ当な競馬ブログを書いている人は皆さん触れているだろうが…
ゴールドシップの[最終追い切り]は芝。
なんで?と自分も思った。
芝なんて普通、新馬とか芝適性を試すとか以外に使わない。
一杯に追っているからには脚元に問題はないはずだが、芝で速い時計を出さなければいけない何らかの理由があったのだろう。

しかし、競馬する気自体失っている今の自分みたいに、追い切りしか載せないスポーツ紙だけ眺めていてはダメだと思い知らされた。
あの芝の追い切りが[最終]ではなかったことを、当日のレース後に知ったからだ。
二日後の26日に坂路でもう一本馬なりで時計を出していた⇒GⅠの本命馬でこんな調教はありえない。
阪神大賞典の反動か?
坂でもう一本やらなければ仕上がり切らないほど、調整不足だったのだ。

芝でやった理由も、敗因も、これに尽きる。
手応えがないから不利も受ける訳で、5着にも来れないような所から底力で最後来てるのを考えれば、時計云々以前の問題。


フェノーメノの距離適性に関しては、元々去年の秋から疑問があった。
どう見ても3000なら平気でこなすはずの馬だ。

そんな時、怪しげなネタが聞こえて来た。
戸田調教師は競馬界屈指の尊皇主義者で、距離適性は理由づけに過ぎず、是が非でも天皇賞のタイトルを奪取して、白手袋で楯を拝領せんがために目一杯に仕上げていると。

勝利はデムーロマジックにさらわれてしまったが、天皇賞で目一杯に仕上げたのは本当だったようで、JCはすでに下降線。
あれだけ走ったのがむしろ底力とも言える。

日経賞を快勝して、陣営は適性外なはずの春の天皇賞を目標にぶち上げるが、戸田先生の尊皇思想が不変であれば、当然の選択。
今回も目一杯に仕上げて、是が非でも勝ちに来る想定が成り立つ。

京都得意のトーセンラーにとっては、ここしか勝てるGⅠがない。

サトノシュレンと幸が淀みない流れにしてくれたおかげで、地力のある馬しか来れない展開になった。
こうなるとデキがない馬やGⅠ経験のない馬は、馬券圏内からたちまちふるい落とされる。

4角手前から押っ付けてぶっ叩くゴールドシップと対照的に、フェノーメノとトーセンラーは完璧に勝負所の流れに乗り、押し切る態勢。
だが微妙に飛ばないディープ産駒の軽さと対照的に、ステイゴールトの力強さが遥かに上回り、フェノーメノは直線半ばでもう危なげなし。
怪しげな噂は本当だったのかもな。とりあえず秋も覚えておこう☆

3着レッドカドー。
JCでも書いたが、父はハビタット系カドージェネルー。日本で例えればニホンピロウイナーから生まれた鬼っ子みたいなもの。
このスピードの血が高速馬場に対応した要因かもしれないが、自腹で来ただけに最初からここ狙いだったのだけは間違いない。