ブログネタ:12月忙しくしてる? 参加中
中山がホームグラウンドだと、開催のない12月の府中にはまず行かない。
だから逆に無性に行きたくなったりする。
中京の馬券野郎みたいに基本的に場外派の人間は、どこで開催していようと一番近い馬券売場に直行する。
あれほど長い付き合いにも関わらず、奴と競馬場に行ったのは大井の2回だけだし、[競馬は所詮当て物なんだよ]と割り切ってやがるから、そんなこと考えもしないだろうけどw
いつだったか12月の平日に東京競馬場に行った。
脳裏に落ち葉の舞い散る12月の府中の風景が瞬いて、吸い寄せられたのかもしれない。
昔の京王線は日中も急行がいっぱい走ってた。
急行は東府中に停まる。
駅を出て競馬場までの下り坂をだらだら歩く。
○×牧場のSさんは東府中から歩くらしいが、自分はパドック直結の正門前、もしくは特急で来て府中駅から歩く派だったので、東府中からの道のりはかなり長く感じる。
東門の駐輪場はママチャリだらけ。
平日でも博物館は開いているし、4コーナー付近の外も公園として開放されている。
府中市民のおばちゃん予備軍の主婦たちが群れをなして競馬場にやって来て、子供を日吉ヶ丘や博物館のシュミレーターで遊ばせているのだった。
平日にこんなに人がいるのか?とのけぞったほどだ。
博物館はスターターごっこやライティングビジョンがあるから、競馬を知らない人でも楽しめる。
昔はバイト仲間や元カノちゃんと府中開催に行くと、たいていライティングビジョンで遊んでたものだ。
それをやったらたいてい飽きて出て来る。
展示物なんかにほとんど誰も興味を示さない。
けど、本当の意味での競馬好き(⇒必ずしも馬券好きと同義ではない)にとっては何時間いても飽きない場所だ。
エプソムのダービーステークスや、ロイヤルアスコットの風景を、360゚フルスクリーンで見た瞬間、思わず鳥肌が立った。
上山でも、船橋でも、浦和でも、馬が走ってレースしてる場所なら何でも好きなはずだけど…
コースも雰囲気も風景も催しも、すべてが荘厳で桁が違いすぎて、すべてが吹き飛んでしまう。
行徳の若ハゲ馬券師は、イギリスを放浪してる時に、開催のないエプソムに行ったらしいが…
競馬をやってなくても、そこに立っただけで凄みが立ち上ってくる場所がある。
この東京競馬場だってそうだ。
近所の住民の遊び場として開放しながら、何もない平日にこんなものを無料で見せてくれる競馬場なんて、世界中探してもザラにはないはずだ。
二階に上がって順路を進むと、一頭ずつ世界の歴史的名馬をパネルが展示されている。
それを見てゆくと、必ず一頭の奇妙な馬のパネルで目が点になる。
芦毛で頭は小さく、ずんぐりした体に恐ろしく短足な脚をつけている。
これは本当に馬なのか?
最初の時、気持ち悪い馬だなと思ってパネルの下の馬名を見たら、ギェエ!と思わずのけぞってしまった。
こいつがNATIVE DANCERかよ!
だが、毛色こそ違えど、こいつとそっくりな気持ち悪い馬が日本にもいることにふと思い当たった。
栗毛にして、顔一面を真っ白にしたら…
ノーザンテーストそのものだった。
父ノーザンダンサーの母の父がネイティヴダンサーだから、この馬体は完全なネイティブダンサーの隔世遺伝だ。
吉田照哉氏がセリで落札して競走馬として実績を上げてから輸入して、日本で種牡馬として大成功を収め、社台の礎を作った名馬だが…
普通に見たら誰も買う気のしないような不格好な馬だ。
だが氏は断言している。
[あの日サラトガのセールに上場した馬の中では最高の馬体でしたよ]
筋肉の質の柔らかさもそうだが、ネイティヴダンサーという歴史的名馬の体つきが氏の頭に入っていたからこそ、購買できた馬だったのかもしれない。
ネイティヴダンサーにはアメリカンダミー疑惑があって、サラブレッドにクオーターホースのスピードの血を入れて作った、変造サラブレッドの一頭だと言われている。
祖先とは似ても似つかない上に、素人が見てもサラブレッドにすら見えないのだから、おそらく間違いないのだろうが…
ノーザンダンサーとミスタープロスペクターを通して、結果的に世界の血統を更新、進化させた事実は否めない。
パネルで世界の名馬と並べて見てこそ、ネイティヴダンサーの奇異さが浮き彫りなる。
興味のない素人はとっとと失せやがれ!的な展示スペースをひたすら維持する競馬博物館。
展示物に関しては一切大衆向きに迎合しないなかなか上級な施設だ。
世界やJRAだけでなく、たまには[北関東競馬崩壊の歴史]とか特別展示するような心の広さも期待してるけど…
まぁやらないよなw
モニターで世界の競馬場を見ていたら、博物館のお姉さんが暇そうに歩いている。
こっちも体がなまって来たので、一発お姉さんに相手して貰おうかなw
ライティングビジョンの前に来ても誰もいないので、そのお姉さんを呼んでみる。
[久しぶりに乗りたいんですけど]
もちろんライティングビジョンに、だよw
久しぶりにアホがやって来て、お姉さんはニヤリと笑って、待ってましたとばかりに移動する。
平日は一台しか動いていない。
[芝とダートはどっちがよろしいですか?]
前回はダートだったから芝で。
そしてハイスピードを選ぶ。
久しぶりに乗ると結構揺れる。
昔はモンキー乗りで跨がって観衆の喝采を浴びていたのだが、いつだったか調子に乗って落馬しそうになり、耳の所にしがみついてどうにか持ちこたえた。
[お客様~!]と悲鳴を上げたお姉さんを思い出して、今回は普通に乗ることにした。
芝の1400、最後の最後で自分の馬が差し切って勝つように設定されている。
[20日過ぎたら博物館でカレンダーをお配りしてるので、またいらしてくださいね]
平日ならではのそんな会話も心地いい。
16時になると博物館の客も近所の主婦もガキもまとめて競馬場から追い出される。
ママチャリが次々に子供を乗せて帰って行き、自分は東門を出て、乗馬クラブと厩舎地区の間を通る是政通りを辿って、夕暮れの競馬場の外周を歩いてみる。
おそらく外周4㎞くらいはあるんじゃないだろうか?
電車で来る客は正門と東門の間すらも滅多に歩かないだろうけど、一番凄まじいのは是政駅に向かう道が分岐するる3コーナー付近だ。
薄暗い塀の向こうに荒れ果てたあばら屋みたいなのが建っていて、照明塔を兼ねた監視塔の下に、家庭用テレビアンテナにしか見えない謎の物体が無造作に塀の上から突き出している。
本当に東京競馬場なのか?と思うほど荒涼とした凄絶な風景。
しかもこの辺りだけ外周から道が消える。
仕方なくチャリ置場の柵をすり抜け、とてもダービーの舞台の入場門とは思えないほど裏寂れた南門(是政口)の前を通って、一本だけ開いた中央道の橋桁の通路から側道に出る。
府中街道まで来て、ようやくまともな街になる。
1~2コーナー付近で競馬場の外周を行くには、車止めのある道を塀伝いに行くことになるが、ここも府中街道から50mも離れていないのが信じられないほどの寂れた空間。
ようやく西門の飲み屋街付近に出る。
ここから正門、東門までは整備された快適な歩道が続いていく。
どこから見ても、いつもの表の顔をした東京競馬場。
競馬場と水平方向は滅多に歩かないから、落ち葉の舞い散る冬枯れの府中の空気がとても新鮮に感じられて気持ちいい。
帰りは府中競馬正門前から電車に乗る。
誰もいない。本当に…
電車は20分間隔、しかも2両。
夕ラッシュの時間なのに降りて来るのも2~3人。
府中駅まで歩いても5分ちょっとだし、あっちは何本でも特急が来る。
だから近所の人でさえ使わない。
改札を通ったら駅員のオッサンがびっくりしてた。
そのくらい土日の競馬場輸送に特化した駅。
平日に来なければ絶対わからない風景だ。
もちろん東府中ゆきの乗客は自分一人だった。
JCダート発祥の地はもちろんこの東京競馬場。
東京2100のJCダートは本当に見応えがあった。
クロフネの異次元の走り(2着にちゃっかり盛りの過ぎたウイングアロー)、フリートストリートダンサーとアドマイヤドンの火の出るような叩き合い。
忘れ難い名勝負がいくらでも飛び出す舞台。
ところが阪神馬主会の某有力馬主がゴリ押しして、JCダートを阪神に持って行ってしまった。
実質国内戦のGΙならともかく、ジャパンカップと付くレースを右回りに持って行くなど暴挙に等しい。
成田⇒白井⇒阪神の長距離輸送が強いられた上に、外国馬は不慣れな右回りで戦うことになる。
結果メンバーは揃っても、単なる国内戦のGΙに成り下がった。
その馬主の権限が薄れたのか、ついにJRAはこのレースを左回りのコースに戻して、レース名前まで改めた(⇒改名しただけでJCダートからの回数は通算)。
それがチャンピオンズカップ、中京ダート1800m。
売上の伸び悩むJRAは、ローカル開催を減らして、都市部の開催数を増やして、売上を確保し始めた。
中でも一番力を入れているのが中京開催。
大改修によって単なるローカル競馬場から脱却した新装中京にGΙを持って来ることで、名古屋圏の競馬熱を盛り上げ、集客を呼び込み、売上を拡大したい狙いがわかりやすく出ている。
白井からの長距離輸送は相変わらずだし、JCと違って完全招待制でなくなった点が微妙だが、左回りに戻った点だけは素直に。
芝の高速馬場同様に、日本の砂ダートも世界的に異質なだけに、今後外国馬の参戦を促せるかどうかはJRAのお手並み次第。
そんな訳でおなじみ殿堂騎手ケント・デザーモを背にアメリカから一頭やって来たが…
やっぱり格下感は否めない。フリートストリートダンサーで痛い目に遭った人々は、外国の格下を甘く見るな!と思うだろうけど…
1番枠で慣れない砂かぶったら、その時点で走る気なくすんじゃないかな。
去年のパンツオンファイヤーの方がずっと盛り上がってたよね(…名前的に、だけどw)
まともに走ったらホッコータルマエが一番強いに決まっている。
しかし、ドバイでズタボロになった話を聞いた時は、再起不能になっちまうんじゃないのか?と思ったくらいで、それを考えたら復帰戦のJBCもそう負けている訳ではない。
でもトランセンドみたいにこのまま萎んでしまいかねない着順とレースぶり。
うーん。
コバノリッキーにしても言うほど鉄板ではないだろう。
フェブラリーSも含めて、今回が一番キツいレースになるのは目に見えている。
ローマンレジェンドにしても全盛期ほどのインパクトは失せている。
中京ダート1800という見慣れない舞台だけに、余計わからなくなる。
…しかし、こういう時ほど素直に考えればいいだけだと言うことを人間の欲目は忘れてしまうのだ。
ひょろっとJCダートで2着に来たウイングアローといい…
この前の武蔵野Sでちゃっかり掲示板に突っ込んでるグレープブランデーやダノンカモンのように…
混戦ほど、最後は強い馬がきっちり顔を出す。
騎乗数の多い幸も、年齢とともに腰に来るのか、岩田みたいなトントン追いをするようになっているが…
去年の幸の乗り方はひど過ぎた。
早仕掛けの上に、しかも手綱とハミと重心が全く噛み合わないバラバラな追い方。
さすがにひど過ぎて誰かが叱責したのか、東京大賞典では普通に追って、ちゃんと勝てたが…
今年はそんなこともなく王道の横綱相撲で、直線もしっかり追えていた。
横綱相撲できるだけのデキが戻っていたら、やっぱり格が違いすぎる。
当たりだよな。
3歳時から元々GΙ級の能力を持っていたおなじみナムラビクターで小牧さんが穴を開けただけで、ローマンレジェンドもきっちり3着に来た。
混戦ほど元値の違う馬がきっちり強い。
ダートでは特にそうなんだよね。
ところでリッキーくん、なんでそんな位置で競馬してるの?
出遅れたね。
この舞台、やっぱり楽ではなかったみたいだな。
近々また巻き返すだろうけどね。