営業担当者のそれぞれ | 文武両道を目指す!~ペンは剣より強し~

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先代の白頭山は格闘家ですが、勝手に二代目を襲名した白頭山は文筆で勝負します。

最近、薬剤の付加価値を誇大広告したり、データを改竄したりで、複数の製薬会社が報道され、報道に何度も乗っている。
僕の専門分野では降圧剤が挙げられ、当初問題になったディ○バンと、ひっそりと話題になったブロ○レスがある。
それぞれ、病院には担当のMRが営業活動に来るが、それぞれ違い過ぎる対応だった。

まずは大きく報道された前者。
新聞紙上に大きく掲載される前日にアポがあり、担当者から問題を聞いていた。
会社の中枢がしでかしたことに、全く関与していない担当MRが経緯を説明し、会社から出ている公式の謝罪文書を手渡された。
そして、一度のみならず、進展が見られる度に何度もアポを取っては、説明に来てくれる。
当たり前なのかも知れないが、真摯な対応には感服した。
ついには「直接関係ないのに、迷惑やよね?」という声掛けまでする次第(笑)
「そうと言えばそうですけど」と担当MRも本音を漏らしつつ、「でも勤務する会社がしでかしたことを説明する義務が、私にはありますから」と言ったことに、彼なりの仕事に対する責任感の高さを感じた。

実際、報道に乗ってしまったが、ディ○バン自体は悪い薬ではない。
降圧効果もまずまずあり、特に不都合を感じたことは無い。
しかし、内服を続けることで心血管系の合併症などが起こる確率を下げるなどの付加価値を、データを操作した上で誇大広告したことに問題がある。
実際に、患者さんでも、効果を優先して、報道に関わらず内服を続けている人の方が多い。

さて、問題は後者。
ブロ○レスのデータが、分析から得られた結果から改竄したものを、医師向けのパンフレットに記載していたことが問題視された。
しかし、ディ○バンの問題が大きく報道される中、新聞記事の片隅に掲載される程度だった。
製薬会社は日本の武○製薬なのだが、この会社の不都合な報道はあまり大きく伝えられない傾向にある。
不思議なものだ(+_+)

当然、担当MRが直接説明に来るものと思っていた。
しかし7月上旬に経緯を記した上での謝罪文を持ってきただけで、アポもなければ、突撃もない。
前者の対応に比べると、何とも空疎な対応である。
1ヵ月以上経過してもアポも無く、こちらについては諦めている(苦笑)
こういう不誠実な対応をする担当MRでは、会社自体への信頼性が低くなるということを分かってないのだと感じてしまう。
ということで、この製薬会社が出している薬を、自分の受け持ち患者から外す方向で調整しているという結果になるのである・・・。


自分が関係なくても、所属している企業なりが不祥事を起こしたならば、その経緯を把握し、当事者に説明するのは当たり前だと感じる。
文書1枚送付しただけで、全て終了としている姿勢には、疑問を感じずにいられない。
こういうことで、印象って変わるんだよな、と感じた今日この頃である。