自慢できることじゃないが、あの日の俺の暴走を機に
ハルさんと葵さんは関係をドンドン修復していった。
そして空手にも、すごく打ち込むようになった。
このハルさん・・・いつも何かを振り払いたいときには空手に打ち込む。
そして地下格闘技の試合にも出場するようになる。
この地下格闘技。
今で言うならば総合格闘技ようなもの。
強いて言えば、もっと過酷なルールで、
オープンフィンガーグローブなどなく、素手と素足で試合をする。
金的、目つぶしなども反則にならず、凶器だけが反則となる。
柔道、柔術、キックボクサー、空手、あらゆる格闘家と試合をした。
もちろん柔術などの間接を決めた相手の手の甲への攻撃も有効で、
ハルさんは、その試合の中で勝ち続け、それなりのファイトマネーも稼いだ。
まぁ簡単に言えば、ただのケンカ。
あまりの危険さに、この地下格闘技はすぐに無くなった。
ハルさんが負けることはなかった。
本当に強かった。
宗二さんも、この試合に一度出場したが、
「あんなの命のやり取りに等しいぞ!恐くて、俺には無理」
なんて言っていました。
言い忘れたがハルさんは、一人称を「拙者」とか「俺」とか言う。
侍の子孫ということで、少しこだわりがあるようだ。
みんなでバイクツーリングに出かけることも多かった。
俺はバイクの免許持ってなくて・・・
バイクの免許持ってたのが、ハルさん、葵さん、葵さんの妹の真美さん、宗二さん。
美香さんは、いつも宗二さんの後部シート。
俺は・・・
ハルさんが
「俺だけ、野郎同士でタンデムってのは納得いかねぇ」
って言うんで、いつも真美さんの後部シートだった。
ここで真美さんについて、少し紹介します。
葵さんの実の妹。
姉の葵さんとは仲の良い姉妹。
同性愛者で、男勝り。
スピード狂。(恐怖心が麻痺している)
空手の黒帯で段持ち。
細い足でバット折りとかする。
ちなみに俺はバット折れません・・・
一人称は「わたし」「あたし」「真美たん」
この自分のことを「真美たん」というときは、上目使いで甘えて言う・・・
ブリッコするのだ・・・
このときは小悪魔的な思考のようで、必ず何か企んでる。
いつも誰かに「何が真美たんだ!」って突っ込まれる(笑)
そうすると・・・・
「メラメラメラメラ・・・殺す」というのが口癖だ。
話が少し反れました。すいません。
職業はモデル。
下着モデルなどもやっていたそうです。
そして一年の半分ほどしか日本にいない。
残りの半分は世界中を飛び回っている・・・
その理由というのが「世界を見たいから」だそうだ。
半年でものすごく稼いで、半年で世界中を放浪し浪費してしまう・・・
何カ国語も操る秀才。
葵さんと同じくらい優しいが、ものすごく気が強い。
酒にめっぽう強い。(ザル)
俺が知る中では最強の酒飲みです。
普通の男なら余裕で返り討ちにしてしまうほど格闘能力が高い。
美意識が高く、「美」の追究者。
自由人。何にも縛られないし、縛られることを嫌う。
葵さんが歌い真美さんがギターを弾くという二人バンドを組んでいる。
容姿は葵さんにも劣らないのどの美人。
鼻が高く、足が長く、顔が小さい。
瞳の色は黒。
化粧で別人に化けられる。
スッピンだと「芹奈?」化粧すると「香里奈」に似ている。
ミニスカートで走り回る。下着が見えてもおかまいなし。
本人いわく「別に見られたって減るもんでもないし、水着と大差さないから問題なし」だそうです。
ただし「触ったら殺す」とも言ってました。
身長は葵さんと同じくらいで細身で筋肉質。スタイルは抜群。
ボーイッシュなショートカット。
つかみ所がない性格で、「あなたの知らない世界」の住人。
密かにハルさんにだけ好意を抱いてる。(異性ではハルさんのみ)
こんな女性です。
いつも俺は真美さんの後ろでした。
そして、いつも言われることがある。
「遠慮してテレてんじゃないよ!もっと腰に手回して、しっかりしがみついて!」
「じゃないと運転しにくいの!」
俺はテレながら「いいのかな?」って感じで、いつもしがみついていた。
真美さんの、うなじが好きで・・・いつも、いい臭いがした。
しかし走り出すと、それどころではなくなる!
無茶苦茶、運転が怖いのだ!
すごくバイクの車体倒すし、猛スピードでコーナーに突っ込むし・・・
恐ろしいのなんの。
競争すれば、ハルさんも宗二さんも葵さんも、真美さんには勝てなかった。
ハルさんは、いつも迷子になって道に迷ってた。方向音痴なのだ・・・
そして、いつも一人でどこか行ってしまい、ハルさんを捜すのが定番になってた。
真美さんは峠なんて入ったら、すぐ見えなくなるくらい・・・ぶっちぎる、ぶっちぎる。
そんなのを繰り返すうちに、俺はいつの間にか
「真美さん」から「真美ちゃん」と呼ぶようになっていた。
そんな楽しい日々が戻ってきた・・・俺はホッとしていた。
そして、いっぱい遊んだ。
少し経つと、宗二さんと美香さんに子供が生まれた。
元気な男の子。
そして、それから更に時は過ぎ・・・
葵さんが26歳のときに子供が生まれた!
元気な男の子だ!
この男の子の名前は「T」(仮名)
葵さんの笑顔が戻り、母親モードの葵さんも復活。
ハルさんも父親らしくなる。
でもJKナンパは続いていた(笑)
俺は葵さんに、ハルさんのナンパ癖のことを、どう思ってるのか聞いたことがある。
「あれはハルちゃんの病気だから治んないよ」
「不治の病」
「それに危害加えることないし、楽しく喋って終わりでしょ?」
「ハルちゃんのことは信用してるから、放っておけばいいよ」
なんて寛大なんだ・・・俺は感心した。
というより、そんなんでいいのか?・・・
信頼で結ばれているからこその言葉だと思った。
そして、こんなことも聞いたこともある・・・
ハルさんの、どこを好きになったの?って(笑)
返ってきた答えは・・・
「う~ん・・・どこだろ?・・・」
「ん?そうだ!わたしハルさんのこと嫌いだ!」
俺から「えっ?」という言葉が漏れると・・・葵さんが更に言った。
「ハルちゃんには、わたしが必要なの。わたしが付いててあげないとダメになっちゃうから」
「基本ダメ人間だからさハルちゃんは」
って子供のような笑顔で言った。
葵さんの答えは、予想を遙かに裏切ってくれた。
そして葵さんの器の大きさに尊敬を覚えた。
そして、そんな答えを聞いた俺は、こんなことも思った。
「じゃあ、俺の側にも居てよ!」って・・・ハルさんってずるいわ(笑)
そんな穏やかな日々を送る日が続いた・・・
そして2年が過ぎた頃、会社にある問題が起こる・・・
続く