本屋大賞も受賞した「運転者」。

 

中年男性が乗ったタクシーには、ラジオから「TAXI」と言う歌が流れている。10年前に乗ったタクシーを思い出す。

 

保険会社の営業社員、修一は大口の解約を知らされる。給料からその額が差し引かれる。

 

娘は登校拒否で、妻を伴って教師との面談のはずが、解約のため遅れてしまう。

普通のサラリーマンに見えるが、切羽詰まった状況。そこにタクシーが。

 

運転手が「学校に行くのでしょう?」と言い、修一は乗ってしまう。

不思議な運転手。修一の事情を色々と知っている。

 

 

また別の日に拾ってくれる。両親が修一にかけた夢や上京した頃のこと、を知っていると言う。

そして「あなたは、いつもしかめっ面をしている」「このバーに行って、話しかけて来た人には愛想良くすること」と命令される。

何が起こっているか分からないが、失うものはないと覚悟し、行ってみる。話しかけて来た人はいたが、普通の挨拶で終わる。

 

また別の場所で、運転者が待っている。気味が悪いと思いつつ「運はいいか悪いではない。使うか貯めるもの」と言われ、その話を聞く。この会話が鍵。笑顔が運をもたらす。「運転手」ではなく、運を転がす「運転者」。

 

何か実現させるには、周りの人の助けが自然と必要になる。それが集まるのは、普段から笑顔で周りに感謝している人。


娘は自分が買ったギターがきっかけで歌手になり、「Taxi」が持ち歌。

 

仕事していると、特にそれを感じる。

 

「短気は損気」これは本当で、若い時に母からこれを言われる時には、イライラからミスをしていた。

遅刻しそうで自分に腹を立てていると、間違った電車に乗ってしまったり。

 

「機嫌が悪いと、運が逃げる・・・」「どんな仕事をしている人でも、不機嫌な人が成功したことなんてないですよ。」の一節。私も心がけよう。