去年ノーベル賞を受けたAnnie Ernaux(アニー・エルノー)と言う作家の「Simple Passion」を読んだ。この作品自体は、ちょっと拍子抜け。でも「シンプルな情熱」という邦題で映画も公開されているし、フランスでは2回も映画が作られたらしい。



 

フランスで文学の教師でシングルマザーである主人公が外国人の恋人と逢瀬を重ねる。この恋人は既婚だが、気が向くと彼女に連絡。しかし、彼女からは連絡してはいけないというルールを守り、彼女は仕事の合間に連絡を待つ毎日。その気持ちが膨らみ、もっと逢いたいと言い出す。最後までこの調子で、恋人は本国に帰る。

 

えぇ?これがノーベル賞作家の作品?80年代の作品だから?ひとひねり欲しい感じ。フランスはミッテラン大統領が愛人の子がいた事を公にしてから自由恋愛の色が濃くなった様。疑問が残るけど、このエルノーという作家は活動家でもあり、女性の権利に関しては色々と活動している(婚姻、子育て、中絶、など)。ここに注目したいので、別の作品も読みたいが、今回はハズレだった。