どんな恵まれた国でも逆境に置かれている子供がいる。恵まれた家庭に見えても、虐待、ネグレクト、両親の離婚、親が精神異常、など、アメリカでは10項目のうち4つチェックマークを付けた人が調査すると全体の4割にもなると言う。

 

なぜ、Adverse Childhood Experience(ACE)の調査をするかというと、早期に対策を講じて、将来、うつ病や犯罪や自殺行為に走る子供を無くす・軽減する、という目的。

 

いろんな大学や病院で小児科医や精神科医が研究している。ハーバード大学のACE研究センターのションコフ博士は「逆境に置かれた子供時代、一人または1団体でも自分を理解してくれて強く信頼できると感じた場合、その子はレジリアンス(復活する力)があり、大人になっても成功しているという結果が出ている」と述べている。私はそれを信じるし、信じたい。日本のような敗戦国は、そんな子供ばかりだったと思う。両親を亡くしたり、捨てられたり。しかし、その世代の人が復興させ、色んな形で成功した人が多いのも事実。

 

サンフランシスコには、この分野で一生懸命な小児科医が、TED Talkや学会で発表している。彼女はジャマイカ出身の両親を持つが、あえてサンフランシスコ市内の一番治安が悪い地域で診療や研究を行なう。とても意欲的で、YouTubeなどでも患者や親達のポジティブなコメントが読める。短いビデオと長いビデオ。