資料室 -29ページ目

資料室

牙狼~MAKAISENKI~の劇中台詞を書きだしていきます。

牙狼~MAKAISENKI~
第五話『奈落』


―事務所

桐箱の中、赤い布に包まれたマンホールの蓋。

 

事務所員「?」
事務所員の上司「?」
黄島「手を触れてみて下さい」
事務所員「??」
事務所員の上司「??」
黄島「目をつぶって・・・・・」



上司「冗談じゃない!
事務所員「納期が遅れた上に一つしかないって、フザケてるんすか!」
上司「ちょっと凝り過ぎじゃないかな!?所詮マンホールの蓋だからね」
事務所員「大体何すか、コレ!?芸術作品じゃあるまいし!」
上司「兎に角!残り九個、大至急で!」



―外

行き交う人々、その誰もがマンホールの蓋を踏んでいく。

黄島「違う・・・私のは違う」





―鋳造所

新たなマンホールの蓋を作る黄島。

 

完成した蓋に触れ、甘美な幻想を抱く。

突如、黒い蓋から目玉のイメージ。

黄島「ぅわぁっ!はぁ…はぁ…」



―工事現場

作業員A「よし」
作業員B「なんだか変な模様だな」
作業員A「発注間違えたってよ!とりあえず使っとけって」
作業員B「あぁ、まぁいいや。これで完了」





―その夜

酔った女がマンホールの蓋の上に立つ。

酔った女「いやぁぁーっ!」

マンホールの蓋が消え、落ちる女。
ホラーに憑依され、黒服の女となる。





―青木久展

カオル「いらっしゃいませ。こちらにお名前をお願いします・・・・・ありがとうございます」

青木「ありがとうございます」
客「ありがとうございました!」


青木「御月君」
カオル「はい」
青木「適当に休憩して下さいね」
カオル「大丈夫です。まだ始まったばっかりですから」
青木「助かります。でもいいのかな?忙しいと聞いてるけど?」
カオル「そんな!私、昔から先生の絵、好きでしたし・・・一中タダで見られるなんて、ラッキーです」
青木「ありがとう。じゃ、宜しくお願いします」
カオル「ハイッ」



―冴島邸

鋼牙「ゲートが消えた!?」
グレス「はい。ホラーの正体はデスホール」
ザルバ「なるほど。ある種のゲートを落とし穴にして魔界のホラーに次々と喰わせる、あの面倒見のいいホラーか」
グレス「しかし邪気が全く感じられず、どこのオブジェから出現したのか不明です」
鋼牙「先ずは何をゲートにしているか・・・それを突き止める事だ」

 



―絵画店

店長「すいませんね、うちはアートしか扱っていないもので。あ、そうそう、マンホールの蓋にもマニアがいると聞いたことがありますよ。そういった所に持ち込んでみてはいかがですか?」
黄島「・・・・・」


―青木久展

青木「お疲れ様」
カオル「お疲れ様です」
青木「どうですか?」
カオル「大盛況です」
青木「そうですか…あれ?今の、大学時代の友達なんだ」
カオル「そうなんですか?」

青木「黄島!?あぁ!黄島じゃないか?」
黄島「青木?」
青木「やっぱりか!いやぁ、久しぶりだな、え?20年は経つか」
黄島「そうか・・・お前の・・・・」



青木「いやぁ、恥ずかしながらまだ絵にしがみついててね。この年で根無し草さ。家業を継いで真面目に行きてる君とは大違いだよ」
黄島「いや・・・」
青木「でも、絵は描き続けてるみたいだな…これ、そうだろ?見せてくれ」
黄島「・・・」
青木「あぁ、とりあえず中へ。コーヒーでも」

青木「少しぐらい時間あるだろ?学生に戻って互いの絵を批評し合おうじゃないか」
黄島「・・・・・」
青木「黄島?」

 

黄島「・・・・」

 

無言で立ち去る黄島。

青木「ぁあ・・・黄島・・」



―鋳造所

 
マンホールの蓋を仕上げる黄島。

黒服の女「素晴らしいわ」
黄島「?」
黒服の女「ここまで完璧な作品、見たことがない」
黄島「本当?」

 

黒服の女「美しい・・・これこそ本当の・・・・芸術」
黄島「!」
黒服の女「まるで異世界へ続く扉のよう・・・」
黄島「あんた・・分かんのか?」
黒服の女「えぇ」



―外

 
マンホールの蓋をはめる女。



―鋼牙の部屋

ザルバ「鋼牙!ゲートの気配だ!昨日と同じだ」
鋼牙「・・・・・」

 

ゴンザ「鋼牙様、見知らぬ魔戒法師が鋼牙様にお会いしたいと」



―冴島邸玄関


一礼するレオ。

ゴンザ「?」
鋼牙「この男なら心配ない」
レオ「魔戒法師の布道レオです」
ゴンザ「貴方がレオ様!執事のゴンザでございます」
ザルバ「こいつは阿門法師の再来と言われている男だ」
ゴンザ「阿門法師の再来?はぁ、それはそれは」
鋼牙「ゴンザ」
ゴンザ「あ・・」

 

レオ「霊獣の肝を黒苺の実で煮込みました」
ザルバ「なんて不味そうな匂いだ」
レオ「でも万病に効くと」
ザルバ「おいおい、破滅の刻印は病じゃないぜ」
レオ「分かってます!分かってるけど…」
鋼牙「ありがたい・・・飲ませてもらう」
レオ「鋼牙さん・・・ホラー狩りは他の魔戒騎士に任せて、鋼牙さんは破滅の刻印の解明を急ぐべきです。鋼牙さんにはもう時間がない・・・いつ命が絶たれるか・・・」



鋼牙「行くぞ、仕事だ」



―夜

警備員がマンホールの蓋を踏むと、穴から白い手が現れる。

 
白い手を斬る鋼牙。
蓋を封印するレオ。

レオ「ウワッ!はぁ・・ふぅ・・・」
ザルバ「なるほど、ゲートの正体はマンホールの蓋か」
レオ「はい・・だけど一つじゃありません。そこら中ゲートだらけです。任せて下さい。・・・フッ!」

 
レオと協力して次々とゲートを破壊する鋼牙。

 

鋼牙「これで全部か?」
ザルバ「あぁ・・今のところはな・・・・しかしこうも簡単にゲートを量産出来るとは・・何か妙だな」



―青木久展

青木「ふぅ…じゃ、戸締り任せて申し訳ないけど、後はヨロシク」
カオル「はい!」
青木「また明日」
カオル「お疲れ様でした!」

 

マンホールの蓋を踏んだ青木。
無数の白い手が青木を襲う。



青木「うわぁぁ!はっ!はっ!わぁぁぁぁぁぁぁ!」

鋼牙が現れ白い手を斬る。

白い手「ぎゃぁぁぁぁ!」

レオがゲートを封印。

鋼牙「行け」
青木「は?はい!ぁあ・・ぁあ・・・ぁああぁぁぁ」
カオル「先生!」
鋼牙「カオル」
カオル「鋼牙・・」


レオと目が合い会釈するカオル。

カオル「あれ?このマンホール・・・」
鋼牙「なんだ?」
カオル「昼間と模様が違ってる」
鋼牙「何?」
カオル「間違いない・・・こんな模様じゃなかったよ・・絶対!」
鋼牙「蓋か・・・」



―鋳造所

黒服の女「もっと作って欲しいの・・・この素晴らしい芸術作品を・・・もっと」



黒服の女「出来たのね。美しいわ・・・でもこれ一つ?」
黄島「あとは磨きをかければ」
黒服の女「もっと・・・貴方の才能を認めさせるにはもっと・・・」
黄島「あぁ、作るさ。やっと分かる人間に出会えたんだ」



黒服の女「分からない奴がバカなのよ・・・また来るわ」



―夜の街

黒服の女「本当に素晴らしい・・・あの男が作るこれはゲートとして最高・・・!!」



黒服の女「魔戒騎士・・・」
鋼牙「なるほど・・・貴様の仕業か」
ザルバ「その蓋を使って仲間を呼ぶつもりだな?」
黒服の女「悪くないでしょう?邪魔はしないで」

鋼牙VS黒服の女

 

黒服の女「貴様にこれは渡さない」

 

鋼牙「そんなもの、くれてやる」

 
鋼牙の攻撃により消滅する蓋。


ホラー化する黒服の女。

 



―鋳造所

マンホールの蓋を作り続ける黄島。



―夜の街

 
鎧を召還する鋼牙。


黄金騎士ガロVSゲートホラー・テルボ

 
円形の武器で攻撃するテルボ。

 
テルボの攻撃を防ぐ。


牙狼剣に魔導火を宿す。

ガロ「ハァーッ!」
テルボ「ぎぃぃぃぃ!」

 
テルボ撃破。

ザルバ「さてと・・・問題はあの蓋をホラーに提供していたやつだ」



―鋳造所


工場内のマンホールの蓋が消える。

黄島「?」



―黄島の妻、真弓との回想

真弓「そんな大金払えないから全部一人で返しなさいよね!」
真弓「画家の奥さんになれると思ってたのに!」
真弓「こんな所で毎日毎日働かされて!借金ばかり増えて!」
真弓「あんたなんか一生地面に這いつくばってるのがお似合いよ!この蓋みたいにね!」



雨の降る夜、マンホールに落とされた真弓。

真弓「助けて・・・うぅ・・・うっ・・・助けて!」


真弓が落ちたマンホールに蓋をする黄島。
溺死した真弓。



―鋳造所

工場内のマンホールに引きずり込まれる黄島。



黄島「あっ!あっ!あっ!あぁぁぁぁぁっ!」

マンホールの中から手が出て黄島の顔を掴む。

 

黄島「あぁぁぁああああぁぁ!!!」

真弓の怨霊を見た黄島。



―鋳造所(その後)

 

鋼牙「ホラーか?」
ザルバ「いや、ホラーの仕業じゃない。しかし、余程恐ろしいもんを見たんだろう。なんでこの男の作ったマンホールがゲートになったのか」
鋼牙「俺たちが知る必要はない」

鋼牙、最後の蓋を両断。

 



―次回予告

ささやかな幸せを願い繰り返される悲劇・・・
子は親を想い、親は子を求める。
次回、『手紙』
そこには本当の愛が綴られている!