こんにちは、今回もご覧になっていただきありがとうございます。ヤロスラブリは、ヴォルガ川と支流のコトロスリ川の合流点に位置し、1000年以上前から、水運、陸運の要衝として繁栄した街です。戦後も工業都市として発達したのですが、幸い街の主要部分は当時のまま残っており、多くが世界遺産に登録されています。

(PENTAX K-3Ⅲ、DA☆16-50/2.8の24㎜、ISO400、f8、1/125、AWB、鮮やか)

今回ご紹介するのはSt. John the Baptist Church、日本語では聖ヨハネ洗礼者教会という名前で、ロシアでは1000ルーブル札の裏側に描かれています。なんかきれいじゃないお札ですねぇ。

聖ヨハネ洗礼者教会は、その昔、最も栄えたエリアだった、コトロスリ川沿いに17世紀に建てられました。周りは大きい白樺の林に囲まれ昔の繁栄をうかがい知ることはできません。

(PENTAX K-3Ⅲ、DA☆16-50/2.8の39㎜、ISO400、f5.6、1/400、AWB、鮮やか)

この日は、日中は街を歩き回り、夜八時になってようやく市内からは2kmくらいとぼとぼここまで歩いて来ました。あたりはようやく夕方の美しいオレンジ色の光に包まれて、赤いレンガつくりの建物が引き立ちました。レンガにはめ込まれているタイルも美しい!

(PENTAX K-3Ⅲ、DA☆16-50/2.8の43㎜、ISO200、f5、1/500、AWB、鮮やか)

教会は、レンガ造りの教会本体と鐘楼、そして壁があります。壁は残念ながらかなり崩れてしまっています。鐘楼、教会の廃墟の一歩手前という傷み方です。今は教会としては使われておらず、博物館として内部を拝観できるのは10時~17時ということで、この日は見られず、翌朝行ってみました!

(PENTAX K-3Ⅲ、DA☆16-50/2.8の16㎜、ISO1600、f4、1/125、AWB、鮮やか)

翌朝行ってみると、市の職員の方が2名いるだけで、他に誰も中にいません。教会内に入ってみると、照明が全くついておらず、かなり薄暗い状況。17時終了にしないと真っ暗で中は見えないわなー、と妙に納得しました。

(PENTAX K-3Ⅲ、Sigma10-20/3.5の10㎜、ISO1600、f3.5、1/15、AWB、鮮やか)

教会の中に入ってみると、真っ暗で目が慣れるまでよくわかりませんでしたが、イコンというイコンがすべて撤去されてしまっています。びっくりしました。壁、天井の一面に鮮やかなイコンが描かれています。この写真よりもずっと暗い中、浮かび上がってくる感じです。

(PENTAX K-3Ⅲ、DA☆16-50/2.8の28㎜、ISO1600、f2.8、1/125、AWB、鮮やか)

教会内はキューポラと小さな窓から差し込む明かりしかありません。昔はこのような暗さの中で、一心不乱に祈りが捧げられていたかと想像すると、妙な臨場感がありました。

(PENTAX K-3Ⅲ、DA☆16-50/2.8の16㎜、ISO1600、f4、1/125、AWB、鮮やか)

日が当たらないからか、壁のフレスコ画の保存状態は17世紀のものとは信じられないほどすばらししく、鮮やかな色彩が残っています。教会の建物はかなり傷んでおり、廃墟のような雰囲気がありましたが、内部は全く別世界が広がる世界遺産でした。