こんにちは!今回も当ブログをご覧になって頂きありがとうございます。今日は、ブダペストにある世界遺産の一つ、マーチャーシュ聖堂をご紹介したいと思います。1015年建築と伝わっていますが、現在の建物は14世紀後半にゴシック様式で建造されたもので、19世紀後半に広範囲にわたって修復されています。

(PENTAX K-3Ⅲ、HD☆16-50/2.8の42.5mm、ISO200、f8、1/640、AWB、鮮やか)

マーチャーシュ聖堂は、「聖母マリア聖堂」というのが正しい名前ですが、ハンガリー王室関係と深く、特に厚く保護したマーチャーシュ1世の名前からマーチャーシュ聖堂と呼ばれています。建物の尖塔部分には、ゴシック様式の特徴的なごてごてした装飾がところ狭しと取り付けられています。

(PENTAX K-3Ⅲ、Sigma10-20/3.5の10㎜、ISO200、f8、1/400、AWB、鮮やか)

ハンガリーは、大国の影響を常に受けてきた歴史があります。13世紀のモンゴルの侵略から始まり、オスマン帝国、オーストリア帝国、第一次・第二次世界大戦、旧ソ連の圧力を受けてきました。現在はEUに加盟をしているものの、ロシアと微妙な距離感でいます。16~17世紀のオスマン帝国の支配下では、マーチャーシュ聖堂はモスクになっていたそうです。

(PENTAX K-3Ⅲ、HD☆16-50/2.8の16㎜、ISO1600、f2.8、1/80、AWB、鮮やか)

この時代には、内部の壁に描かれていた数々のフレスコ画は白く塗りつぶされ、備品も略奪されてしまったそうです。オスマン帝国の支配を脱した後も復旧作業は進まず、19世紀末になってようやく本格的に普及作業が着手されました。今では、教会内部も美しい装飾が取り戻されています。

(PENTAX K-3Ⅲ、HD☆16-50/2.8の35㎜、ISO1600、f2.8、1/80、AWB、鮮やか)

聖堂は、現在では13世紀の設計図通りに、当初のゴシック様式に修復されています。独特の柱の幾何学文様、天井、壁の美しいフレスコ画、窓にはステンドグラスの装飾がはめ込まれ、息を呑むほどの美しい神聖な空間が広がっています。

(PENTAX K-3Ⅲ、HD☆16-50/2.8の50mm、ISO200、f5、1/400、AWB、鮮やか)

19世紀に大修理された際、屋根はハンガリーの代表的な窯元の一つであるジョルナイ製のダイヤモンド模様の瓦に変更されました。元々なかったガーゴイルの樋嘴も取付られたそうです。その後、第二次世界大戦においてかなりの損傷をうけましたが、1960年代に修復されました。

(PENTAX K-3Ⅲ、HD55-300/4-5.8の120mm、ISO1600、f6.3、1/30、AWB、鮮やか)

マーチャーシュ聖堂は、いくつもの戦乱を経験し、その都度復興、ブダペストのシンボルとなっています。夕方になり、ドナウ川の反対側から見る聖堂の美しいライトアップされた姿を見ながら、苦難の歴史と、ブダペストの皆さんの復興の努力に思いを馳せました。