こんにちは!今回も当ブログをご覧になって頂きありがとうございます。今日ご紹介するのは、先日Photosalesで発掘した、Carl Zeiss Jena製レンジファインダー用レンズのBiotar 7.5cm F1.5 Tのロシアンコピーと言われている、Helios-40-2 85㎜ F1.5になります。Photosalesに出かけたのは2回目、ロシア語が全く話せないお客ということもあり、お店の人が覚えていてくれて、今回は値切らなくても値札よりかなり安くしてくれました。ありがたい。

製造したのは、レンズ銘板部分のプリズムを光が通過するロゴマークからクラスノゴールスク機械工場(略称KMZ)とわかります。また、製造番号の最初の2桁が製造年を指しているといわれていますので、これは1977年製とみられます。KMZはM42マウントのZenitブランドのカメラを製造しており、交換レンズとして製造されたものです。なんでZenitブランドを付けていなかったのか全く理解できませんが、ソ連崩壊後もこのレンズの製造は続けられており、今ではZenitブランドになっています。

今回ご紹介するHelios-40-2 85㎜ F1.5は、後期型に分類され、見た目の特徴は、それまでのシルバーボディから、ブラックボディになったことと、頑丈な位置可変の三脚座がついていることですね。ネットで調べたら、この三脚座は着脱式になっているようですが、どう外せるのか、、さっぱりわかりません。金属鏡筒は質感十分で、実際重量は800gを越えている重量級のレンズになります。全く関係ないですが、Photosalesのお店の近くに、北朝鮮系のレストランがあり、ここのビビンバが味付けが甘くなくおいしい!のは驚きです。モスクワでのアジア系料理の味付けが甘くなっているところが多いです。

今回のレンズの撮影には、PENTAX K-3 MarkⅢに搭載されているリアルレゾルーションを使いました。モノ撮りには重要な、非常に細かい質感描写ができていると思いますが、いかがでしょうか?レンズにほこりが一杯ついているところまで写っていますね。。このレンズは、ボケに特徴があり、「ボケモンスター」の異名があります。APS-CサイズのK-3Ⅲでの撮影になりますが、次にその片鱗?をご覧になって頂こうと思います。

(PENTAX K-3Ⅲ、Helios-40-2 85/1.5、ISO 400上段f1.5 1/1250、下段f5.6 1/200、AWB、鮮やか)

f1.5では、ぐるぐるボケが盛大に出現します。中央の電灯の発光部分にピントを合わせています。ぐるぐるの中心部分に視線が集まるので、ピントが合っている中央の画像が浮き上がる効果があります。一方で、f5.6に絞ると、ボケには輪郭が強いのが少々気になりますが、ぐるぐる感はなくなり、普通の中望遠レンズの描写になります。

(PENTAX K-3Ⅲ、Helios-40-2 85/1.5、ISO 400、f4、1/500、AWB、鮮やか)

セイヨウトチノキの新緑の美しい葉っぱをf4で撮ってみました。合焦部分のシャープ感は十分だと思います。背景の玉ボケの感じは悪くありません。

(PENTAX K-3Ⅲ、Helios-40-2 85/1.5、ISO 400、f4、1/320、AWB、鮮やか)

今の時期のモスクワの緑の木々は本当に美しいです。ネグンドカエデの新緑の葉をf4で撮ってみましたが、合焦部分ははっきり、奥行きがある絵が撮れました。アウトフォーカス部分は柔らかくボケており、クセは感じません。

(PENTAX K-3Ⅲ、Helios-40-2 85/1.5、ISO 400、f1.5、1/2500、AWB、鮮やか)

真っ白なセイヨウミザクラの花を絞り開放f1.5で撮ってみました。真ん中の花にピントを置きましたが、ぐるぐるボケは効果的なハイライトになっています。絞り開放では、相当ソフトな画像になりますので、中心近くに画像を持ってくることがポイントになりそうです。