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今日ご紹介するのは、バケペン67用の大口径中望遠レンズのsmc PENTTAX 6X7 165mm F2.8です。67用のレンズとしては定番だったのだと思いますが、とにかくF2.8と明るいレンズです。オークションでやたら安く救出しましたが、デジタルにも使えるのか、チェックしてみたいと思います。

1965年にPENTAX 6X7が発売されたときは、レンズの名称はスーパータクマーでしたが、マルチコートに切り替えられsmcタクマーとなり、1976年ごろにsmc PENTAX 「6X7」とマイナーチェンジされました。このころ発売された35ミリレンズのMシリーズに、ゴムのピントリング、アルミのシルバー鉢巻き、レンズ名の書体など外見はマッチしています。ちなみに1990年にPENTAX 「67」にマイナーチェンジされたときに、レンズ名もsmc PENTAX 「67」に変更されていました。

それでは、作例をご覧になっていただこうと思います。(K-1Ⅱ、ISO100、上段:2.8、1/5000、中段:f5.6、1/1000、下段:1/f11、1/200、AWB、鮮やか)

f2.8では、露出不足感があり、画面全体が暗く青みが強く発色しています。解像感は決して悪くありませんが、拡大してみるとクレーンのロープの線は太く柔らかい描写になっています。f5.6に絞ると、露出不足はかなり解消しますが、青みは少々残っています。また、解像感は良くなり、線は細く締まってきます。f11まで絞ってしまうと、露出不足は解消し、クリアで完璧な描写になります。拡大いただくと、ピシッとした描写であることが分かっていただけます。遠くを撮るときには少し絞って使いたいですね。

次に近景をご覧になっていただこうと思います。(K-1Ⅱ、ISO100、上段:2.8、1/400、中段:f5.6、1/100、下段:1/f11、1/20、AWB、鮮やか)

F2.8では、露出の不足している感じは若干ありますが、合焦部分のシャープさは十分素晴らしです。背景のボケは大きいのですが、輪郭が残り若干わずらわしさを感じます。また、ハイライト部分にパープルフリンジが発生しています。f5.6に絞ると露出不足感は解消され、パープルフリンジもほとんど目立たなくなります。シャープさは素晴らしく、またボケも普通の大きさになります。f11に絞ると、ボケは固くなりますが、クセは感じません。f2.8から十分使えますが、f5.6で完璧、f11では少し硬すぎるかなと思います。

実際撮影してみましたが、このレンズは十分デジタルでも使えるレンズだと思います。特に距離が近い時の、ピントが合っているところのシャープさ、特筆するものがあります。悲しくなるくらい安い価格になっていますので、程度のいいものがあれば是非救出されることをおススメします!