今回も当ブログをご覧になっていただきありがとうございます。今日ご紹介するのは、コシナ製のつくりの良いMマウントの標準レンズ、カールツァイス50mm F2 ZMです。このレンズは、絞りがF2と欲張っていないため、非常にコンパクトです。金属鏡筒のしっかりとしたレンズに、ピントリングも金属のギザギザが刻まれたものが装着されています。デザインは、非常にオーソドックスながら高級感があります。コシナのレンズでは、フォクトレンダーシリーズがありますが、これらとはデザインのコンセプトを完全に変えていますので、同じメーカーとはちょっと見わからないほどです。フードは専用の金属製で、バヨネットで装着しますが、高い!!
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このレンズは、物欲の塊になっていた南米勤務時代に、大阪の○キワカメラから新品で購入、強盗に会いやしないかとびくびくしながら南米でも写真を撮ってきました。カメラに装着するとこんな感じです。ライカのカメラに、ツアィスのレンズが装着できるなんて面白いですね!悲しいくらいにフィルムカメラが安いので、ライカのカメラを救出してしまいました!ライカのレンズは、とても手が出ない高さので、最新のL/Mマウントレンズを使って楽しみたいと思います。
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今回は、前回取り上げたフォクトレンダー50mm F1.5アスフェリカルとの写りの違いを意識して記事を書いてみようと思います。今年の初めに、リコーGXR A12モジュールを使って撮影した絵を見返してみます。GXRはISO200で撮影しましたので、シャッタースピードが振りきれ絞り開放できず、遠景はf4とf8の比較になりました。上段がf4、下段がf8です。(共通:Ricoh GXR A12、ISO200、上段:1/4000、下段:1/640)
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f4で十分にコントラストが高い絵になっています。十分に実用になりますね。遠くに見えるゲートブリッジの橋脚は線が十分に細く解像できています。f8に絞ると、もう一段コントラストが上がり、カリカリした感じに仕上がります。色調はf4→f8へ変化はありません。若干f8に絞ると、露出が不足している感じになります。f4くらいの明るさが私はいいと思うのですが、好みで+0.5EVくらい補正してもいいと思います。次に、近景を撮ってみました。上段がf2、中段がf2.8、下段がf8です。(共通:Ricoh GXR A12、ISO200、上段:1/1000、中段:1/500、下段:1/80)
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f2の背景のボケ素晴らしいです。このくらいカリカリした描写のレンズだとボケに輪郭が残って見苦しくなることも多いのですが、このレンズは大丈夫ですね。ハイライト部分に気になるフリンジも出ていません。色調は若干青みが強くなっているように感じられます。f2.8に絞ると、一番バランスがよさそうです。ボケは大きくきれいで、シャープさも増しますね。色調のバランスも改善しています。f8まで絞ると、素晴らしいシャープさになります。ボケは、輪郭がはっきりしてきてあまりきれいではありません。色調は、クリアでとても好ましいと思います。フォクトレンダー・ノクトン50/1.5と比較すると、①描写がノクトンの方が、若干柔らかい。f4だとわかるが、f8だとシャープネス、色調、クリアネスの点でほとんどそん色はなくなる。②開放値が違うこともあるが、絞り開放ではノクトンは描写が緩くなり、色調が青みに偏る。プラナーは開放からシャープネスはかなり高く、色調の偏りはノクトンに比べ少ない。③絞り込んだ時のボケ味は、双方とも硬くなるが、プラナーの方が輪郭が残る傾向がある。というところを感じました。とはいえ、それぞれのレンズごと、使ってみたい状況があるなぁ、とつくづく思います。リタイアあとは、いろいろ写真を撮ってみたいですね!!