きちんとした理想的な根管治療をするには、時間がかかります。
根管はとっても複雑な形態をしているので、時間をかけて丁寧に行わないと、理想的な根管治療は不可能です。
しかし、日本の保険歯科診療の場合は、治療時間をしっかりと確保することが歯科医院の経営上難しいので、短時間の根管治療しか行われません。
すると、粗雑なお粗末な状態の根管治療としかならない確率がとても高いのです。
では、
お粗末な状態の根管治療だと何がいけないのか?
お粗末だと、根っこの先に細菌感染の巣が出来てしまいます。
それを「根尖病巣」といいます。
根尖病巣は徐々に大きくなっていき、歯の根っこ自体とその先の骨を徐々に蝕んでいきます。
その過程においては自覚症状がないことも多く、気づいたときには大きくなりすぎてしまっていることもあります。
また、突然激痛が出てきて気づくこともあります。
激痛となったときには、我慢ができないほど、それはそれは痛いです。
耐えられないので、ほぼ全員が歯医者を急遽訪れることになります。
その時の治療方法の選択肢としては、1、再根管治療、2、抜歯 があります。
1、再根管治療の場合、初回の根管治療よりも治療が難しいため大変根気が必要となります。
また、根尖病巣が多くなり過ぎて手遅れの場合には、残念ながら2、抜歯となってしまいます。
また、再根管治療しても予後が悪いとき(治らない時)は、結局抜歯となってしまいます。
このように、きちんとした理想の根管治療をしておくことは、根尖病巣が後々出来てしまって、再根管治療の必要性を回避することにあります。
もちろんこれは、抜歯という最悪のシナリオからの回避でもあります。
つまり、きちんとした根管治療を受けておくことは、その後のトラブルを回避するための絶対条件なんですね。
しかしながら現状としては、初回の根管治療が杜撰な状態でしかなされていないことが多々あるため、それが原因で後々トラブルがその歯に起こってしまいます。
特に、日本の保険歯科診療だと、上記の通り治療自体に時間がかけられないため、杜撰になってしまう確率が非常に高いです。
こういった理由から、神経を抜く必要となった場合には、保険治療をお勧めしません。
きちんとした正しい根管治療、自費で根管治療を受けておくことが、将来のトラブルを回避するための最低限の策です。
こうした内容はこちら↓にも寄稿しています。読んでみてください。
因みに、日本人の患者さんから時々こんな質問を頂きます。
「Dr.Yumikoの根管治療は日本の自費治療と同じですか?」
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患者さんが「自費治療」をどう定義しているかによりけりなんだけれどな〜。
大体そう聞かれた場合には、私はこう答えています。
世界のコンセンサスで認められた正しい根管治療、つまり、すべての根管を見逃すことなく洗浄し無菌化し、根尖まで緊密に根管充填材を詰める治療を行っています。
そうすることで、確実な予後、治療の成功を期待するよう最大限努めています。
・・・と。
私自身も色々、自分の歯では悩まされてきてますからね〜![]()
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そんな記事はここから読めます。
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