インプラントの勉強と・・・ | シンガポールで歯医者さん Dr.Yumiko's Journal 

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歯の美と健康の秘訣を知ってもらうための、歯医者が率直に綴るブログ❤︎ 2009年1月よりシンガポール
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久しぶりのブログ更新。

 

こちらシンガポールは、ちょうど春節とあって、

のんびりとした休暇を過ごせていたはずだったが、

今受講中であるインプラントDiplomaコースが主催する、

オンラインケースプレゼンテーションが重なり、

その準備やらで何かと忙しなく落ち着かない休日を送っていた。

 

今日がその初日とあって、一体どんなものなのかと、

結構肩ひじ張って準備に明け暮れていた。

しかもオンラインでのプレゼンって初の試みだったので。

でも、ついさっき終わってみれば・・・、

 

え?こんなんでよかったんだ・・キョロキョロ

 

みたいな、やや呆気にとられたような印象で終わってしまった。 

正直、もっと正式な堅苦しいものかと想像していたんだけどなあ・・・。

私の前に発表した他の参加者がとてもイージーな感じで、

しかもそれが立て続けに続いたものだから、

きっとその流れに後半も吞まれてしまったのかもしれない。

だから、堅苦しい準備をしていた私は、なんとなく呆気にとられた、というわけである。

 

しかし、これで要領はつかめたので、

次回のプレゼンテーションでは、それを見越した準備やプレゼンテーションが出来るのではないかと思う。

 

 

しかしながら、インプラントの全てを

今度は私の母国語ではない英語で、

今一度一から学び直すのは、非常に楽しいものである。

日本語で一から学び直すとなるとこれまた退屈かもしれないが、

英語だと、刺激があり過ぎてまず飽きることがない。

 

ちなみに、私は口腔外科専門医じゃないけれど、

それなりにインプラント治療の経験は積んできた。

もともと私が人生で初めて実の患者さんにインプラントを施したのは、

彼此さかのぼること、2004年だ。

 

私の世代は大学のカリキュラムに、まだインプラントが組み込まれておらず、

卒後の研修でしか、実際のインプラントは学べなかった時代だ。

ちょうどその頃勤務していた歯科医院が、

若手勤務医の育成には非常に力を入れていて(特にインプラント)、

当時まだ若かった私も、その波に乗って、色々と経験を積むことが出来た。

(しかもまだ、インプラントバッシングの時期がやってくる前だったこともあるし・・・)

 

今でも、人生初めてのインプラントケースと、その患者さんの事は鮮明に覚えている。

初めてなのに、いきなり3本インプラント埋入ケースだったから特別なのかもしれない。

 

60歳間近の会社の重役の方で、とても感じのよい紳士でハンサムな男性だった。

あの時あの人はどうして、いかにも経験の浅そうな、若いしかも女性の歯科医師に、

インプラントを3本も埋入する手術を任せる事が出来たのか、

今になって振り返れば不思議である。

 

私がシンガポールに来る前その医院を退職するまでは、

その方はずっとインプラントのメインテナンスに通い続けてくれた。

でも、初めての症例なのに、とても安定したインプラント状態をその間保ってくれていたことは、

私としても非常に嬉しい事であった。

今もその方がお元気で、そしてインプラントが十分に機能してくれている事を心から願っている。

 

 

さて、私の患者さんのインプラントケースとは離れ、

私の口の中に実際に入っている私自身のインプラントであるが、

これはどうも安定した状態でないのは、このブログでも何度か言及してきている。

 

上述した初めてのインプラント患者さんを初め、

私のインプラント患者さんの他多くが、安定した経過を2年やそこらは確実に辿ってきているというのに、

私の場合には、2年足らずでインプラント周囲の骨がかなり溶けてしまい、炎症を起こしてしまっているとは、

なんとも私自身歯医者として、切ない事実である。

 

インプラントの勉強を基本からもう一度学ぼうと思ったのも、実はこれが理由の一つだ。

なぜなら、ほとんどのインプラントケースが上手く経過している中、

普段ついつい軽視したり忘れたり、またはまだ知らない重要な事項がまだまだ沢山存在すると思うから。

それに、私の患者さんには、私のような思いをインプラントでして欲しくないと、切実に願ってもいるから。

 

 

ところで、日本にも、世界レベルで優秀なインプラント医は沢山いる。

しかも、それら講師陣に日本語で学ぶと、

聞いたこと全てがスムーズになんの不自由もなく理解できるのだろうれど、

それでは、今の私には物足りない。

もっと、やりがいという刺激を感じるレベルが、私には合っていると思う。

 

だから、日本の若手歯医者さんに向けても強く言いたいが、

大学を出てライセンスを取得した後は、

なるべく早いうちに、日本外で、世界共通の言語、英語の環境下にて、

その道(歯医者の場合は歯科学)を更に追求していって欲しい。

日本は人口126億の、世界で11番目に多い国だが、

井の中の蛙だけでは終わって欲しくないなぁと切実に思う。

 

国外へ出たことのない歯医者でも、すごく腕の良い歯医者は日本には沢山いるだろうし、

また、日本にずっと住むから英語が喋れても無意味だ、なんていう人もまだいるだろう。

 

でも、私自身はそれを良しとは思わないので、

上述の通りアドバイスしているのだ。

 

 

そうそう、冬休みの事になるが、

そんな私の調子悪いインプラントの件で、ドイツの尊敬する世界のトップデンティストの一人のところへ、

コンサルテーションを受けに行く予定だというのは、以前にちらっと書いたと思う。

インプラントネタ続きで、次回あたりはこれについて書けたらと思っている。