今日は、基本の虫歯治療のご紹介です。
小さな虫歯だから、
どこで誰がやっても同じよ~。
なんて安易に思ってしまいがちですが、
いやいや、実はそうではない!!
小さな虫歯の治療でも、
それがきちんと治療されていなければ、
将来歯がボロボロになっていく、
悪のスパイラル
の始まりとなってしまいます。。。
だからこそ、
小さい虫歯の治療でも、
きちっとした精密な確かな治療を受けておくことが、
とっても大切になってくるのですね~。
では・・・、
そんなごくごく基本の小さな虫歯治療をご紹介!
一見これくらいなら、経過観察程度の初期虫歯?!
で片づけられそうな裂溝部限局の小さな虫歯。
少しその入り口を削って拡大すると…、
やはり、虫歯は下層にまで侵蝕しているようですね。
黒いレイヤーの存在が、透けて見えますね。
その部分をさらに、超音波の振動により慎重に除去していくと…、
やはり、下層の象牙質にまで、虫歯は侵蝕していました。
そんな部分は、ボソボソとした軟らかい状態になってしまっています。
こうしたところは必ず取り残しなく、根こそぎ除去していきます。
そうしたボソボソした汚染象牙質が除去されました。
するとこんな感じ。
もう少し拡大すると、
色がまだ黒っぽい部分がありますが、
そこは、汚染されてボソボソとなってしまう前の、まだクリーンな状態の象牙質なので、
これを取る必要はありません。
そして、上の写真を見ていただければわかるように、
削る必要のないクリーンな部分は、
絶対余計に削らないようにと、
細心の注意を払いながら慎重に削っています。
だから、こんなにも、小さい穴がいっぱいな状態に。
保険治療などにより
ガーって一気に削ってしまえば、
それだけ治療時間は短くてあっという間なのでしょうけれど、
でも、ここまでクリーンな歯の部分を選別して残すことはできません。
きっと、削る必要のないところも大幅に削られて、
どっかりとした大穴があなたの歯には出来てしまっていることでしょう。
そして最後に…、
その上から緊密に、隙間や段差なく詰めてあげます。
つまり、歯の絆創膏をつけて終わりですね。
これもつるつるに磨き上げてあげると、
見た目も艶が出るし、舌触りもよいし、
そして、細菌の付着も予防できる!!
ハイ!
以上が、理想的な小さな虫歯治療!!
でした~
詰めてしまえば見えないから…とか、
お口の中はなかなかじっくり見ることが出来ないから…とか言って、
適当な治療しかされていないことだって、意外とあるのですよ。
例えば、虫歯の取り残しとか、
もしくは、削らなくてよい部分まで雑に削られ過ぎとか・・・!?
確かに患者さんにとっちゃ、
お口の中で何をされているか、また何が起こっているか
なんて、わからなくて当然だけれど、
でもそこを、
歯のプロとしての立場を悪用したりするんじゃなくて、
歯のプロとしての尊厳を気高く持って、
自分だったらこうされたい!!!
というような治療だけを、
患者さんに提供すべきなんじゃないかな???
と思うのだけどな~
しかしながら、
拡大鏡使いながらこうした繊細精密な治療をすると、
もうそれなしでの治療なんて、すべてが大雑把過ぎる~!!
てくらいに思えてしまい、
拡大鏡なしには治療なんて出来なくなってしまいますね。
しかしながら、
細部まで見えすぎるので、
几帳面な私は余計いろいろな細部にまでこだわり過ぎてしまい、
正直、お口長時間開けてなきゃならない患者さんだって疲れるだろうし、
私も非常に疲れてしまう!!!
でも、私自身、自分の信念を妥協した治療は提供したくない性分だし、
こういう治療を望む患者さん限定になるかもしれないけれど、
そういう方には、これからもどんどんこうした治療を提供していこう~
Love & Protect Your Teeth