根管治療は、とっても大切な治療の1つなのにもかかわらず、
お粗末な根管治療で終わられているケースが実際に多々あります。
特に、日本の保険診療の現場では、
根管治療をきっちりと行っている歯医者は、
正直言うと少ないのかもしれません。
そう言えば、昔とある人にそんなことを言うと、
その人、日本で通っている普通の保険の歯医者さんに、
「根っこの治療は保険でしたくないので、自由診療でやってください。」
などとその歯医者に言って、
多少多めの費用を支払って、自費扱で根管治療をしてもらったんだそうな。。。
う~ん。。。
私からしてみれば、これってナンセンスとしか思えなんだけれどなぁ。
同じ歯医者に実費を払って保険治療外扱いで根管治療を行ってもらう?
でも確かに、施術にかける時間にお金を支払っているのだ・・・と考えれば、
それなりにベターな根管治療は期待出来るかもしれないが、
私歯医者の立場から言うと、
時間をかけたからと言って、だから完璧な根管治療が出来ているとも限らない。
そもそも、
根管治療って、
歯医者の経験とかスキルとか、
もともとの手先の器用さとか
忍耐強い性格とか・・・、
にとても左右される治療だから、
お金でその分長い診療にかける時間をかけてもらったとしても、
もしその歯医者が、根管治療の上手な歯医者じゃなければ、
正直あまり意味がないんだけれどなぁ・・・。
そうなんです!
根管治療ってやはり、上に書いたように、
経験・スキル・器用・性格といったような、
それを施術する歯医者自身の、
センス・実力に大きく委ねられる
ものなのですね。
分かり易く言うと、
インプラントは上手でも、根管治療は下手。
クラウンやブリッジの形成(歯を削ること)は上手でも、根管治療は超苦手。
・・・という歯医者も実際には結構いるという事。
要するに、私が強調したいのは、
根管治療は、
根管治療を得意とする歯医者に
やってもらうべし
ということ。
なぜなら、
最初の根管治療の出来不出来で、
ほ~んとうに、将来のあなたの歯の存続は
大きく変わってくるから
余談ですが・・・、
昔勤めていた歯科医院の院長が、それはそれは根管治療が下手だったようなんです。
私は直接院長の診療を見ることがなかったので、ある時点までは知らなかったのですが、
院長不在時の代診で、院長の患者をたまたま診ると、
パーフォレーション(歯の内部を間違って削り過ぎられること)をされている患者さんが普通にちらほらいたり、
また、衛生士や助手たちが、院長のあの根管治療ではヤバい・・・なんて言っているのを耳にしたり。。。
すると、私も大体事情が分かってきて、
挙句の果てには、その院長の奥様が
「そうなんです…、本人も根管治療が苦手で苦手で・・・と普段から申しておりますの。」
なんて私に言い訳をする始末・・・
これは、根管治療を苦手とする歯医者も普通にいるよ、
という、一つの事例として取ってください。
保険治療の現場では、
医療報酬がもともと低いので、
どんなに根管治療が苦手な歯医者でも、
あまり責任という義務を強く感じることなく、
適当に短時間で根管治療を行ってしまうものだから、
だから、こんな
そして、こんな、
最悪な根管治療となってしまうのですね。
↑特にこれは、パーフォレーションまでされているという、至上最低レベルに近い根管治療。。。
では、どうしたら、
根管治療の得意な歯医者を見分けられるか?
というところなんでしょうけれど、
それは、
クリニックのウェブサイトとかに、堂々と
自費の根管治療を強調しているところ。
これは、一つの手がかりになると思います。
なぜなら、根管治療はもともと視野の狭い複雑な治療だから、
この治療を大々的に売り出しているクリニックは、
それだけ自信があるから出来る事なのだ、と思っても差し支えないはずです。
それプラス、
日本でよくお目にかかるのは、
米国での根管治療の専門コースを受けて、根管治療の専門医となっているところ。
これはさすがに一番信頼できるのではないでしょうか?
このように、
もし患者さんご自身で単独でそうした歯医者を探すのであれば、
クリニックのウェブサイトにそうしたことが書かれているところに行ってみるのは、
有効な一つの手立てかもしれませんね。
また一方で、
患者さんの大切な歯を、大切に真摯に思ってくれる歯医者ならば、
たとえ普通の街の開業医さんでも、
その歯医者が根管治療を苦手だなぁと思っているのならば、
その医院には、常勤/非常勤の根管治療担当医が勤務していて、
難しい根管治療はその別の勤務医が治療してくれるたりしますよ。
もし、根管治療担当医がその医院にいない場合には、
別の根管治療の上手なクリニックに行くよう、紹介してくれたりもします。
それなら、あなたの根管治療のレベルはまずまずokでしょうね。
ところで、
今私が上に書いたような根管治療の場合には、
保険治療ではなく、ほとんどが自由診療になると思いますので、一応念のために書いておきますね。
最後に、
もし、そんな高い費用を根管治療に支払う余裕なんて毛頭ない!という方は、
やはり保険治療を頼るしかないのですが、
少しでもクオリティーの良い根管治療をと望まれるのであれば、
公立の病院歯科か大学病歯学部病院などがお薦めでしょうか?
街の、保険適用一般開業医は・・・、
根管治療においては、特に本当に、大きく当たり外れがあると思うので、
もうそれは、あなたの運次第!としか言いようがないかもしれません。
でもね、一応書いておきますと、
保険治療といえども、きっちりとした根管治療を患者さんに行っていた、未だ若い歯科医師だって沢山見てきましたし。。。
一方で、上に書いたような根管治療を苦手とする院長のような例も沢山あるわけでしょうし。。。
う~ん、
だから、もし保険治療で一か八か・・・、なんていうリスクを払いたくないのであれば、
やはりここは、自費治療でいってみられることを、お勧めするかなぁ。。。
因みに、
私自身がもし、今奥歯の抜髄や複雑な再根管治療を必要としているなら、
私なら迷わず、保険診療での治療は避けます。。。
いや、その前に、
そんな状況に陥りたくありませんが・・・ってね。
そうです、
皆様も、そういう状況に陥らないようにすること、
つまり、大きな虫歯を作り根管治療を必要としないように普段から気をつけておくことが、
最も大切なことかもしれませんね
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