五目焼きそば♪
なるほどなるほど
麺が焼かれて焦げている
あちち!
ぺっ!
あまりの熱さに吐き出したのです
彦一と閻魔様
むかしむかし、彦一と言う、とてもかしこい子どもがいました。
その彦一も年を取っておじいさんになり、とうとう死んでしまいました
死んだ彦一が目を覚ますと、目の前に地獄のえんまさまがすわっています
(しまった! ここは、地獄じゃ)
だけど彦一は、少しもあわてません
彦一は死ぬ前に、黒ざとうと、白ざとうと、トウガラシの粉を入れた三段の重箱をひつぎに入れるように言い残したのです
彦一は重箱を開けると、中の黒ざとうをおいしそうになめはじめました
「こら彦一、しんみょうに、おれさまのさばきを受けい
・・・やや、そこで、何をなめているか」
えんまさまが大目玉でにらみつけると、彦一はニッコリ笑って、
「これは、とてもうまい物です。ちょっとだけ、えんまさまにも差し上げましょう」
と、黒と白のさとうを出しました
「うむ、すまんの。・・・ふむふむ。なるほど、これは確かにうまい。・・・うん? その下の段には、何が入っておる?」
「では、これもなめてください」
彦一が差し出したのは、まっ赤なトウガラシの粉です
えんまさまはチョイとなめて、すぐに吐き出しました
「ペッ、ペッ! 何じゃこれは! 口の中が、火事になったようじゃ」
すると彦一は、とぼけた顔で言いました
「えんまさま、この赤い粉は、ひと口なめれば辛い物。一度に食べればうまい物です。食べる時は、一度に飲み込まなくてはいけません」
「そうか、では、はやくよこせ」
えんまさまは重箱いっぱいのトウガラシの粉を、大きな口を開けて一口で飲み込みました
するとお腹の中が大火事になり、口や目から火をふきました
「あちち! これはたまらん! もうたまらん!」
えんまさまはドタバタあばれると、はだかになって水をかぶりにかけ出しました
「では、わたしはこのすきに」
彦一はえんまさまが脱ぎすてた衣に着替えると、外へ飛び出して何も知らない子オニたちに言いました
「おほん! わたしは、えんま大王であるぞ。天国まで用事があるので、すぐにカゴを用意しろ」
「はっ、ただいま!」
子オニたちは急いでカゴを用意すると、彦一を天国まではこびました
こうして彦一は、天国でのんびり暮らす事が出来たのです
おしまい


