私は、9月20日の日曜日、京都まで講演を聴きに行っていました(^_^)
「京都で女性ならではの生きづらさを考える」
という、京都市主催のイベント。
自殺予防と自死家族支援のためのシンポジウムです。
基調講演が、臨床心理士の信田さよ子さん。
アダルトチルドレンや、毒親についての著書で有名な方です。
わたくし、この方の大ファンで！！
お会いしたくてすっ飛んで行きました。
サインしてもらえて、天にも昇る気持ちでありました(*´∀`*)
精神科医、婦人科医、社会復帰支援相談員の方など、
様々な立場の女性が、追いつめられる日本の女性の現状についてお話して下さるのです。
日本の女性の自殺率は、諸外国の中で第３位なんですって。
（ちなみに男性は、第６位）
豊かな国のように見えて、女性にとっては、とても生きづらい国なのでしょう。
男性の悩みは、第一位は仕事の事。
ですが、女性は人間関係、特に家族の問題を
複合的に抱え込む傾向にあるんです。
女性が自殺を選ぶ時、原因はたった１つではありません。
家族との死別、育児の悩み、介護疲れ、DV被害・性虐待、
身体疾患、統合失調症・認知症等、職場の人間関係の悪化、
家族間の不和、失業・就職失敗、生活苦、うつ病、
など、平均して3.5個の危機要因を抱え、
自殺に至るまでの平均年月は、8.1年というデータがありました。
（ちなみに男性は3.8年なんだそう。女性は忍耐強いのでしょうか…）
言い方を変えれば、8.1年猶予があるのです。
そして最初の数年は、きっと自殺なんて思いも寄らぬ事なのです。
この年月の間に、何らかのアプローチが出来れば、
女性の命を救う事が出来るかもしれないという事です。
心身の不調を抱えて、当院に訪れる女性の背後にも、
上にあるようなお悩みが隠れている事は非常に多いです。
私は鍼灸師という立場から、お身体へのアプローチが主ではありますが、
この背景というものについて、いつも敏感でありたいと思っています。
男性は他者への攻撃性を示しがちな性質ですが、
女性は攻撃性を自分に向けがちで、
理不尽な状況にあっても、自分が悪いのだと、
個人の問題に落とし込む事が多い印象です。
そして、大変な状況にある方ほど、
「もっと辛い人もいる。辛いのは私が弱いから」と考えるのです。
苦悩の度合いは人と比べるものでは絶対にないのに。
そういう視点は、「個人ではなく、構造や社会の問題」と
切り替えなければいけません。
そして、しっかり休養を取り、身体を労らなければいけません。
「そのお手伝いの一環を、私も担っていきたい」と、気持ちを新たにしたイベントでした。
死にたいという気持ちは、裏返せば、生きるのが辛いという事。
辛いと思うほどに大変な状況を、一生懸命生きている、という事です。
それは、弱いからではなく、強く立ち向かおうとするから、
様々な物にぶつかり、傷つき、生まれる気持ちなのではないかと、私は思っています。
だから、もしそんな気持ちが生まれたとしても、
自分を責める必要は、決してないのです。
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