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ありがとうございますピンクハート


30代後半の主婦ホイップと申しますおねがい


2023年に建売住宅を購入。

夫と娘(1歳)と3人で暮らしています飛び出すハート


ごく普通の暮らしですが、

「日々や家族を大切にしたい」

という気持ちからブログを綴っていますクローバー


インテリアや日常

美味しいものや季節のこと…

ごちゃ混ぜですが

自分の楽しいこと中心に書いていますキラキラ

たまに悩みもあり。


そんなブログですがよろしくお願いします照れ



こんにちはおねがい



図書館で借りた太宰治の「女生徒」。

こちらは短編集で、14篇が収録されています。


今日はその中から「燈籠」の感想を書いていきたいと思いますキラキラ


子供の読書感想文みたいなものになりますが、微笑ましく読んでもらえると嬉しいです照れ


※ネタバレありますので注意してください。

※長いです驚き時間のある方、興味のある方を推奨します。





「燈籠(太宰治/著)」の簡単なあらすじ。


貧しい下駄屋の一人娘さき子が主人公になります。

今年24歳になるというさき子。


母親は地主の妾(愛人)だったけれど、さき子の父親のところへ行ってしまうんですね。

で、産まれたさき子。だけど地主にも父親にも顔立ちが似ていない。

だけど父親はさき子をちゃんと可愛がっています。

しかしこの一家はそのような背景があるゆえ、町では浮いた存在です。


この時代の24歳はいい歳の扱いだったようですが、さき子はまだ独身で男性と縁遠い。


家族はみな気は弱いけどお互いにいたわりあって暮らしていました。


さき子はあるとき眼科の待合室で、たまたま出会った水野という5歳年下の男子学生に恋をします。


水野は生まれは良い家だったけれどいろいろな事情によりみなしごでした。

さき子はそんな水野を「私が助けなきゃ!私が守らなきゃ!」と思ったようです。


水野は友人と海に行く約束をしたけれど水着が無いとさき子に言います。

さき子は水野に恥をかかせたくないと思い、近所のお店で男の海水着を1枚盗んでしまうのです。


しかしすぐに見つかり交番に連れていかれます。


「これで何回目だね?」とニヤニヤしながら言う警察官に対してさき子は、

「私はずっと真面目に生きてきた!たった1回、安い水着を盗んだぐらいで何だというのか!世の中にはもっと悪いことをしてものうのうと暮らしているやつらがいる!水野さんが牢に入れられなければそれで良い!私は水野さんを立派に仕立てあげるのだ!私を牢に入れてはいけません!私を牢に入れてはいけない…」と気が狂ったように言います。

そんなさき子を見て病人の扱いを受けたのか、さき子はわりとすぐに釈放されました。


しかし自宅に戻ると家の周りをみなが面白がって見にくるし、新聞には「万引きにも三分の理」なんて書かれる始末。

しばらく店を閉めきりこもっていました。


極めつけは水野からの手紙。

「さき子さんは教育が足りない。人間は学問がなければいけません。先日友人と海水浴に行き人間の向上心について話し合いました。さき子さんも罪を償い社会に陳謝するように。この手紙は読後必ず封筒ごと焼却のこと。必ず。」というような内容。


さき子は水野がもともとはお金持ちの育ちであったことを思い出します。


一日一日が過ぎていき、気が滅入っていけないと父親は部屋の電球を明るいものに変えました。

親子三人明るい電灯の下で夕食を食べます。

母親は「まぶしい、まぶしい」とはしゃぎ、さき子は父親にお酌をします。

自分たちの幸せとは、所詮、このように電球を変えることくらいだけど、でも不思議とわびしくはならず、このつつましい幸せが胸に込み上げてきたさき子。

覗くなら覗けば良い、私たち親子は美しいのだと。





私の感想です(個人的な解釈や感想になります)。


私はこの話をさき子の「気付き」の話だと思いました。


自分や家族は気が弱く、生き方も上手くない。

多分さき子はそんな自分たちを恥ずかしく思ったり哀れに思っていたのではないかな。


だけど、万引き事件や水野からの手紙によって、世間や頭の良い人間の冷たさをこれでもかと感じさせられたわけですね。


でも自分の家族は変わらず優しくて、万引きをして警察から釈放されたときにも父親は「ぶたれなかったか?」と聞くのみで、父も母もさき子を責めたりしない。


自分たち家族は頭が良くないけれど、でも、家族で支え合う優しい人間たちで、さき子は「自分たちはこれでいいんだ。自分たちには清らかな心があるんだ。」と気付き、生き方が定まったような、きっと心が楽になったのではないかと思いました。


これは、ある意味では、「自分や家族は世間から見てやはり少し恥ずかしい人たちなんだ」ということの再確認でもあったのかもしれないけれど、でも、万引き事件をきっかけに世の人間たちの下卑た部分を見たことで、逆に自分たちの長所が見えてきたのではないかと思います。


人間って、持ってうまれたものや家柄など、綺麗事抜きで言えばやっぱり差がありますよね。

「どうせ自分は何やっても無駄だ」と最初からあきらめてしまう必要はもちろん無いし努力して良いほうに変わる人たちもいますよね。

でも、自分たちをありのまま受け入れて、持ってうまれたものの中で幸せを見つけて生きていくというのもひとつの生き方だなと思いました。


華やかな幸せではないけれど、明るい電灯の下で家族で仲良く食事をするさき子。

「ここが自分の世界の中心で良いんだ」と、慎ましい幸せを大事にする人生に迷いがなくなったのではないかと思います。


というか、「自分たちは家族で支え合うしかない」という消極的な結果なのかもしれないけれど、それでも、さき子の気付きであることに変わりなく、さき子はそれまでずっとグラグラしていた自分のイメージが定まってきたのではないかな。


若かりし頃にはじめてこの話を読んだときは正直私は結末に寂しくなりました。

万引きの前科持ちになってしまって、恋した男性には振られるし、さき子はこの先どうやって生きていくんだろう?

父や母もずっと生きているわけじゃない。

さき子が心配になってしまったんですね。

はっきり言って、このままではさき子はずっと独身で、父母は先に亡くなり、さき子はひとり老いていくような未来しか見えなかったから。

でも、今改めて読むと、さき子の生き方が不器用なのはまあ仕方ない。

家族みんな生き方が上手くないのだから、さき子もそうなるよね。

水野と出会わなかったとしても、さき子はずっとくすぶって生きていただけの気がする。

だったらある意味、万引き事件をきっかけに吹っ切れて良かったのかなという気持ちになりました。

もちろん万引きは犯罪なので絶対にダメですが、今後はこのようなことは二度と繰り返さず、さき子なりに幸せを見つけて生きていって欲しい。

いつか優しい男性と出会って幸せになれたら良いなと思ったりしました。

さき子は優しい家族がいるだけでもまず幸せだと思うし、家族仲良く暮らしていてほしいな。


私の感想をまとめると「自分を知って自分を受け入れるのって大事だな」です。





感想、長くなっちゃいました不安


ここまで読んでくださった方いましたら、ありがとうございますキラキラ


的外れなことを言っている部分もあるかもしれませんが、私個人の解釈や感想なので、ご容赦ください。


こうやって感想を書いてみるとやっぱり難しいですね。

書きたいことがあっても、それを文章化したり組み立てるのが難しい。

読んでくれている人にできるだけわかりやすくしたいし、あらすじを伝えたいし。

作家さんたちってみんな頭が良いんだなぁと改めて思いました。(小学生みたいな感想泣き笑い)


でも楽しかったので、時間があればまた本の感想を書いていきたいですキラキラ




スタバでアメリカンワッフル飛び出すハート




それではまた星