新宿は豪雨だと聴いていたが、見上げれば快晴である。

青く冷えていく東京。
イヤホンを外せば街の音が雨のように打ち付ける。

一人一人の一歩一歩が水滴のように地面を打っている。確かに豪雨だ。

聞き慣れた足音もかき消されるだろう。

駅は人々を飲み込んだり吐き出したり、大きく息をしている。

呼吸に逆らって直立を貫いているのも居心地が悪くなったので少し離れることにした。






駅前の喧騒を離れ、公園へ。

ベンチに寝転がり、録音した駅前の音を聞く。

天気雨のようだな。
嫌いじゃない。






目を覚ましたときには辺りは薄暗くなっていた。

まさか寝てしまうとは。

夜の新宿には虹が架かる。

とても華やかで鮮やかだが、趣きに欠ける。

朝には幻のように消えるであろう新宿の鮮やかな夜景を颯爽と渡っていく人々。

叩いて確認などせずに渡っていく。






何処まで行っても付いて来そうな虹を振り切るために友人の家に逃げ込んだ。

公園で寝ているのを確認しておいて一人で帰る冷たい友人である。

「夕飯が出来たから起きろ!」と電話をくれる優しい友人である。






東京は人と人を遠ざけたり近付けたり迷わせたり導いたり、大きく息をしている。

眠ることはない。






寝かしてもくれない。






今日のプレイリスト
群青日和 / 東京事変
新宿駅周辺の音(昼)
閃光少女 / 東京事変
新宿駅周辺の音(夜)

今のBGM.
幸福論 / 椎名林檎
落日 / 東京事変
あおぞら / 椎名林檎
手紙 / 東京事変
透明人間 / 東京事変
夏の残り火は小さく水面を揺らして消える。
景色が波打っている。

波の上を駆ける。

ころころ変わる景色に合わせて気分も変わる。

ころころ変わる気分に合わせて景色も変わる。

今夜の月は明るく大きい。

大きく息を吸って背伸びしたくなる。

そんな十五夜。






香川に行ってまいりました。

来月は東北に行きます。

再来月は日本を出るかも。

生きてる限り旅しよう。

面白くするのは自分自身だ。

ころころ変わる場所ところころ変わる一緒にいる人々。

変わらないものであろう。

いつもより明るく大きい日もあるし、身を隠すこともあるけどね。






ちょっと酔ったな。

まだ少し線香花火の香りがする。

BGM.
Frederic Chopin 『夜想曲集』
僕が旅に出る理由はだいたい100個くらいあって…僕には旅に出る理由なんて何一つない。






一人で大阪に行ってきた。

時間の流れるスピードが違った。

イヤホンを外した瞬間に世界が動き出した。街の音が雨の音とともに飛びかかってくる。

その流れに身を任せているといつか道頓堀に飛び込むことになるのかもしれない。






帰りの電車でイヤホンを耳に入れたときに自分が流されていたことに気付く。

あの激流を忘れないようにしたいな。






次は時間が止まったような体験をしたい。

すごい勢いで時間を戻るのも悪くないな。

振り切れたい。

どちらの良さも悪さも見えるから。

目まぐるしく変化する日々を目まぐるしく変化しながら過ごしたい。






そんな夏と秋を行き来している今日この頃、春が二階から落ちてきた。

昨日大阪から帰ってきてから今日までゆっくりと勢いよくひたすら映画を見続けていた。

天然コケッコー
重力ピエロ
チャーリー
潜水服は蝶の夢を見る
パプリカ
イノセンス

蝶の夢を見たい。

蝶に夢を覗かれたい。

深淵をのぞくとき、深淵もまたこちらをのぞいているのだってね。

さて、どこへ行こうかしら。

またね。






BGM.
ハイウェイ / くるり
リバー / くるり
言葉はさんかく こころは四角 / くるり
Don't kiss me goodbye / Ultra Orange & Emmanuelle
白虎野の娘 / 平沢進
夕暮れ、ありとあらゆるものから暖かな色が溶け出して景色を染め上げていく。











手を繋いだ親子は楽しげに会話をしながら見つめ合ってほほ笑んでいる。


その後ろを歩いていた高校生が隣にいる彼女の手を握る。
彼女は嬉しそうな笑顔を投げ掛け、彼は前を向いたまま照れ笑いを浮かべている。


若いサラリーマンはコンビニの袋片手に眩しそうな顔をしながらも目を開いて真っ直ぐ前を見ている。


小学生達が別れの挨拶とともに散り散りになっていく。
また明日!という疑いようのない言葉があたりに響く。











緩んだ口元を悟られぬよう下を向こうとしたその人と目が合った。


一瞬はっとした顔をしたが、すぐに表情はくずれ、恥ずかしそうに笑いかけてくる。


信号が青になり、すぐ隣を心地好い風が吹き抜けた。











振り返ると夜の始まりがそこまできていた。


僕は取り残された夕暮れの香りを吸い込んで夜の街に飛び込む。











夜の空には溶け出したものたちが輝き出す。


願わくば降り注ぐ光となれればと願って毎日目を閉じるんだ。



おやすみ。











今日の読み物。
『プラネタリウムのふたご / いしいしんじ』
『若きウェルテルの悩み / ゲーテ』


今日のプレイリスト。
三日月サンセット / サカナクション
ワールズエンド・スーパーノヴァ / くるり
リトルグッバイ / ROCKY CHACK
星屑サンセット / YUKI
うれしくって抱きあうよ / YUKI
ばらの花 / くるり feat.小田和正
身体は一つ、感情は七つ、だけど気分は無数。


『頭 / Michita feat.あるぱちかぶと』


衝撃的に暴力的に猟奇的にすべてを飲み込んでいく。


その充実感は語り得ないし数え切れない。











昨日は超光速で広がり続ける様な素敵な一日だった。


今日はスローモーションで溢れ出していく様な素敵な一日。











濃厚で溶け出してしまいそうな優しい香りがすべてを包み込んでいく。


集合は別の何かを形成している。


普段は見えないものを見せてくれるよ。


その景色がいつまでも金ぴかであれと願う。


過去と今を、昨日と今日を、朝と夜を並べて、その間で思う。











今は雨香る夜風の中で無数の気分と遊ぶ。


おもしろきこともなき世をおもしろく
すみなすものは心なりけり


今夜も愉快だ。


今夜は何を唄う?











今夜のプレイリスト
Stay Gold / Hi-STANDARD
ばらの花 / くるり
Re-Re-華香るある日 / クラムボン
Re-雨 / クラムボン
頭 / Michita feat. あるぱちかぶと
今、透明か / ACIDMAN
新利の風 / HUSKING BEE


明日は何して遊ぼうかな。
春、清々しく荒々しく猛々しく優しい風が渦巻く季節になりました。


芽吹き、花咲く植物達が大地を強く抱く。


見えているのはごく一部だ。


春の月始めに普段は埋もれている部分を見つめる風習が日本にあってよかったと思う。


嘘みたいな出来事と嘘に溢れた日、4月1日、エイプリルフール。


俺は俺を騙す事なく生きていく。











4月1日、未知の世界に飛び込んだ人は戸惑いや疑いの中にいるかもしれない。
信じられないような世界にたじろいでいるかもしれない。


それは当たり前の事なのかもしれない。


なんせ一年で一番嘘だらけの日だからね。


朝になれば現実が目の前に広がっていると思う。


少しは嘘を引きずっているだろうけどね。


ただ4月1日以上に嘘に溢れた日は来年まではないだろう。


底は見えてるだから恐れる事はないのかもしれないな。











そんな嘘みたいに現実離れした一日、皆様は楽しめましたでしょうか?


夢を見るなら楽しい方がいいね。
夢から覚めても夢見れるようなね。


今は夢と現実との間、明日の自分に出来る事を考えている。


答えが風の中にあるのならば、ただ吹かれているのではなく、自ら風をあつめればいいのだろう。


本当は居ても立っても居られないだけ。


蒼空を翔けたいんです。


明日晴れればいいな。











再生履歴.
YUKI『うれしくって抱きあうよ』
スピッツ『とげまる』
LOST IN TIME『ロスト アンド ファウンド』
安藤裕子『大人のまじめなカバーシリーズ』
Mogwai『Hardcore Will Never Die,But You Will...』
I'll / L.E.D. feat.原田郁子
POISON~言いたい事も言えないこんな世の中は~ / 反町隆史
Like A Rolling Stone / Bob Dylan
Blowin'in the wind / Bob Dylan
風をあつめて / はっぴいえんど
久しぶりだと感じるのは忘れていた期間が長いからではないかと思った。


忘れているというと少し語弊があるかもしれない。
僕らは久しぶりを信じている。
もしくは警戒している。


可能性という物に躍らされる。


ならばどんなダンスを踊ろうかね。











最近は平穏で素晴らしい日常と突拍子もなく美しい激情の中にいます。


平穏は騒がしく激情は静寂が付き纏う。


先日、思い付きで行った京都でそれを強く感じた。


何をしに行ったかというと、本気で観光客をやりに行った。


移動中のBGMはSound Of Musicの劇中歌My Favorite Things(邦題『私のお気に入り』)だ。
『そうだ 京都、行こう』のキャッチコピーでお馴染みのJR東海のCMで使われてる曲ね。
個人的にはJAZZアレンジされている方が好きだ。John Coltraneとかね。
Outkastのやつも攻撃的で好き。
My Favorite Thingsだけ聴いているわけにもいかないのでOutkastから攻撃的な流れでカゲロウにも手を出した。


京都には意外とジャズが合う。
平穏で素晴らしい日常があると思えば突拍子もなく美しい激情がある。


大事なのは旅の気分を損ねない事と街の空気を意識できる事。


話を大きくするならば、歴史という物もそうやって出来上がってきたのだろうと思う。
人と慣習とでね。


話を大きくする必要はないのだけれど、物事を同じ距離で見続けるのは苦手なので仕方ない。


近づいたり遠ざかるから面白いのだ。
なんなら見ないという選択肢もあるだろう。


今回の旅で印象に残ったのは三十三間堂、竜安寺の石廷、金閣銀閣、祇園の街、観光客などたくさんあるが、清水寺の随求堂胎内めぐりと夜の山道での豪雨は異質な物だった。


日常を感じている感覚を奪われるというのは同時に普段は埋もれて忘れかけている感覚を呼び覚ます。


生きてるって感じだ。
数年前まではいつでも感じてたのにな。


良い旅だったな。
忘れないようにしよう。












両耳を掌で押さえると自分の音がする。


忘れないようにしよう。
今夜は本当に月が綺麗だ。


これでは言葉は宙に舞う。











宙を舞っている間に夜は終わる。











そして気付けば秋だ。


秋はいい。


秋は穏やかだ。


山の中にある人気のない小さな湖でベンチに腰掛けて秋色に染まった山とそれを写す水面を眺めてぼーっとしたい。


去年、無計画旅行の末に辿り着いた場所は秋の最高地点となった。
今年も目指そうかな。











その前に少年時代を聴いていこう。


高校のときに合唱コンクールで歌った曲でもあるが…井上陽水以上にこの曲を歌い上げることなど出来るはずもなく、クラスの女子は泣いていた。
その光景を眺めながら僕は『少年時代はやっぱり名曲だな』と、しみじみ感じていたのを覚えている。


少年時代は僕の中では何かが終わる寂しさ、切なさが詰まったエモーショナルな曲なのだ。


つまり、心底正直じゃなかった高校時代の僕は『少年時代はやっぱり名曲だな』と、寂しさと切なさを自分自身に伝えようと精一杯の努力をしていたのだろう。


エモーショナルなだけであり、決してネガティブなイメージを持っていたわけではない。
『終わっちゃったなー』ってね。
懐かしさにも似た感覚だ。
過ぎ去ってしまったのだ。


秋というのもそういうものだと思っている。
エネルギッシュな夏の余韻に浸りながら少しずつ落ち着いていく。


秋の最高地点とは夏の残り火が消えた瞬間なのかもしれない。


秋を直視した瞬間。


他の全てが必要ではなくなるような一瞬は他の全てが必要ではないと思えるぐらい幸福なものだ。











本当に綺麗な月の前ではすべてが霞む。


それよりも綺麗なものがあるなら「今夜は月が綺麗ですね。」と口にするのも悪くない。
冬の寒い日

大都会の真ん中

広い公園

人は少ない









ベンチに座り聴くSigur Rósはとても心地好い。


空気がより一層澄んでいくような気がする。


都会の焦燥感から解き放たれる。


自然の中で聴くのもいいが、
人工物と自然の対比する空間で聴くのもいい。


砂漠にあるオアシスのような夢のような現実に僕を引き込んでくれる。


遠くにそびえ立つ高層ビルがより遠く感じ、空が近くなる。


視界に入る人々や生き物達、植物までも生き生きとしているように感じられる。


大きな話をすれば地球が回っているのを感じる。
生命の営みが愛おしい。


そんな書くのが恥ずかしいことを思わせる壮大さがある。


透き通った生命力。


研ぎ澄まされ洗練された繊細な音だけれど危機迫る緊迫感は感じない。
一点を突き詰めていくのではなく、音が重なり大きく広がっていく。
壮大だけど、生命からは離れない。


都会では忘れがちなことを思い出させてくれる。









公園のベンチでアイスランドという土地を想う。


厳しい寒さ、冷たさの中だからこそ見つかる温もりというものがあるのだろう。


温室のような環境の中でもそんな感覚は持っていたい。


アイスランドには行ってみたいけどね。
やっぱり想像だけじゃ確かなものは得られないからさ。


良い経験ならいくらでもしたい。


良い想像ならいくらでもしたい。


悪いことはしたくもない。


良いと思ったことしかやらないつもり。


その判断基準は僕の中。
今日出掛けていれば人生が変わったかもしれない。









そんな毎日。


たまに自信を無くして押し潰されそうになる。


なんてね。


基本的にポジティブなのでそこまで苦労はしていない。


でも、たまにはいいじゃないか。


今は無き未来を想う。









そして、すぐに忘れるのさ。









『月になんて / OLEDICK FOGGY』


今日出掛けなかったことによって人生が変わった。


そんな毎日。


僕は間違ってないはずさ。









今日出掛けていたら人生が狂ったかもしれない。


今日出掛けていたら人生を狂わせていたかもしれない。









どうだっていいけどさ。


なんにしろまだ楽しめるもの。