斉木を野見山が担ぎ、エレベータを降りた3人はトラックへ直行した。

陽介が荷台を開けるとSCREAM3人衆は体育座りをしてうつむいていた。


『おし、出てけ。泊が助けを求めてるぞ。』


陽介がそう言うと、3人衆は水を得た魚のように飛び出していった。


『じゃ、斉木乗れよ。疲れてるだろ。後ろで寝とけ。』


野見山と陽介で斉木を荷台へ入れた。斉木は荷台の縁に座ると、そのまますぐに仰向けで寝た。

2人は笑いを噛み殺し、斉木が死体に気づくのを待ったが、疲れたと言うばかりで気づかなかった。


『斉木、すまねぇ』


陽介は荷台を閉めてロックした。


『お前もだぞ陽介。』


『勘弁してくれ。前3人いけるでしょ、なんとか。頼む。まじで頼む。』


陽介はそういいながら前に歩き出していた。野見山も後ろをついて歩いた。


『光恵さん。すまん一人にして。ずっとここにいたのかい?』

助手席を開けて野見山が言った。


『はい、ここに。 トオル君を撃ったの?』


『トオルはいない。違う場所で生きているよ。まだね。』


『そう。』


『心配なのかよ?』


『いや、そんなんじゃ。でも死んだとなればやっぱり、気にはなる、かな。』


『安心しろ。今日はない。』

野見山はそう言って笑った。


『早く出ようぜ。すんません、ノミの方に詰めて下さい。』

陽介がせかした。


『すげぇギュウギュウで悪いな。 じゃ、晴海の方行っちゃうか。』


トラックは走り出した。


『おう、これでウチがNo1だな。意外とあっけないぜ。』


『まだ初日だけどな。』


『そうだったな。』


『光恵さんよ、残念ながらSCREAMはじき終わる。No1が入れ替わるぜ一夜にしてよぉ。』


『ええ、凄いわ。私とSCREAMはもう関係ないし、いい気味よ。』


『俺が女ならノミよりトオル君と付き合うけどなぁ。フラれたってならしゃーないか。よっぽどショックデカかったんですね。』


光恵は微笑んだ。


『ああ、ウチがNo1か。嬉しいなぁ。』


『あとは彼女だな、陽介。』


『うるせー。 バンドでもやろっかな。』


『じゃ、俺ボーカルな。よろしく。』


『歌は俺の方がうまいぜ。No1 MCの座は譲らないよ。』


『久々にやるか。ラップ。』


『3人でやろうや。』


『私も?』


『おう、簡単でいいから、感情込めてな。テーマは恋。』


『恋かぁ、ちょっと考えるわ。』


『早くしろや、MC陽介。 だせぇな、こりゃ。』



陽介『溶けた陽が 何か終えると 振り返らせる 不思議なloding。

    隔たる色が 危険だねって 自分のことの様な 危ういkeeping。


    夕日が綺麗だねって 思いながらも見ぬふりなんて

    隣りで最近上の空で たまにはこんな日もいいねって

    お前は妙な優しさ出して 急に胸のロウソク消し去るようで』


野見山『起こるぜmiss mach 突然のhappening ストレス当たり前 

     理想はfull much 永遠なるpair ring まるでDNA


     head & tail の高齢化社会 高速社会 

     ジエンド タイムリミット もうういいかい。

     知恵のハイブリッドもう一回。』


光恵『全部混ぜて焼け bread 朝から踊りながら

    私が言った  said  忘れていいから

    甘えてみたい ジャレて 触れて騒ぎながら

    勇気を出して  ずっと 一緒にいたいなら』



陽介『涼しい風が 何か始まると 上っ面な 10月のfeeling。

    繋いだ手が 妙に温かくて 調子狂うよ  渇いたsmiling。

    着色雲が  まだいるからと 余裕ありげな 静かなshouting。』



『おい、ノミ、ストレス当たり前ってアルシンドみたいだな。』


『馬鹿だな、陽介。突然変異を歌っているんだ。』


『そんなこたぁ、わかっている。光ちゃん野見山より歌ってたぞ。』


『光ちゃんって呼んでんじゃねぇ。』


『私は恥ずかしかった。あっ、別に野見山君に歌ったわけじゃないから。』


『かまわん。それより陽介、そういえばフラれたらしいな。』


『いや、・・・てはいない』


『何?何?』


『フラれてはいない』


『どっちかといえば?』


『・・・・』