トオルは満更でもなくこう答えた。


『うん。美味かったらな。』


『いいの?なんで?』


『尊敬してるから。』


『年下を尊敬するの?』


『ああ、あんまその辺は関係ないけど。背中は好きだよ。お前の姿勢が。目も。』


『恥ずかしいなぁ、もう』


『髪も』


『それは嘘でしょ。』


『嘘だよ。 お前は俺のどこがいいわけ?』


『格好いいから。あとヘッドだし。』


トオルは箸を止めて、右上に目をやった。


『ああそう。うん、実にいい。内面が、性格がって言われたらどうしようかと思ったよ。そんなもんほめ言葉にもならないからな。喜ぶ男は五万といるかもしれないが。』


マリーンのカップに烏龍茶を注ぐとトオルは呟いた。


『俺、もう3代目じゃないぜ。』