「ごめ~んヤス、大丈夫?」 と呟くと、



「・・・・」とブルーな表情。プールから上がり、私の背後へ回ると



口に含んだプールの水を私の頭の上にビチャッと吐き出した。



「下に水着着てんだよ!」とヤスは勝ち誇って言った・・・。



そうこれが私と同学年のヤス。少し小柄で痩せていて、


チビキャラが定着しているが



極端に小さいわけではない。泳ぎは初心者だが。




そうこうしてるうちにメンバーが揃い始めた。



プールサイドでストレッチしているのが貴司とテツで、


実力は2人とも全国クラスである。



すでにプールに入って



ポカリを飲みながら仰向けで浮いているのが頭脳優秀な陽介、



コースを仕切るロープに寄りかかってお喋りしているのが綾と有希だ。



コーチ室を覗くと淳が今日の練習メニューを見つめていた。


クールなやつで頭も良く、顔も私のタイプだが、



モテ過ぎて色んな噂が飛び交っている・・・そんな人。



顧問の先生はというと、シーズン前の4月の陸上トレーニング中に転んで、



色んな骨を折ってしまったらしい。



今は退院して自宅療養中である。



全国大会が刻々と迫ってきたが、緊張感のない練習が続いていた。