always ⑪ 後編 | 嵐の勿忘草

嵐の勿忘草

忘れたくないけど忘れてしまうこと
忘れたいけど忘れられないことでも

やっぱり、こっそり付いて来てた。

前の僕だったら、きっと付いて来てたことに、ショックを受けた。

一人ではなんにも出来ないんだ、って。

でも・・・今は違う。

一人で買い物に行けない、って思ってるんじゃない。

ショウが僕のことを心配してくれてるだけだ、って分かってるから。

 

僕に見つからないように隠れてるのは・・・

それもショウの思いやり。

きっと、家の近くで先回りして家で出迎えてくれるつもりなんだろう。

 

家まで先回りしようと、裏道を走るショウを想像した。

必死に走って、汗だくになるんだろうな。

想像したら、おかしくなって。

くすくす笑いが出た。

買ったものをバッグに入れながら笑ってるなんて。

きっと変な人に見えただろうね。

 

バッグを肩から下げて、カゴを片付けた。

出口から出る前に飲みものを一口。

どうしようかな?って考えて。

いつもと違う道を使って帰ることにした。

 

ショウが尾行してるって知ってると、いつもと違う道を通る、って。

後ろでわたわたしてる雰囲気が伝わってくる。

なんでこっちの道を行くのか?

そのうち、ショウにも分かるから。

 

 

久しぶりに通る、その道は、街路樹の落ち葉でいっぱいになっていた。

風が吹くたびに、枯れ葉がハラハラと落ちてくる。

きっと、掃いても掃いても次から次へと落ちる葉で道にいっぱい。

そんな落ち葉を蹴飛ばすように歩く。

ほら。

心配しなくても、僕はもうこんなことだって出来るよ?

ショウ、見ててくれてるよね?

 

こっちの道を使うと、家にはちょっと遠回りになる。

それでも、僕がこの道で帰ろう、って思ったのは・・・・

 

 

 

 

クルッと後ろを振り向いて。

 

「ショウ!」

 

名前を呼んだ。

後ろめたそうな顔のショウがそこにはいて。

 

 

「・・・ごめん」

 

「ううん、心配して付いてきてくれたんでしょ?

ありがとう。

せっかくだからさ・・・少し休んでこうか?」

 

僕は視線でそこを指す。

ショウが笑顔になった。

 

 

「いいね」

 

 

 

こっちの道には、僕たちのお気に入りのカフェがある。

そこまでの数メートル。

僕たちは腕を組んで歩いた。

だって、これはデートだから。

 

 

 

☆★

 

つい、思いついて書いちゃった(笑)

 

 

このシリーズ、まだ書きたいことがあるんですよ〜

本編の黒幕のこととか、まだ分かってない方もいるみたいなので。

その辺を明らかにする続編というか。なんというか。

いつか書けるといいなぁ・・・(笑)

 

休眠状態なのに・・・どうした?(笑)