always ⑦ 後編 | 嵐の勿忘草

嵐の勿忘草

忘れたくないけど忘れてしまうこと
忘れたいけど忘れられないことでも

インターフォンが鳴り、ニノが開いてるよ、と対応した。

入って来たのは、ジュンとトーマ。

トーマが大きな鍋を両手でぶら下げていた。

 

「ジュン特製、めんつゆ到着だよ!」

 

 

 

 

6人で過ごした時間はあっという間に過ぎた。

除夜の鐘が鳴り始める頃まで。

年越しはそれぞれ大切な人とだけ過ごそう、とお開きになった。

 

「サトシ、そこに段差があるから気をつけて」

 

少し酔いが回ったサトシは足元が心もとない。

サトシもそれを自覚してるのか、差し出した腕に腕を絡める。

 

 

「んふふ〜楽しかったね。

今年は一年、しあわせだったなぁ。

ショウといっぱい過ごす時間があったし」

 

一段一段、慎重に階段を登る。

玄関に入ると、留守にしてた数時間で家の中の空気が冷えきっていた。

リビングのエアコンを点ける。

部屋が温まるまでは、風呂も入れないかな。

 

腕を組んだまま、サトシと二人。

ソファーに座る。

サトシが組んだ腕に力を入れ、頭をもたせかけてきた。

 

「来年はもっとしあわせな年になるかな?」

 

「そうだね。しあわせな年にしたいね」

 

「ね・・・ショウ?

とりあえず・・・今夜。

二人でしあわせにならない?」

 

 

サトシの腕が首にも回った。

口唇がお互いを求めるように触れ合った。

 

 

 

二人でしあわせを感じている間に。

いつの間にか年越しをしていた。

 

 

 

☆★

 

 

明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

 

やっぱり年越しちゃいましたね(笑)

 

この二人、いつもベタベタしてる気がする・・・

きっとスキンシップが好きな二人なんでしょう!